2020/02/12

ネットを含む広告会社系の半期、四半期決算

ども、冒頭部分を書き忘れた波乗りペンギンです。
世界経済や日本経済が一部凹んでいる気がしている中、新型コロナウィルスの影響が怖い今日この頃。
おそらく、今後の業績は二極化が顕著になるだろう。ネットだから成長するなんて、誰も思ってないと思うが・・・。

■サイバーエージェント 2020年1Q決算発表 決算説明会資料 (PDF 3995KB)

資料はミドルページにリンクしているので、そこからリンクをたどってほしい。
好調ということで、売上高: 1,156億円 、営業利益: 77億円。
AbemaTVの赤字を50億も抱えての業績結果なので、恐ろしいものがある。
P6の販管費の推移、P7の社員数を見ると、社員を減らして人件費を下げている。
また、業績見通しも幅がある。

今年も先が見通せない不安定感はヒシヒシと感じる。
・コロナウィルスの流行
・5G日本でも開始へ
・オリンピック、パラリンピックの東京開催
・自然災害(大雨、強風、地震など)
・紛争(中東)
・貿易戦争(米国vs中国)
とか、直接か間接かの違いはあるけど、日本経済へのダメージはある。
5Gがダメージを与えるってのは、通信会社の設備投資が増えて、新サービスなどで市場拡大する前提で動くからだ。
投資した分の回収、市場の成長速度、通信料金や端末更新の利用者負担はマイナス要素だ。大容量、高速通信とかスペックは凄いけど、それを生かすコンテンツ提供側の開発費は高騰する。低遅延とかサーバ処理能力を物理的にも上げなきゃいけない。
そして、5G対応端末の普及速度は3G、4Gと比較しても遅くなる。
だって、0円端末とか規制によってなくなったので、利用者側の初期投資が必要になったからだ。

■オプトHD(デジタルHD)  2019年12月期第4四半期決算説明会資料

PDFは直リンクです。
なんと、商号変更とのこと。(P23)
ネット専業広告代理店から脱却を図る、ということらしい。そこまでは言ってないけど・・・。

今四半期は、売上高 273.8億円 経常利益 32.06億円
景気の影響を受けやすい広告業で、巨人である電通HDや単独二位の博報堂HDという壁がある以上、「シフト」しないと売上というか規模が出せなくなったのだろう。(P24)
個人情報保護からのクッキー規制など、アドネットワークや周辺市場がダメージを受けると観測されているのも、大きいだろう。

うーん、精度を上げたターゲティング広告で数字的には説明しやすくなっていたが、広告主はCTRやCVRの数値改善は、上限なしで(比例して)企業の利益になってないことに気が付いた節もある。
デジタルコンテンツ系なら、規模の拡大はサーバなど増設することでリアルに比べれば楽だけど、物が絡むリアルとか時間もコストも掛かるわけだから、集客だけ成功してもね・・・。

■セプテーニ・ホールディングス 2020年9月期 第1四半期決算説明会資料

PDF直リンク。
収益 43.62億円 営業利益 5.72億円
電通の資本を入れて、ひとまず安心といったところか。
ネット専業代理店の流れは変わらずとみた。なんか、昔のオプトを見ているような・・・。

収益の9割近くが広告(デジマとなっている)だが、電通グループ内での取扱領域(P53,54)が今一つ見えない。
デジタルマーケティングのビジネスモデル(P58)と、新規事業の取り組み(P30)が、なんか繋がらない。
見るべきところもあまりないかな。

■博報堂DYHD 2020年3月期 第3四半期決算説明会資料

PDF直リンク。
売上高:1兆682億円、前年同期比+1.3%
営業利益:376億円、前年同期比-23.5%
4マスの減じた分をネットが余裕でカバーした感じだが、伸びどまりだろう。
電通も下方修正を発表してたし。

数字しかないので、2020年3月期 上期 決算説明会資料(中期経営計画の進捗状況)<解説つき>を見る。

P5「次世代型デジタルエージェンシー」にアイレップが好調とのこと。
グループ全体のデジタル化は、グループ内横断組織を作ったり、いろいろ手を打っている印象がある。うまく行ったとみるべきだろう。
あとは、どう組織というか会社を統合していくか、うまく混ざるのか?
HDYデジタルとDACの経営統合は、業務内容も人もデジタル系だから大丈夫だけど、リアル系は厳しいと思われる。

カルタホールディングス 2019年12月期 通期決算説明資料

PDF直リンク。
売上高 261.58億円 営業利益 38.39億円
増収増益ということらしい。
どこも販管費、人件費が重くなっている。
良いことだ。

P13の事業概要を見ながら、P6セグメント業績を見る。
コンシューマ事業の利益が少ない。
レップ業が半分を占めているので、アドネットワークが減衰しても、枠販売に希望が残りそうだ。その場合は、コンシューマ事業は対メディアで足枷になるかも。

あとは、具体的に飛躍する事業ってなんだ?という部分。
誰も見えないから未来は楽しいけど、テレビやOOHって大手広告会社が利権を持っている世界だし、ナショナルクライアントが相手になるから、売上が伸びると考えているのかな。

■アドウェイズ 2020年3月期 第3四半期決算説明会

PDF直リンク。
売上高 91.25億円   営業利益 1.03億円
博報堂DYMPと資本提携した効果なのか、持ち直した。

気になったのは、P7「法令遵守に伴う広告出稿の厳格化により健康食品及び美容関連の案件が減少」。どんどん厳しくなると思うけど、HDYMPから良質な案件が増えれば、大丈夫のはず。
そんなクライアント向けにP23で広告手法を紹介している。
それを生かせるクリエイティブが作れるかどうか、目新しいだけだと続かないからね。(遠い目)

■電通グループ 決算説明資料

PDF直リンク。
バレンタインデーに決算説明会、資料は公開済み。
2019.01-12 売上高 5兆1,468.02億円 前年比 -3.9%
利益 -808.93億円
赤字です。
P5の地域別を見ると、アジア地域のマイナスが大きい。

P14以降は今後の話だが、DXに軸を置くようだ。
電通という規模と影響力を考えると、クライアントだけでなくメディアのDXも入るだろう。

P30のオペレーティングマージンだが、低下が止まらない。
ココだけ見ると、それしかわからないが、P39国内デジタル領域の構成比をみると、構成比が増えると利益が低下する傾向がありそうだ。
単純に、媒体利益率(手数料率)の違いもあるが、海外だとフィー(代理店報酬)制度だったりして、単純な話でもない。

■まとめ

と、最大手の電通が赤字。
米中貿易戦争の影響だけでも厳しかったのに、新型コロナウィルスで中国経済はズタズタだし、サプライチェーンでつながっている以上、日本もダメージを受けてしまう。
真っ先に削られるのは、広告費だしね。

具体的に思いつく懸念は
・製品不足によるメーカーのキャンペーン中止、長期化すると広告費どころではない。
・感染抑止による観光業の広告露出低下、インバウンド系は広告主がヤバい。
・交通や運輸も広告露出を見合わせたり、キャンペーン中止。
・イベントの中止、日本は五輪があるので大型イベントは延期しても会場確保不可。
・外出抑制による来店者の激減、飲食や小売りは死活問題。
・ネットのデマで市場が混乱。(効果のある食材とか、買い占めや転売)
あたりかな。

どうか、早く終息しますように。

以上

2019/12/06

radiko、広告の実証実験中

スマホアプリとして、「ラジオ受信機」を知らない世代に、唯一ラジオを説明できる存在であるradiko。
未だ、広告が実証実験中で、当面継続されるようだ。

来るか、音声広告の時代 radikoオーディオアドが持つデジタルならではの価値
https://markezine.jp/article/detail/32449

ちなみに、radikoは145万UU/日ということで、ラジオ受信機の聴取者と比較すれば若年層が多いそうだ。
媒体資料がないので、詳細はリンク先の情報に頼るしかない。

一方で、ここ数年はユーザー数の伸びどまりが指摘されているとか。
テレビと比較すると、情報発信力はネットで感じられない。
テレビのコメントはネットニュースに上げられるが、ラジオとなると芸能人の結婚発表ぐらいじゃないかな。いや、それすらも自分のブログやtwitterで発表するケースも増えている。マスコミにFAXという伝統的な告知も健在ではあるが。

ラジオは「ながら視聴」がメディア特性である。(あった。)
運転しながら、勉強しながら、仕事しながら、家事をしながら、etc.
スマホでもスピーカーモードで聞けば、可能ではある。
でも、想像できない。
ラジオそのものが生活からなくなってしまった時期が、致命的だったのではないだろうか。人々はラジカセからウォークマンに、そしてiPodにデジタルシフトした段階で、音楽とは密接につながった。
でも、ラジオではなかった。ラジオから音楽が分離されてしまったともいえよう。
テレビでは歌だけでも、アイドルの声を聴くのはラジオがあったのが昔。
今は、アイドルの話を聞くのであれば、ネット動画もあるしネットライブを見ることも可能だ。
かといって、動画や画像を扱うというのはテレビになるだけである。(見えるラジオとか失敗したしね)

聞くという意味では、スマートスピーカーと相性がいいはずだけど、前述の通りで、ラジオを聴こうというモチベーションがユーザにない限り、難しいだろう。
個人として、スマートスピーカーを3種類持っているが、ラジオを聴こうとは思わない。
もちろん、radikoのスキルをインストールして使ってはみたものの、メディア機器が増えたいまは、どうしても優先順位が上がらない。
今のスマホに勝るとも劣らないくらい、ラジオを聴取していた世代なんだが。

結局コンテンツ次第というオチはあるが、聞きたいと思わせる魅力に乏しいわけで、習慣的な利用というメリットは、選択肢が限られていないと成立しないのだろう。

また、ネットというプラットフォームに載ってしまったため、聴取者データがデジタルで聴けることになる。
アトリビューション(間接効果)で評価されるだろうか。
映像に比べると聴覚のみになる音声広告はインパクトが相対的になくなるので、直接効果は期待すべくもない。
ただ、ラジオ通販は返品が少ないという話も聞くので、このあたりにヒントがないだろうか。インフォマーシャルの方が相性が良い可能性もある。

と、今後に希望をつなげつつ。
そういえば、AM放送を止めて、FMに切り替える方向もあるね。

2019/12/02

テレビ広告はネット広告に削られている?

テレビキー局の四半期決算を見てみよう。

■日本テレビホールディングス株式会社

第2四半期IR決算説明会
http://www.ntvhd.co.jp/ir/library/presentation/booklet/pdf/20191112.pdf

日テレ単体 売上 1,512億 前年同期 -1.2%、営業利益 145億 前年同期 -8.7%。

放送収入をみると
放送収入 1,191億円 前年同期比 -4.4%
タイム 61,007億円 前年同期比 -2.1
スポット 58,053億円 前年同期比 -6.8
と、タイムもスポットも落ちているが、スポットで市場を保っていたところがあるので、視聴率が良かったといっても報われない結果である。
来期も下方修正。

資料の中にインターネット事業とかネット広告とかの数字はないようだ。
切り出すまでもない規模ということだろうか。
初期に提案した、タイムとネット広告をパッケージする方法は、一笑に付されたままか。権利関係も当時より改善されたはずだし、広告を掲載する方法も広告差し替えできる。
いっそのこと、インターネット・サイマル放送しちゃえばいいのに。

■東京放送ホールディングス

2020年3月期 第2四半期決算資料
https://ssl4.eir-parts.net/doc/9401/tdnet/1765468/00.pdf

TBS単体 売上 1,022億 前年同期 -3.3% 営業利益  11億 前年同期 -5.5。
放送収入 885億 前年同期 -2.7%
タイム 423億 前年同期 -3.1%
スポット 387億 前年同期 -2.6%
こちらも、来期は下方修正。(決算短信より)

こちらもネット広告売上は記載見つからず。
ただし、気になるのが決算短信にあった
国内番販や無料動画配信での広告収入を含むコンテンツ収入が52億2
千6百万円(同1.8%減)
減じてるのか・・・。

■フジ・メディア・ホールディングス

2020年3月期 第2四半期 決算説明会資料

フジテレビ単体 売上 1,276億 -2.4%、営業利益 49億 +7.4%。

タイムとスポットの取り扱い表記がことなるが、
放送収入 887億 前年同期比 -3.1%
ネットタイム 389億 前年同期比 -5.0%
ローカルタイム 5,9億 前年同期比 -10.4%
スポット 439億 前年同期比 -0.2%

昨年と比較して大型イベントがなかったそうで、前年を下回ったとのこと。( 2020年3月期 第2四半期決算短信 )
映画事業は好調なようで、やはりコンテンツ力次第。

■テレビ朝日ホールディングス

2020年3月期 第2四半期決算 決算説明会資料
テレビ事業の売上 116億円 前年同期比 -4.9%
 第2四半期タイム収入合計は 208億円 前年同期比 -4.2%。
 第2四半期スポット収入は206億円 前年同期比 -8.1% 。
インターネットの部分ではAbemaTVがあるので、内容は見るべきところがある。
売上94億円 前年同期比11.8%の成長。だが、事業前提の落ち込みをカバーするには至らなかった。
テレビ番組の制作費は、もともとインターネットのようなコンテンツがタダである世界だと、課金回収が難しい。また、広告も単価が安いので、どう頑張っても同じ費用の掛け方はできない。マルチユースによる収入多様性確保と派生コンテンツによる収益創出が欠かせない。
違う言い方をすると、インターネットでテレビと同じリーチを確保しても、広告事業収入では成り立たないよ・・・ということだ。
また、マルチユースにも工夫が必要だ。どのプラットフォームからも番組が見られるだけでは、ユーザはお金を払わない。
だから、プラットフォームごとに「ベネフィット」を用意する必要がある。
そのベネフィットは、制作時点で織り込まれていないとコスト高になるので、一粒で何度もおいしい制作をしないと難しいだろう。
地上波、BS/CS、インターネット、ビデオ(DVD/BD)と多岐に亘るけどね。

■テレビ東京ホールディングス

2020年3月期 第2四半期決算説明会資料

地上波 売上552億円 前年同期比 -1.7%、営業利益 14億円 前年同期比 -29.9%。
タイム売上 240億円 前年同期比 -4.0%
スポット売上 126億円 前年同期比 -10.8%
数字は悪いが、アニメやネットでの収益についてはページが割かれている。
また、データオリエンテッドな話もあったりして、独自路線のテレ東である。
色合いとしてネットに近い制作と番組構成だと思っている(キー局の中では、でしかないが)ので、経済ニュースとアニメとテレビ然としない雰囲気の番組で攻めて行って貰いたい。

以上で、キー局を見てみたわけだが、地上波というかテレビ事業は下り坂。
歯止めがかかる希望もなく、下方修正というオリンピックの前に沈んだ感じになってしまったが、東京オリンピックという世界の祭典が2020年に予定されているだけ、まだ希望がある。
もちろん、その東京オリンピックが終われば、めぼしい材料がない。
5Gが始まる?いや、インフラの普及(新しい市場)って時間がかかるので、一年やそこらで変わるものじゃない。設備はあっても、端末普及やコンテンツ開発は数年かかる。
通信キャリアとテレビ局は、新インフラに取り組んで撤退したよね・・・。

そして、スマホ端末が10万円する現在、そんな簡単に機種変更はできない。
通信規格がハードウェアの部分で変わるのだから、4G端末より劇的に安いか、お得でなければユーザは動かないはずだ。
3G→4G、ガラケー→スマホ、移行期間は長いのだ。
いまだに、ガラケー使ってる人は3割くらい残っている。
ガラホに移行するとは思うけど、5Gは難しいんじゃないかな。

一方、スマートテレビは5Gと関係ないハード構成である。
テレビとBD/HDDプレイヤー、CATVにゲーム機と接続されるものは増えている。
どれもネット接続が内蔵されている。
もし、5Gが前評判通りなら、光ファイバーを宅内に引き込むより、5G端末を使った方が通信料が安くなれば、ラストワンマイルは激変すると思う。
この時、テレビはテレビでいられなくなる。
テレビ電波塔の維持を考えると、5Gに移行した方がテレビ局のコスト負担は軽くなる。
ラジオも同じだ。
ネットにインフラが統合されたら、内容でしか勝負はできなくなる。

蛇足。

放送と通信は違う、災害の多い日本だと放送による周知は生死を分ける、という話はある。
それは、現時点では、だ。
基地局の電力、通信の輻輳、端末のバッテリーは、技術が進めば解決されていく。
放送は1対n、通信は1対1であったが、放送と同じ視聴者数を捌けるようになる。

その時が来たら、メディアはどうなっているのだろうか。
いや、どうあるべきなのだろうか。

2019/11/26

政治と広告、ターゲティング制限

Facebookやtwitterが、

Googleも政治広告ポリシー変更 ターゲティングの制限強化やディープフェイク禁止など
https://www.itmedia.co.jp/news/articles/1911/21/news066.html

ということで、虚偽内容を含んだ広告を禁止するとともに、制限するというのだ。
今まで許されていた(事後確認というのも理由にならない)、というのも許せないが、ネット広告が不愉快な存在になっているのは配信の方法や表現だけが問題ではなく、その内容や在り方といった、滲み出る「濃い」グレーな倫理観のオーラである。

政治と広告は、プロバカンダという言葉に代表されると思う。
公職選挙法で規制されているのは、あくまで選挙だけである。
政治、信条、宗教などは広告で扱わないと決められていれば、ある程度は抑止できるのかもしれないが、広告審査では掲載拒否を見越して手を打ってくるので、厄介なものでもある。おそらく、マスメディア系の広告審査経験者がいないネット媒体社やメディアレップは、気にしたことがない人も多いだろう。
法律で禁止されていない限りは、媒体社の裁量範囲であるとはいえ、一般には公開されないことの一つなので、業界団体の会員にでもなって会合に参加して知見を広めることをお勧めする。

掲載基準は自社の利益のためにあるのではなく、ユーザの利益のためになければ意味がない。だから、営業とは闘わなきゃならないんだよね。
※ユーザの利益を守ることで、ユーザの信頼を得る。それが、結果的に最大の財産となる。

2019/11/21

Yahoo!とLINEの経営統合は広告媒体力を削がれるだけではないのか

ども、単なる業界ウォッチャーとして国内の広告媒体市場縮小を危惧している波乗りペンギンです。

令和元年こと2019年、11月に強者統合というニュースが出て、次の週には統合の基本合意が発表され、2020年に統合するようです。

ヤフーとLINE、経営統合へ 記者会見の一問一答まとめ
https://www.itmedia.co.jp/news/articles/1911/18/news102.html

興味深かった発言を引用すると
川邊 他社とは、オールジャパンということで、さまざまな協業を呼び掛けたい。
これは、買収とか吸収合併とかも続きそうだなと、また、独占禁止法とか審査を受ける前なので、具体的なことは「統合を果たした後に考える。」という回答が多い。

で、広告媒体としての二社の統合については、あんまり触れられていない。
ザックリ、検索連動型というか運用型広告はグーグルが市場の8割以上を占めていると考えている。運用型広告が規模拡大(電通 日本の広告費 参照)を続ける中で、盛り返すのは難しい。成長が止まったかのように、売り上げも前年度並みである。
ユーザは検索からSNSによる情報探索にシフトしているという流れもある。

LINEの方は、2019年第三四半期の説明資料のP8を見ると、広告事業全体では伸び悩んでいる。同資料の利益 P14-P17を見ると、赤字。
不採算事業だけでなく人員も含めたコストカットを考える段階で、一部の識者が指摘してたが、最も使われているメッセージ(チャット)機能で収益化できていないのが、ネックだろう。とはいえ、広告を流し過ぎたら、ユーザの一斉離反は目に見えてる。

さて、Yahooは利用者の年齢が高く、LINEは若いので、相互補完できるという話があるが、利用者数が増えるのは見かけだけです。
スマホのユニークユーザで考えれば、両方を使っているユーザ、つまり重複は大きいはずです。
日本の人口は1.2億ですが、スマホのネット人口は8千万人くらい(情報通信白書 モバイル端末の保有状況(個人))でしょう。ガラケー利用者がネットをスマホ並みに利用している、という楽観的な見方はビジネスで持ち込むのは勧められない。民間調査だと、7千万人の利用という推計もある。
まして、アプリのシェアと利用頻度を民間のデータで算出してくと、もっと少ないと見た方がいいでしょう。登録者数とか幽霊会員も若干(!?)いるので、媒体的に意味のあるターゲットを考えると厳しいところがある。
統合するとなると配信システム、個人情報の許諾し直し、時間と手間とお金がかかる。
日本版GDRPとか、あるしね。

GAFAに対して対抗していくという報道機関の見方が多い気がするけど、ネット広告会社はGAFA媒体にズリズリ引っ張られてしまった後だ。
売上が多くの部分を占めてしまっている以上、運用型広告がアドフラウドで規制が掛かって売れなくならない限り、他の広告商品を売るということはない。
ブランド(ブランドを毀損する広告を掲載しない)とか言い始めているが、GAFAだって対応してくる。
怖いのは、新しい商材を開発して、日本市場にも投入してくる。
その研究開発や投資額は、物量戦でかなわない。

そして、アジアに希望を見出そうとしているが、中国はBATと政府がブロックしている。
ましてや軍事侵攻(南シナ海)だけでなく経済も東南アジアに侵攻している。
インドネシアに新幹線導入でひっくり返されたが、フェアには戦えないと思った方がいい。

しかも、少子高齢化がある。
高齢化の問題は長寿化による介護と医療費が重い。
団塊の世代が天寿を全うすれば、経済的にも国家予算的にも余裕が出るけど、それまでに発生するだろう個人の負担は計り知れない。
一人っ子で未婚だと両親の介護は、働きながらだと心身ともにやられる。
少なくない数がいるのは、晩婚での高齢出産で、幼子と親の介護というダブルの負担である。30年前では、20代で結婚して50代で子供が独立して、60歳定年なので早期退職で介護も対応可能だったろうが、今は違うのだ。※
お金で解決できるならいいのだが、そもそも施設や病院に空きがなかったり、数千万円の入居費用の工面が必要なわけで、国が二千万円用意しろというのは嘘でも何ともない。
現実問題、都心から離れた小さな家が一軒買える金額である。
仮に持ち家の売却という手段が取れたとしても、売れなきゃ意味がないし、お金ができても施設に入れなければ家なしである。
その手続きとか、親が倒れたら子供が代理人として駆け回るのだ。
生産性が落ちるとかいう問題じゃなくて、休職するしかない人も出てくるだろう。
99%が中小企業であり、福利厚生は大企業並みに手厚いところは少ない。
介護の働き手が足りてない、施設が空かない、この状況では家族が在宅介護で仕事をセーブするしかない(収入は減る)未来が見えているだろうか。

※親が30歳で出産、子供は40歳で孫を出産する時の親は70歳。
 親が健康で92歳まで生きれば、孫は大学を卒業し子供は62歳となるが、定年は65歳。
 子供が現役で働いて子育て中のうちに、親は平均寿命を迎える計算になる。
 なお、人口動態調査で平均的な数字が見られるが、ここでは今後増えるだろう事態を提示した。
 ちなみに、身近に増えてきたからであって、都市圏に住む者の感想ベース。

広告媒体がリーチできる生活者は、マスメディアだとテレビを除き減ってきている。
代わりに、ネット媒体(スマホ)によるリーチが躍進しているが、加齢による視覚や聴覚の低下はマスメディア接触を減じる方向に働く。
テレビは大型化と高精細化による恩恵があるが、持ち運びが必要な新聞や雑誌は物理的に大きくできない。また、免許返納(車の中でラジオを聴く)でラジオ接触も低下。
現実問題、老眼が進行した自分自身を振り返ると、新聞記事は見ない。拡大できないし。
雑誌も買わなくなったし、コミックも読まなくなった。目が疲れるんだよね。

では、若い世代から働き盛りは、スマホに全振りになるかというと、使われているアプリが固定化されている状況だ。
仮にマスメディアの視聴読者がスマホにシフトしたとしても、インストールされた後に使われ続けるアプリは一つか二つである。
これは、PCのポータル争奪戦の時に、ブラウザのスタートページになれるかどうかというのが、基準になったこともあったが、スマホでも似たようなことになっている。
サービスで先行企業を追い落とすか(ポータルで勝者になったYanooo!をロボット検索でgoogleが追い落とした)、新しいカテゴリーを作るか(SNSだとtwitterやFacebook、トークアプリLINE)、生き残るための選択肢は多くない。
広告媒体としては、リーチとコンバージョンで測られる以上、リーチが大きければ優位になる。その意味では、国内で最大リーチを取り方が重要になる。

課題は、グーグルがandroid端末を握っているので、マイクロソフトやアップルと同じように、有利になっているところだろう。
ヤフーは移動体キャリアとして、親のソフトバンクがあっても、意図的に自社グループの商品だけを通信料無料にするとか、優位にできる要素が免許事業なので制限されている。
ガラケー時代のように、Y!ボタンを付けられれば良かったんだけど、物理的なスイッチはスマホの登場で無くなってしまったからね。

■蛇足、この後も厳しい

で、広告媒体としてのリーチが伸びない以上、SNSやECなどの領域に出ていかなければならなかったY!Jは、ディレクトリー型検索をgoogleの検索エンジンを使って、ロボット型に移行したために、運用型広告では国内でも勝つ見込みはゼロになった。
SNSもあった( eグループ買収して作ってたのよ)んだけどクローズした後だ。
ECを狙ったけど、ここがレッドオーシャンで楽天、アマゾン、メルカリ、メーカーショップ、販社ショップ・・・、勝ち筋が見えない。

個人的には、Y!ニュースがネットでは利用比率が高かったので、ここを攻めればと思っていたのだが、その矢先にスマートニュースやグノシーが出てきてガッツリ新ジャンルを作られてしまった。
不思議なもので、打ち手が狂うとハマる。
料理動画も伸び悩んで、欧米の動画サイト(ネットフリックスとか)進出に伴ってYoutubeが終わると言われながら終わらないどころかユーチューバーが出てきたり、tiktokで隙間を埋められたり、動画市場も手が届かなくなったんじゃないかな。

そうやって見ていくと、実はLINEも多角化したけど、もう一つ伸びがない。
決裁事業で金は使ってしまった。
あ、ヤフーもおんなじだよね~という話になったかどうかは知らないが、ユーザ基盤を拡大したうえで整理統合を図っていくという話だと、希望も持たせられそうだ。
ただし、シナジーが生まれるとしたら、数年後だ。今仕込んでいるAI系があれば、
記者会見プレゼンテーション資料PDF(6 MB) 
ユーザ数が増えたことによる新ジャンルのサービスがヒットする夢も描け、復活も可能というストーリーも作れる。もともと、告知に関しては自社の媒体が使えるので、初期投資は開発費だけで行ける。
媒体社ならではの最大メリットでもある。
裏返すと、他社サービスに流れる前に自社サービスに置換してしまわないと、ジリ貧である。いや、流れてしまったユーザは、流れた先の会社を買収して、引き戻してしまえばいいのだ。動けるうちに。

以上

2019/10/31

ネットを含む広告会社系の半期、四半期決算

四半期・年度決算とか始まりました。


■サイバーエージェント 2019年年度 決算説明会資料(2018年10月~2019年9月)

売上高: 4,536億円 前年比8.1%、営業利益: 308億円 前年比2.2%と、増収増益。
純利益は、17億 前年比 -65.1%ということで、利益はしっかりと残してきている。

AbemaTVが、下降傾向にあるネット広告やモバイルゲームをカバーする存在になるのか、今のところ分からない。
会見では、テレビのやらない会見最後まで生中継とかで方向性が出てきている。
ただ、テレビがやらない・・・ほかの動画サービスとの棲み分けが課題だろう。
独自コンテンツはヒットすれば強いが、それはテレビも動画サービスも土俵は同じである。

来年のオリンピック、5Gサービス開始、個人情報の規制強化(クッキーと位置情報)など、追い風になるのか逆風になるのかわからないが、AbemaTVの分岐点になりそう。

■セプテーニ 2019年 第4四半期(通期)決算説明会資料

売上:765億円 前年比 5.6%、営業利益:1.8億円 前年比 -81.3% 増収減益。
四半期が回復したことで、良かった感じか。
20Pにあるように、電通の影響力で立て直したんだが、あくまで補強的な感じなので、このまま長くは続かないはず。
そのまま依存して100%を狙うという手もあるが、そこは経営判断になろう。

運用型広告の下請けに特化されないよう、グループ内での位置取りが肝要かと。


■博報堂DYホールディングス 2020年 3月期 上期連結決算概要

売上高:6,828億円 前年同期比+2.9%、営業利益:202億円、同-134億円、-39.9%。
メルカリの株売却益の反動があるので、それを除けば悪くないそうだ。
インターネットメディア の構成比が昨対比で 19.4%から 21.0%と、2割越えになって売り上げの伸長に貢献したようだ。
ただ、人件費はデジタル系人員の確保や環境整備にコストをかけているようで、今後とも費用は掛かることが予測される。
また、海外の売り上げは買収(M&A)により積みあがっているので、不透明感がある。
一口に海外といっても、「アメリカ、 カナダ、 ドイツ、 イギリス、 フランス、 オランダ、 ロシア、 中国、 台湾、 韓国、 タイ、 マレーシア、 シンガポール、 ベトナム、 インド、 オーストラリア」がある(P13)ようだし。

■カルタホールディングス 2019年12月期 第4四半期決算説明資料

売上高 2019年7-9月 51億、営業利益 3.9億。
統合しちゃったので、過去の比較も意味なし。人件費をメインに販管費も削れているが、来期以降にならんとわからない。(DAC比較すれば、cciは力を失ってしまった気がする)
この統合により、電通デジタルとセプテーニの市場領域には被りませんよ、という内容が再掲(中計 P45)されているが、運用型広告はもっと攻めなきゃまずい気がする。
ブランド広告とか簡単に言うけど、ばらまくだけの広告掲載に比較したらマシな程度のインターネット広告だから、広告主が満足まで時間はかかると思うんだ。

■電通 2019年度 第3四半期 連結決算概況

単体 売上高 2019年7-9月 3445億円 前年同期比 -5.0%、営業利益 70億円 前年同期比 -45.8%。
売上も利益も減ったのだが、連結でみると桁が違うのだ。
連結 売上高 2019年7-9月 1兆1864億円 前年同期比 -5.0%、営業利益 189.7億円 前年同期比 8.7%。
エリア別でみると(P5)、アジアが前年比の売り上げで-12%と、急降下。
中国vsアメリカの貿易戦争の余波だろう。
国内事業の媒体別(P24)だと、ネットと販促が伸びている。というか、雑誌の前年対比が劇落ちのまんまだ。
「マスメディアに含まれるインターネット*2 」がどう配分されるかは別として、足りないよね・・・。

※持ち株会社移行の体制が発表こちらのリリースを見る限り、特にデジタルを意識したものではないとも見える。

■オプトホールディングス 2019年12月期第3四半期決算説明会資料

売上 209億円 前期比 4.5%、営業利益 -4.2億円。
既存予算縮小、増員で販管費が抑えきれず、新規も伸びそうにないよね・・・と感じる内容(P5)。
人員の強化、人材投資は止めたら負け的な部分はある。
今後の部分では、AI事業とか地方(ソールドアウト)がありそうだが、AIに関しては事業として成立する(売上がたち利益が出る)のは先ではないかということと、豪雨災害で地方に影響があることを考えると、我慢の時のような気がする。
さらに、YahooとLINEが統合したら、マイナスに働くんじゃないかな。
商品減るでしょ・・・。

■アドウェイズ 2020年3月期 第2四半期決算説明会

博報堂dymp資本を6.82%入れたということで、金額にすると962,014,200 円が調達されたそうだ。足りるの?
売上高 89億9千7百万 前年比-18.5%、営業利益   1百万円 前年比 -97.0% 。
スマホのアプリ広告が減速、海外も振るわず、経常利益はプラスにしたものの、下方修正を見通すことに。
運用型広告は中小企業の景気動向に影響を受けやすいので、日本経済が思わしくないことを反映しているのかもしれない。一方、ナショナルクライアントはマス広告予算をネットに振り替えるという流れがあるので、マスメディアの扱いを持つ広告会社はマイルドな影響(比較的であって、金額規模からいうとすごいけどな)になる。

今回のHDYMPの資本を入れて、改善されるとしたら売り上げが回されるだろうことだが、HDY系の売上比率が高くなれば、次の段階に進むのかもしれない。


以下、随時追加



2019/10/01

特定サービス産業動態統計調査 201907速報

国の統計が間違っていたというニュースが続き、良い数字は信じて、悪い数字は信用しないという、占いっぽい扱いにならないことを祈るばかりです。

さて、どうも周囲から景気が良い話が聞こえない。
電通も博報堂も減益です。
中小企業となるプロダクションは、もっと前から影響が出ています。(体感)
まぁ、虚業だから中身スッカスカです。ネットは手に触れるものがないので、もはや蜃気楼でしょう。

さて、情緒的な話はここまで。

https://news.yahoo.co.jp/byline/fuwaraizo/20190910-00141904/

これを見とけば、モヤモヤ感は早めに解消できたのに。
元となる経産省の統計は

https://www.meti.go.jp/statistics/tyo/tokusabido/index.html

媒体別の数字をダウンロードできるので、業界関係者で経営企画とか役員の人は、もう見ていることだろう。
ただ、数字だけなので、大手の人じゃないと使い方が難しいと思います。
各媒体の置かれている背景と状況を知らないと、解釈ができないはずです。

新聞が盛り返している・・・という数字ですが、部数が落ちているのに?
ネット広告も伸び率が落ち始めているが、海外に流れている数字は入ってる?
という疑問はありますが、推移が大事。
市場全体は縮小している。
もしかしたら、マス媒体は日本経済の低迷で売り上げを減らし、ネット広告が中小零細の販促費を広告市場に引き込むことで、底上げしてたりするかも知りない。

動態統計調査


2019/08/08

ネットを含む広告会社系の半期、四半期決算

今年は梅雨明けの台風と猛暑、吉凶入り混じる東京オリンピック一年前。

■電通 2019第2四半期 連結決算概況

参照資料は 第2四半期 連結決算概況 
https://ssl4.eir-parts.net/doc/4324/ir_material_for_fiscal_ym10/69126/00.pdf

➢ 国内外ともに新規連結が寄与し、上期の連結売上総利益は増収。
(為替影響排除ベース +2.6%)
特にデジタル領域の事業拡大が進み、デジタル領域構成比は48.9%に拡大。
➢ 一方で、上期のオーガニック成長率は、国内事業海外事業ともにマイナス。連結▲1.5% (国内 ▲2.1% / 海外 ▲1.0%)
ということで、オリンピック前は景気が沈むという話を聞いたことがありますが、米中貿易戦争など国際情勢もあるので、世界最大の単一広告会社も逆風は受けるという結果。
デジタル広告の比率が高まっているのは、あれですなイージスの海外が引っ張って、遅れて国内がぐんと伸びた影響。資本を入れたり、買収したり・・・だけど。

つまり、買収で伸びるイージスと国内デジタルは、大型買収で売り上げを連結していくしかなくなっているので、買えなきゃ失速したようになって見える。
デジタルシフトとか言ってますが、GAFAにメディアを抑えられ、プットフォームに呑み込まれ、少子高齢化と経済の二極化が進んだ日本市場は攻略難度が跳ね上がってるため、総合力で勝負しようにも決定打となるもの(優位性)が出てこない。


■博報堂DYホールディングス
https://ssl4.eir-parts.net/doc/2433/tdnet/1743149/00.pdf

◎売上高:3,329億円、前年同期比+2.6%(3,303億円、+6.0%)
・強みである統合マーケティング・ソリューションの提供とアイレップの伸長による国内の伸び、前年期中に実施した
M&Aの寄与などにより増収。
・増加業種「情報・通信」「官公庁・団体」、減少業種「飲料・嗜好品」「外食・各種サービス」
・インターネットメディア 前年同期比+11.0%、テレビ 同+0.6%
(種目別売上高 詳細 P.9、業種別売上高 詳細 P.10-13)
◎売上総利益:724億円、前年同期比-68億円、-8.6%(698億円、+34億円、+5.1%)
・メルカリの影響を除く売上総利益率は、21.2%と前年同期を若干下回る。
株式会社メルカリ 株式売却の影響が大きいという事だね。
で、P21に記載があるのね。

・ユナイテッド(株)によるメルカリ株式売却見通しについては、売却の時期が当社では不明であったため、 5月発表時の見通しでは、下期で見通していた。 
・今回、第1四半期の決算でその一部(26億円)が売却されたことが明らかになったため、 その部分を上期見通しに反映した。

聞いてないよ~、というニュアンスを感じて欲しいのかな。
東南アジア中心に海外の数字は悪くないようだし、媒体別にみてもネット広告は伸びているから、大丈夫そうに見える。
でも、世界経済って短期的に回復する道筋は無いように思うんだけど。
広告市場は、景気が悪くなる前にしぼみ、景気が良くなってしばらくした後にふくらむ。
インターネット広告の構成比率が高くなってからは、あんまり目立たないけど。


復調といった感じ。
構造改革を遂行し、営業利益が大幅改善
売上高: 1,136億円 YonY 8.8%増
営業利益: 94億円 YonY 38.3%増
ゲーム市場の頭打ち、メディア事業の柱となるabemaTVへの投資回収が不安材料。
ネット広告も経済不安定だが、4,400億円の売り上げを見込む大手企業なので、内部支出を見直してコスト競争力を取り戻すことでグイグイ行けるかもしれない。
あとは、AbemaTVが利用者数を生かした広告商品を開発して、電博に売ってもらえるかどうかだと思う。いや、売れるかどうかか・・・。(根深いのよ)

■オプト 2019年12月期第2四半期決算説明会資料

海外を縮退しての構造見直し中。
・マーケティング事業の減収/減益とライトアップの連結除外の影響により減収減益
連結(調整後) 
売 上 20,141百万円 前年同期比(1.4)%
E B I T D A (247)百万円 前年同期比(1,602)百万円
細かいところ見ても、良さそうなところがない。
P25 「(2)マーケティング大手領域:強み・独自性」の図が気になる。
まったく、意図が理解できなかったから。解説キボンヌ。

せっかくベンチャーに出資してるんだし、広告の扱いは全部持っていくとか、してないのかな。ほら、メディアなら買い切りとかさ。


電通資本を入れておいてよかったねと思った。
収益は12,648百万円(前年同四半期比9.7%増)
営業損失は244百万円(前年同四半期は826百万円の営業利益)Non-GAAP営業利益は1,624百万円(前年同四半期比94.1%増) 
こちらも海外の不調というか、赤字で辛くなっている。
立て直しするより、損切した方がいいかもしれない。
あと、運用に特化していくという方法もDグループ内では可能だと思う。案件はあるからね。

■アドウェイズ 2020年3月期 第1四半期決算説明会

こちらも国内、海外が低調で減収減益。
売上高 前年同四半期比 24億17百万円の減少(21.1%減)
営業利益 前年同四半期比 5億21百万円の減少
資料のP15「人と機械の共生」は好き。
あとは、人にできないことで、もっと大事なことがあると思うんだけど。
効果効率だけで話をしていくと、やっぱりネット広告業界は機械に代替可能なカタチにしかならないんじゃないかな。

■カルタ・ホールディングス 2019年12月期 第3四半期決算説明会資料

変則決算とか、経営統合で数字は参考程度。でも、数字以外に見るところないしね。
P15の業績ページに、統合前の数字を足しあげたものと比較がある。

P52からの中期計画を見る。
セプテーニと電通デジタルと重なっている領域があるんだけど、広告主層が違うという事でいいかな。
それと、OOHに期待大きく描かれているが、日本の広告費2018を読む限り、どうなんだろうね。






2019/07/30

Yahoo!JAPAN広告商品アイデアアワード

気持ちはわかる。
応募サイトに書いてある
マイナスをゼロにする「嫌われない」発想ではなく、ゼロをプラスにする「好かれる広告」の世界を目指して国内外のクリエイター、そしてプランナーの皆さんと、広告の新しいフォーマットを考えていける、そんなアワードを企画・実施したいと思います。
という意気や良し。
で、これを広告会社や広告制作会社にアイデアだけ出して貰うなら、悪くはない。
媒体社としてヤフーがちゃんと責任持って判断するなら、アレコレ投げてみるのも一興だろう。

一方で、応募期間が伸ばされているので、いろいろ集めているんだなぁ・・・と、運営側の心中を察したりする。
まぁ、課題が課題なら、応募要項に結構つらい縛りがある。
企画書内の要素として、広告フォーマットコンセプト・広告フォーマット形態・具体的なイメージを記載。
これ、経験ある人がどのくらいいるかな?
マス媒体は誰も残っていないし、ネットでも広告フォーマットについては、波乗りペンギンの知る限り現場にはいない。
逆に、しがらみのない人たちがハッピーなビッグアイデアを思いつくかもしれない。
広告はトップに一つだけしか掲載しないとか・・・ね。

2019/07/29

物販系ECプラットフォーム広告費2018

突然な感じだが、推計が発表された。
日本初・・・日本初?

■リリース
電通グループ3社、日本初「物販系ECプラットフォーム広告費」を推計
http://www.dentsu.co.jp/news/release/2019/0729-009857.html

■電通報の解説
「2018年 物販系ECプラットフォーム広告費の推計調査」解説―急拡大する物販系ECプラットフォームの広告市場規模は1123億円
https://dentsu-ho.com/articles/6754

かなり限定した推計なのだが、元が「日本の広告」で広告媒体を中心とした調査なので、追加調査も簡単じゃないといけないという事らしい。
以下、引用しておくと、
今回の調査では、B to C-EC市場において最も規模が大きい物販系分野のECプラットフォーム広告費に特化し、そのプラットフォーム上で取引される広告の年間取引額を推計しました。特化の理由としては、物販系分野では広告出稿が飛躍的に伸びており、調査対象が多岐にわたるサービス系分野よりも精度のある推計が行いやすいと判断したためです。
独自推計にあたっては、ECプラットフォーマーをはじめ、従来は広告市場推計の範疇には入らなかった出版系・流通系等の事業社に、アンケートや追加のヒアリング調査でご協力いただいております。
で、物販とかプラットフォーマーとかキーワードが並ぶと、疑問が沸くわけだ。沸騰するぐらいに。
アマゾンは極東の日本市場の数字を公表していないが調査に協力してくれたのか、楽天とヤフーは広告費の集計に入っているはずだが、どういったところが対象なのかピンとこない。
リリースには注意点もあり、
※1 生活家電・雑貨、書籍、衣類、事務用品などの物販系(物品販売系)ECプラットフォームにおける広告費が本調査推計の対象。旅行サービス、金融サービス、チケット販売、飲食サービス、理美容サービス、オンラインゲーム、電子出版、有料動画・音楽配信などのECプラットフォームにおける広告費は対象外。
とある。

今回は予備調査みたいなもので、来年の日本の広告費に、EC系媒体も含んでいくのだろう。




2019/06/13

「世界の広告費成長率予測」(2019年6月改定)

電通の発表ですが、デジタル広告・・・モバイル広告が成長やまない感じ。

「世界の広告費成長率予測」(2019年6月改定)を発表
http://www.dentsu.co.jp/news/release/2019/0613-009834.html

米国と中国の貿易戦争もあって、世界経済の低迷がマイナス修正になったということだろう。(まぁ、それでなくとも減速していたという話はあるが)

2019年の世界の広告費成長率は3.6%(2019年1月の前回予測は3.8%)、また世界的な経済成長を背景に、2020年も4.1%(前回予測は4.3%)
で、腐っても世界第三位の経済大国の日本ですが、成長率は低い・・・。
ヤバい。
米国のように世界的なプラットフォーマー企業もないし、中国のように人口もいない。
さらに、人口構成が変わっても国策方針は変わり映えしないので、規制緩和とか言って破壊したのは日本経済だったという状況。

ともかく、デジタル広告の構成比率が高まる傾向なのは確実だと思われ、コンテンツ産業が潰れないエコシステムを作って、成果があれば生活者に嫌われても良い広告が掲載され続けてしまう状況に歯止めが掛かれば、日本の広告市場も世界並みに成長してくれるんじゃないかと。

2019/05/13

ネット広告系の四半期報告2019年1-3月

令和になったけど、広告業界的に「令和特需」は無かったような・・・。
オリンピック前で景気も盛り上がるというストーリーは、無かったんだっけ。

■オプト・ホールディングス

資料はコチラ。2019年12月期第1四半期決算説明会資料
株式会社リレイド(旧スキルアップ・ビデオテクノロジーズ株式会社)の分割譲渡でマイナスになっているのだが、前四半期より地方中小取扱高が減少していて、減速感が資料から感じる。(主観)
デジタルシフトについては、社員の教育がデジタルに特化しているという表記しか読んでない(他の資料を見て調べていない)が、アナログというか非デジタル経験がない中で「デジタルシフト」をサポートするのは無理があると思っている。
マニュアル運転の自動車しか乗ったことがない人に、マニュアル運転をした事がない教官がオートマの運転を教える、という違和感に似たものがある。
他、AIとか今後に期待できる素材はあるが、問題は料理の仕方(商品化)になりそう。

■セプテーニ・ホールディングス

資料はコチラ。2019年9月期 第2四半期決算
電通の資本参加で運用型広告の業務も流れてきて、持ち直した模様。
運用型広告って・・・、どこまで美味しい案件なのかな。
立ち位置的には、以前のオプトと同じ匂いを感じる。
オプトもアジアは不調で事業売却やその予定が説明会資料に記載されてあったが、セプテーニも同様だった。

■サイバーエージェント

資料はコチラ。2019年9月期第2四半期 決算説明会資料
コスト管理による好転、良すぎる・・・。
投資事業であるAbemaTVが、広告媒体として成長するには、ネット動画の新しい視聴率に相当するものが欲しいところだ。
そうとないと、コンテンツにコストがかかっているので厳しくなるはず。
いや、その程度のことは藤田社長が何とかしちゃうと思ってるけど。(笑)

■カルタ・ホールディングス

資料はコチラ。2019年12月期 第2四半期決算説明資料
業績は統合直後なので、統合前と比較しても仕方ないので割愛。
統合で事業整理するのは後のようで、子会社の設立がCCIで行われているので、まずは事業の切り出しによる別会社化で明確な線を引いているのではと想像。
見るべきところは中期経営計画だが、同時期に電通の子会社になったセプテーニも入っており、何とも言えない発展イメージに見える。
景気が後退しつつある現在、総広告費の減少も危惧されるので、デジタルトランスフォーメーションが減少を上回る市場成長しないと厳しいかな。

とりま、ここまで。



5Gで動画広告が伸びるだけではない

通信速度が速くなって大容量化すると、動画広告市場が拡大する。
分かり易い話のようですが、3Gや4Gの時も似たような期待感があったっけ。

結果的には、広告表現はリッチになった。
一方で、肥大化するサイトコンテンツはユーザーの不満も溜めていったのだ。
初期のころはページが表示される限界値として「8秒ルール」があったのだが、「3秒ルール」へと短くなっている。ググったところ、いまや「2秒ルール」である。
端末がPCからスマホへ変わったので、短縮化には拍車がかかったと推測する。
とすれば、5G化でも同様の減少が続くわけだ。

さて問題。
動画広告市場は、どこまで拡大できるのか?
ユーザに許容される限界までだろうが、その限界値って思ったより低いんじゃないかという気がする。

動画コンテンツに動画広告を入れるのは問題ないとしても、ページが表示される秒数が短くなるという事は、広告のデータ量や画面占有率、閲覧時間にも影響がある。
媒体社の調査では、無料視聴の動画サイトなら5秒くらいなら大丈夫の様だ。
ユーザ側の許容度が拡大しているし、広告主側もCTRのみの評価から先に進もうとしているので、需給関係が変化すれば掲載数(配信数)が伸びて市場拡大の傾向は期待できる。

ならば、5分に1本の動画広告が掲載できるのかというと、コンテンツによりけりという気がする。長時間ドラマでやられたら、ユーザはストレスだろう。
このあたりのバランス次第だろう。(テレビの自主規制を採用するとは思えないが。)
ネットなのでJIAAで自主規制することになるのか不明だが、ある程度の拘束力を持たせるのであれば、ネット動画メディアで集まって欲しいところだ。
海外のプラットフォーマーがスルーするって?なら、立法化するしかないよね。
公正取引委員会の調査は国内も含めて行うようなので、もう数年先の話だと思う。

アドフラウドが日本では認知され、ナショナルクライアントも気にし始めているが、だったらコンテンツが法律に触れない内容なのかも気にした方がいいと思う。
何度も書くけど、お金使って広告してるのにヘイト稼いでブランド毀損してるって、アホだよ!?
ロイヤリティを失った顧客を引き戻すのに、アナログ時代は7倍のコストが掛かる(らしい)で済んでたけど、ネット時代は費用算出が可能だとしても計算できないヘイト拡散はイタイ。

■5Gだからできること

高速大容量で低遅延という部分だけで、動画広告という話になっているが、ちょっと待て。
テキスト→画像/音声→動画という流れだけを追っても、広告配信事業者の話でしかない。
もう少し違う切り口が欲しいところだ。

例えば、ち密な表現が可能にならないだろうか?
古くは「シズル感」「透明感」といった雰囲気が、端末ディスプレイの高画質化と高速大容量通信によって、スマホでも伝えられるかもしれない。
一方で、広告の通信費はユーザ負担であることを、もう一度真剣に考えるべきだろう。
通信費は定額制を見込まれているが、費用負担という意味ではなくて、ユーザの時間を奪っているのだ。
「広告ブロック」という結果になる前に、忌避されないように「今度こそ」手を打ってほしい。


2019/04/05

コインハイブ事件を教訓に

サイトに広告を掲載しているのは、コンテンツの対価として収益が必要だからという話ですが、構造的には同じだったので、取り上げてみた次第。

「負けられない裁判だった」モロさん、Coinhive訴訟を振り返る 裁判所からは「涙が出るほど嬉しい言葉」も
https://www.itmedia.co.jp/news/articles/1904/04/news087.html

この記事はSNSでもツイートされていて、広告と同じじゃ!と指摘する方もいて、そうなるよね~という展開。

問題は、コンテンツ作成にコストがかかるというのは誰も否定しないわけで、その対価だからといって何をしても良いわけじゃないという点。
知らないうちにマイニングをさせられてしまったわけで、「不正指令電磁的記録に関する罪」で訴えられてしまった原因だろう。
これは、画像やテキストの広告は大丈夫だとしても、インタラクティブな仕掛けをした広告になると、同様に「不正指令電磁的記録に関する罪」で訴えられる可能性がある。
ユーザの意図しない動作はダメ、絶対

ポップアップやポップアンダーなどの別ウィンドウが展開する表示方法がダメだよって話は、ユーザの意図とは関係なしに新規ページ表示されるわけで、広告のためだけにリソースが消費された(CPU、メモリー、画面の表示領域などなど)と認識できる事象だからだ。
そもそも、コンテンツの対価であるなら「主はコンテンツ」「従が広告」なんだから、広告だけが独立して表示されるという扱いは、コンテンツとの関係性が切れてしまう

さらに、ユーザに嫌悪されてしまうのは、何度も書くが、広告主は金払ってヘイトためてるわけだ。それ、誰のメリットにもならないよね・・・。

2019/03/25

騙されないで、SEO対策やサイト制作の詐欺まがい

心を痛めているのだが、会社対会社の契約を行ったものについては、消費者団体(個人が対象)や業界団体も介入できない(会員でも強制力は持たない)。
そんなわけで、具体的な相談は「弁護士」さんに。
契約書と経緯をまとめた時系列メモは必要。

〇××万円を前金一括出払えばOK

これはビジネスとしてあり得ない。
前金は信用(与信枠)がない場合、成果物が納品されての一括支払い、なので、支払いにこの組み合わせは変です。
インターネットだから、広告だから、制作だから、という理由があっても信じてはいけない。
法務がない零細企業や個人事業主のIT音痴を狙ってるのだ。

〇メールのみ対応

これも危険ワード。
電話対応や顔合わせ、打合せがないのは、布石なのだ。
売込みや契約時に気をつけろと言っても、みんなスルーするしかない(セールストークが出来ている)ようなので、注意点として書いておく。

〇今契約すればお得

契約を急ぐのは、いろいろ調べられたら不味いから。
なので、契約しないのが正解。
もし、それでもいいという場合でも、契約書を預かって弁護士に見てもらおう。
圧倒的に不利な契約内容(相手にとって都合がいい)になっているからだ。

〇こんなに実績がある

からくりがあるので信用しない。
ダミーだったり、無料の代わりに実績として掲載していたり、取引社数だって自己申告なのだ。
もし、お金があれば帝国データや東商工リサーチで調べればいいんだけど、ベンチャーは調査されていないことが多いし大体は取材拒否なので、「会社名」と「詐欺」で検索するといい。

〇うまい話は特殊詐欺と同じ

ホームページを作ったり、リンクを増やしたり、売り上げが倍増するなどという話は嘘だ。
そんなに簡単にいけば、誰も苦労しないし、倒産も早期退職もない世の中になる。
成功しているところは、
・事業主側が自分で勉強して
・自分で失敗を積み重ねて
・発注先と互角に戦いながら
掴みとっているのだ。
インターネットのことが分かりませんとか、SEOとかウェブ解析とか専門用語は分かりませんとか、そんな人は契約したらダメです。

〇事前に周りへ相談を

分からないのに大金を支払う契約をする必要はないので、
・所属組織への相談(商工会、商店会、経済団体)
・知り合いの詳しい人、先生や講師に聞く
・地元の団体にいるITコーディネーター、中小企業診断士に相談
を是非してほしいと思う。
菓子折か薄謝を用意すればいいから。

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結果までは追いかけてないけど、訴訟までした人は多くない気がする。
納期、検収、瑕疵など重要事項が、受注した方に有利な内容で書かれているから・・・。

2019/02/26

日本の広告費2018が発表されていない、2月28日に発表されたよ。

記憶が確かなら、例年は発表されているはずの電通 日本の広告費 ですが、未だにリリースされていない。
期末ラッシュとなる3月の前にタイミングとしては外せないはずなんだけど・・・。

仕方ないので、日経広告研究所の情報を見てみよう。

2019年度の広告費予測(概要版) 広告費全体は前年度と比べ横ばい リスク要因増え、企業は慎重姿勢
https://www.nikkei-koken.gr.jp/research/research.php?research=0&recno=771

本文から抜粋すると、
18年度の広告費は0.2%減少する見通し。
アベノミクス、広告市場では頑張れなかったようだ。
つまり、日本経済は緩やかに下降しているんだな。ネットにより国境を越えやすくなった情報とお金は、どんどん海外流出していく。
国内で儲けて、上場して、海外進出した企業が、他国に資本を投下しても回収するどころか散在して、赤字撤退している。
そんな構造が、数十年も変わっていない。

他に、

マスコミ4媒体広告量(電通調査) 
http://www.dentsu.co.jp/knowledge/pdf/2018/_baitai1801-12.pdf

が公開されているので、こちらを見よう。
ええっと、テレビ番組 104.3%という昨対比で伸びている以外は、マイナスだ。
マス媒体以外はデータがないが、日経広告研究所ではインターネット広告費が伸びていると推計している。
OOHとかその他の媒体があると思うが、規模的には数十億から数百億なので、6兆円の広告費からすると誤差の範囲になる。

【参考】
特定サービス産業動態統計調査 
https://www.meti.go.jp/statistics/tyo/tokusabido/result-1.html

ちなみに昨年の日本の広告費の冒頭では、
「2017年 日本の広告費」は6兆3,907億円、前年比101.6%
・総広告費は6年連続でプラス成長
・インターネット広告費は、4年連続二桁成長
と、あった。さて、今年は?

■2019.02.27.追記

今月もあと二日。
今日なければ、明日 28日しかない。
いや、金曜日の3月1日という線もあるが、それだったら発表はもっと先延ばししてもいいのである。

ということで、発表が遅れている理由が気になるところだ。
統計処理や手法に変更が生じて作業が遅れた(過去に推計範囲を拡大した事例あり)とか、であれば分かるけどね。

でも、統計調査自体は半年前から設計を始めているはずだし、本調査は昨年末までにアンケートを集めているはずなので、集計と分析を直前に変更なんてできやしない。
まぁ、推計なので「推し量れない部分」が問題として残ることはあるが、これも今更の課題でしかない。今年に限ってという事は考えにくい。

とすると、次の発表に向けて、今回の発表が何らかの布石となるため、発表に踏み切れない可能性がある。
これは、その問題の大きさも含めて、がリアルに融合していく中、推計できない部分の問題である。
まぁ、「電通総研カウンセル兼フェロー/電通デジタル客員エグゼクティブコンサルタント」という立場もある有薗氏が指摘している寄稿文書だ。じっくり読んでみて欲しい。

電通「日本の広告費」は、信頼できるのか!? 2020年9月からの日本を考えよう。https://unyoo.jp/2018/03/ari_column_3_september_2020/

さて、ここから妄想できるストーリーがある。
もし、日本の広告費2018を推計した結果、総広告費が伸びず、ネット広告も伸びが鈍り、オリンピック2020を前にしてボロボロの数字だったら、何とする!?
マスコミ4媒体広告量ではテレビ番組が前年比でプラスになっているのだから、総広告費がマイナスになることはないし、ネット広告費もテレビに匹敵する市場で伸びているハズだから、それなりにプラスになっていいはずだ。
なのに・・・、思ったより低い数字だよね・・・と。
原因を考えるはずだ。
そして、この原因を書くとして、次回から改善された統計ができるのか?
有薗氏の指摘通りだとすれば、どこまでがデジタルでマスでリアルなのかという整理が誰もできない可能性が高い。
すると、触れられないことになるよね。しかし、発表しないと影響も大きいし、影響が大きいだけに下手なことは書けない。
以上、妄想終わり。

■2019.02.28.追記

とうとう、2月最終日。公開されるとしたら、15時のはず。株式市場がしまってからね。
ただ、このタイミングまで引っ張るって、結構な憶測を呼ぶと思うんだよね。
このページすら、倍々のペースでPVカウントが伸びている。(笑)

個人的には、妄想通りなら、「サラッ」と数字だけ発表してしまえば良いんじゃないかと。
自然災害で経済活動が滞ったのは、日経広告研究所も指摘していたわけだし、納得の分析コメント要素もある。
メディアごとに分析コメントを書くのは藪蛇だし、あのコメントをちゃんと読む人って多くないからね。
(厄介な人が読み込むんだけどさ・・・波乗りペンギンとか?)

そういえば、マスメディアに含まれるネット広告費を決算発表の説明資料に記載していた。これね。まさか、後から分離とかしたんじゃ・・・ないよね。

2018年度 決算説明会 2019年2月15日

35ページにある「国内事業 業務区分別売上高の状況」だね。

■2019.02.28.追記 発表されました編

電通 2018年 日本の広告費が、15時過ぎにリリースされました。
妄想は妄想として、冒頭に書かれていたのは、
●日本の総広告費は、6兆5,300億円(前年比102.2%)となり、7年連続のプラス成長
●インターネット広告費は、1兆7,589億円(前年比116.5%)、5年連続の二桁成長となり、地上波テレビ広告費1兆7,848億円に迫る
●マスコミ四媒体由来のデジタル広告費※は、582億円(新設項目)
おいおい、新設項目があるじゃないか!!
「マスコミ4媒体由来のデジタル広告費」とはなんだ。引用すると、
※マスコミ四媒体由来のデジタル広告費とは、マスコミ四媒体事業社などが主体となって提供するインターネットメディア・サービスにおける広告費のこと。新聞デジタル、雑誌デジタル、ラジオデジタル、テレビメディアデジタルのことで、これらのデジタル広告費はマスコミ四媒体広告費には含まれない。なお、テレビメディアデジタルの内訳である「テレビメディア関連動画広告」は、キャッチアップなど動画配信タイプへのインターネット広告費のことを指す。
 という意味が分からない説明なのだが、教えて北原さん!!

「2018年 日本の広告費」解説―日本の広告市場は前年比102.2%、7年連続のプラス成長
https://dentsu-ho.com/articles/6500

おお、理解できたよ。
マスメディアのサイトの広告売上、アプリの広告売上を切り出して推定したわけね。
それと、見逃し視聴サイトの広告売上も、併せて切り出したと。

いや~、お疲れ様でした。
で、テレビ媒体がマイナスなんですけど…。

●マスコミ四媒体由来のデジタル広告費:582億円(インターネット広告媒体費の一部)

気持ち的には、「マス媒体の広告費が下がっているというけど、ネット広告費に入っているんだからねっ!」(ツンデレお嬢様的に)
という新設項目。忖度されてますなぁ。(誰に?さぁ、そんなことなくてよ・・・。)


今後の集計が大変そうだが、なぜ「テレビデジタル」ではなく「テレビメディアデジタル」なのか、別に電通報で記事化してもらいたいほどである。
数字的には雑誌が頑張っているが、ラジオは・・・媒体として消えた存在価値をradiko.jpで大復活した後なので、収益面まで手が回っていない。音だけの広告制作は、これまたデジタル系の人には対応が難しいはずだ。

また、テレビは「テレビメディア関連動画広告」が別に集計されているが、見逃し視聴は課金モデルで始まったのが痛いわけで、がっつり無料の代わりに広告を見せることができていれば、稼ぎ頭だったかもしれない。(YouTubeとかあるので、現実は無理だったんだが) なにしろ、出演者や制作者の権利を金銭で充当する必要があるので、無法者の海賊さんたちとコストで戦えないのだ。

この別集計だが、今後データがたまっていくと・・・
・マス媒体は、デジタルだと収益が下がっていく
といった傾向が把握できそうである。

最後に気が付いたのだが、参考ではあるが追加されているものがあった。
DM広告制作関連市場(2018年推定):1,214億円
広告業からみたイベント関連広告市場(2018年推定):3,148億円
ポスティング市場(2018年推定):1,129億円
意味があるんだろうなぁ・・・と、眺めてみる。

■2019.3.8.追記

参考値で追加された推計分野だが、おそらくインターネット広告市場からテレビ関連が分離集計された経緯と似て、いずれ付加される候補ではないかと推測。
どのサービスが該当するのか、材料が手元に無いのであてずっぽうだが、マーケティングのデジタル化によって広告も影響を受ける。

メッセージング系の広告(LINEか)をデジタルにおけるDMとするなら、印刷物や電子メールが下降する中、別集計にする可能性はあるだろうか。

イベントも広告関連となると、オンラインでの広告キャンペーンのイベントとかVRも入ってくるのかな。Vtuberが主役となると必須だな。

ポスティングって何だろう。迷惑メール?いや、ちょっと違うか。


■2019.3.15.追記

恒例のインターネット広告の詳細分析です。

「2018年 日本の広告費 インターネット広告媒体費 詳細分析」~D2C/CCI/電通が共同でインターネット広告媒体費の詳細分析を実施~
https://www.d2c.co.jp/news/2019/03/14/3378/

ザックリ、手法別では運用型が8割を占め、デバイス別ではモバイル広告が7割を占める。
で、「マスコミ四媒体由来のデジタル広告費」については、なんと注釈でサラッと「含まれている」という事だけしか触れていない。
デジタル側からすれば、媒体社がテレビ局とか新聞社とか関係ないからね。
今頃分離する意味が分からないという事だろうか。

残念なことに詳細分析で赤裸々な実態は出せない運命だろう。
マス媒体も含めて広告費全体がオリンピックを目前にして低調で、インターネット広告関連を除いてプラス材料が少ない。
災害などによる止むを得ない経済の停滞があったこともあるが、別の理由があると推測している。

電通的には言いづらいことだろうが、「働き方改革」という残業抑制による構造的な売上低下傾向である。
ネット広告が伸びているのは、もともと自動化しやすいことと採用が厳しいとはいえ、他の分野と比較すれば人手は確保されているだからだ。
労働基準監督署も厳しく目を光らせるようになってから、手作業的な業務と人海戦術で売りあげてきた媒体から低迷を始めている。

クリエイターには質よりも効率、入稿締切は早めになるので突っ込むこと(売上のために入稿期限を過ぎてから割り込ませること)が出来なくなるし、労務管理のために人員やシステムといったコストもかかる。
こういったことが、玉突き現象で起きている。
まぁ、不健全だと言われるとそうなんだが、工程がデジタル化されてネットで高速化しても、考えるのは人間だし確認するのも人間だ。

では、人間を性能アップして残業しなくても業務をこなせるようにする(生産性向上)には?
ツールや教育研修になるはず。
でも、ツールの導入も研修もコスト掛かるし、研修も業務時間に入るとすると残業抑制で調整が困難な中、どうしろと!?
といった声も中小トップから漏れ聞こえる。


以上

2019/02/06

ネット広告系の四半期報告2018年10-12

三年後なんて分からないよねぇ~。

■セプテーニHD

2019年9月期 第1四半期決算資料をみる。
補足資料が後ろにある、ザッと海外はダメっぽいし、国内の動画広告も思ったより伸びなかったはずだ。
外注費を半減させているが、内製にしたという事だろうか。
社員数は減っているので、何かが変わっているはずだ。善し悪しの判断は今できないが。

電通との資本提携で盛り返すという事で、電通デジタルとかカルタHDなど含めて、しばらくは調整ごとがありそうだ。

■サイバーエージェント

2018年12月期第3四半期決算説明会資料を見る。
いけると思ったけど、コスト分を吸収できなくて、ちよっと出直すねという感じ。
昔だったら、バンバン赤字出してたって、売り上げが倍増するから気にしないなんて風潮だったころからすれば、減益って言っても黒字だ。
広告の売り上げは上がっているが、利益率が低下している。
ま、そのあたりは説明をして予想を下げているのだから大丈夫だろう。

しかし、オリンピック後だよね。
abemaTVの売上と利益が激増しないと黒字も危ういかもしれない。

■オプト

2018年12月期第4四半期決算補足資料をみる。
昨対比から伸びている。数字は問題ない。
中小企業が伸びているらしいが、市場として縮小傾向にあるので、長期的には期待できないと感じる。
地方では、採用難(人がそもそも減っている)、高齢化(従業員だけじゃなく社長もね)、後継者不足(家業を継がない血縁者、第三者への事業継承も進んでいない)といった課題が放置である。
デジタルシフトできる地方企業は一体どのくらいあるだろうか。
また、某団体と話したが中小企業は収益が上がっているところと下がっているところの二極化が起きていそうらしいだが、そういった統計データはないそうだ。
ちなみに、地方の広告の案件単価は数万円から数十万円なので、ネット広告に百万単位で突っ込んでくれる地方企業が育成できるのか、かなり個人的に興味がある。
子会社にソルドアウトがある。こちらの調子もよいようだ。順調に営業地域も拡大しているようだ。

■アドウェイズ

2019年3月期 第3四半期決算説明会をみる。
装飾があるんだけど・・・。
前年同期比からは伸長している。前期比からはダウン。
人件費がダウンしているが、従業員数は傾向から減っているものの、前四半期と大きな違いはない。調整したんだろうか。
運用型広告の全自動化って、可能なのだろうか。
売上も2017年で山場だったように見える。

■GMOアドパートナーズ

平成30年12月期(20期)通期決算説明会(本資料)をみる。
数字は伸びているが、印象的には、伸び悩んでいる気がした。
11Pを見ると、感じてもらえると思う。
新商材で短中期では利益を伸ばしていくようだが、なんだ新商材って・・・。

カルタホールディングス

合併したてで、今回は無し。
というか、一年経つまで昨対比無いから。

でも、お知らせされたんで見ました。
2019年12月期 第1四半期決算説明資料、こちらです。

数字は良いです。需要期だたそうです。
過去最高ではあるけど、慢心したコメントは全くない。

さて、問題は業績推移をみると主力事業が右肩下がりの傾向にあり、また、上昇に転じる材料が乏しいと思える市場環境がある。
なんといっても、GAFAに日本の広告市場も搾り取られている状況に変わりはない。

それから、VOYAGE GROUPの子会社が多いわけで、過去に電通100%の子会社になるときにcciは整理清算したわけだが、今回はどうするのかだ。
もし、DACと同じ土俵に立つのであれば、いろいろ足りない(機能的にも)ところが出てくる。かといって、博報堂MPの矢嶋さんみたいなリーダーが電通側にいて、「全体を見た」整理統合が可能かというと・・・難しいんじゃないかな。
セプテーニとか電通デジタルとか、ちょっと今は触りたくない気がする。
メディアレップと広告配信プラットフォームとメディア(ゲーム)という構成だと、CAに近いこともあるが、体制的に機動性が確保できないからね・・・。
HD体制にしたので、様子を見て事業部門別に子会社ともども整理にして、アレしてアレになるだろうか。(妄想)


以上

ITで突き抜けるか、融合して拡大するかの選択肢

経営側にも焦りと迷いが見受けられる広告業界。
合併や経営統合は、対世界を見据えての足場固めとして国内もホールディングス化が大手で起こったが、今度はジンワリ進む世界的な高齢化社会と急速に進む国内の高齢化による環境変化に出口を見つけられずにネット広告業界も揺さぶられるだろう。

少子化で新卒採用が未達になり、人手不足感は大きくなっている。
人手不足による倒産が中小企業で増加し始めている。
広告業界内のデータはないのだが、
・採用数に到達しても、離職者が多い
・そもそも採用数未達
・やっと新卒採用しても育成できず
・中途採用も無理
といった話は結構多い。

さらに、ネット広告の知識や経験だけではデジタルトランスフォーメーションには対応できない。もとのアナログというか既存の仕組みや役割を知らないと転換できないからね。
とはいえ、中途採用で穴埋めをしようにも採用側に知識がないから見極めもできないだろうし、採用できても人材として使うことはできない。(若い上司でネット基準、実務はないが知識だけあるキャリア組、障害は多い・・・。はぁ。)
現実問題として、未だに効果的な対応方法はないし、あっても時間が必要なことばかりだ。(二十年過ぎたけどね。)

特に、意識改革しないとダメな問題があって、これがキツイ。
差別はダメなんだけど、LGBTに対する意識は変わったが、みんな老いるという事実を意識せずに年寄りを差別というか排除するんだよね。
働けない年寄りを養うのかよって言われるけど、その発言の発想がヤバい。
最前線にいる若者に比較すればITに弱いかもしれないが、半世紀以上生きてるだけで働けるよ。老眼と腰痛、体力はないがな。

2018/12/25

ユーザを知る、メディアサイトを見ろ

日経平均が急落し、19,147.45 (25日 11:35 前引) となる今日この頃。
来年は、新元号/天皇の交代やらオリンピックの前年という数年にまたがる催事があるわけだが、いろいろ荒れそうな気配で年末となった。

して、効率効果で運用型広告が大勢を占めるインターネット広告市場。アドネットワークはメディアをつないでユーザも繋いで、広告主も繋いだ。
結果、ユーザが数字になってしまって、人として伝えるべきことがぶっ飛んでいると思うのだ。

メディアの価値・インサイトを4つに分類、広告コミュニケーションの新モデル「メディア・フォロワーモデル」 | Web担当者Forum
https://webtan.impress.co.jp/e/2018/12/25/31369

数字で見ている人には意味わからない話だろうが、「広告は媒体あってのもの」なので、ユーザ属性のデモグラだけ見るより、掲載するサイトのコンテンツを自分で見て、サイト運営側の話を聞いて、サイトにいるユーザを理解するべきだと思うんだよね。

ファッション系のサイトとか括ってしまうけど、服飾雑貨メーカーの広告だったら全部がターゲットであるはずがないだろう。
ギャル系サイトにハイブランドの広告を突っ込まないだろう?
その逆もないだろう。

今の仕組みだと、性年齢やら活動エリアなんかは推定通りだし、購買情報と関連付けたり、サイト閲覧記録を掛け合わせれば、すべてわかったような気になれる。
でも、何のために「購入したか」「閲覧したか」というのは分からないし、「目的が達成された」ために不要となっている情報は考慮されない。

たとえば、子供の誕生日やクリスマスのために、ゲームやおもちゃをネットで探し回っていると、ターゲティング広告がガンガン攻めてくる。
でも、買ったら不要なんだよね、そんな販促情報。
似非リアルタイムデータだから。
いまだに、「無駄な半分の広告」は誰にも分からないのだ。

ということで、ビッグデータがAIで解析されようとも、判断は人間がしなければならない。おそらく、どの無駄を選ぶのか・・・という判断を。

■追記 2019.1.7.

通販のバナー広告は加藤レオさんがコツを公開している。
これって、通販に限らず使えるところがあるので、参考にしてほしいものだ。

ネット広告のクリック率を最大化する方法とは?
https://business.nikkeibp.co.jp/atcl/opinion/16/246949/122600006/?P=1

■追記 2019.1.8.

グーグルニュースには記事広告が記事のように入っている。
これは、リンク先のページ内に【PR】と記載されているのでセーフとでもいうのだろうか。
というか、グーグルにも金が落ちているのかな。





■2019,06.27追記

なぜ、ネット広告が嫌われているのか、というか媒体とわず広告が嫌われているという文脈になっているが、情報が増えたからって回答は補足して欲しいかな。

Yahoo! JAPAN MARKETING SUMMIT 2019 セッションレポート | Web担当者Forum
https://webtan.impress.co.jp/e/2019/06/26/32883

現在と比較して、情報が増えたというのは、一昔前に総務省管轄の情報インデックスあたりが根拠になるんだろうけど、広告も含めた情報流通量は増えた。
総媒体接触は、民間調査データもあるのでググって。ネットが伸びているが、テレビ視聴時間は減じているが、若い世代では逆転し、シニア層ではメディアの王様である点は変わりない。

だけど、情報量の増加と、広告が嫌われたことは、関係はないと思う。
テレビドラマなどクライマックスでCM入ると苦情になってたし、郵便受けに溜まるチラシとか、景観を損なう屋外看板とか、批判や非難を浴びた事例はあるんだけど、インターネット以前の情報だから知られていないだけだよね。
新聞記事とか探せばあると思うけど、みなさん若いからねぇ・・・。

結局、つまらない広告ばかりだから、拒否されているってことだよね。
だましてでもクリック数を稼ぐとか、購買させるとか、嫌われることばかりしてるからだよね。




2018/10/31

ネット専業独立系大手4社の行く末プラスアルファ

アイレップがDACに統合されて、オプトが電通資本を外して、セプテーニは電通グループ入り。

電通、セプテーニ・ホールディングスと資本業務提携
https://japan.cnet.com/article/35127829/

ざっくり、20%が電通資本となり、電通デジタルと協業させる。
セプテーニといえば全体の給与を引き上げて人材確保した佐藤社長を波乗りペンギンは評価しているのだが、まぁ、いろいろあったのだと思う。
四半期説明資料をみると、投資を回収できなかったという部分があって、先々の補強も兼ねて電通資本を入れるのは必須だったのかもしれない。(感想)

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テレビ広告と動画広告のシナジーという話になると、媒体との口座開設もあるし枠の確保は既存代理店と勝負にならないはず。
動く金額(案件)もネット広告とは桁が違うので、既存代理店に有利になる商流の潮目なのかもしれない。

電通資本から離れたオプトHDは決算資料を見た限りだと、今のところ大丈夫そうだ。
CAの決算資料を見る限り、ゲーム事業が伸び止まって、AbemaTVがコケるとヤバそうだが、勝負師なので切り抜けてしまいそうだ。
一寸先は闇だが。

ネット広告業界は、アドテクによる運用型広告が圧倒している。
ただし、運用はシステム導入やRPAで効率化されつつあるも、結構な教育投資をしないとコスト効率を改善するのは難しいはず。
エクセルのマクロボタンを一回クリックするだけなら問題ないが、連携フローや設定入力とか知っておかなきゃ使えないからね・・・。

■20181101追記

あ、そういえば電通100%になっていたcciがVOYAGE GROUPと経営統合されるとのこと。

VOYAGE GROUP、サイバー・コミュニケーションズ及び電通の資本業務提携に関するお知らせ
http://www.dentsu.co.jp/news/release/2018/1031-009641.html

二社の持ち株会社の資本は53.1%を電通が持つそうだ。
いろいろあって、丸抱えした後の送り出し。再出発だね。

VOYAGE の直近の株主説明資料を見ると、印象的には悪くない。営業利益が前年比20%程度落ちているぐらいだ。(11P)
同様のケースとしては、前出のDACとアイレップの経営統合と同じ枠組みだよね。

波乗りペンギンも、オリンピック後に生き残れる企業は多くないと思っている。
今のうちに、打てる手は打つべきだろう。(水面下!?で資本提携や売却など出回っている話もあるそうだが・・・。)
大手に資本参加して貰うのも有効な手段だ。
事業単位の売却で、稼げる事業を強化するのも有効だろう。

電通vsHDYという切り口だと、他の人が沢山コメントしている。
まぁ、金で買えるものは双方買っていくわけで、その後に何が残るのかという問題がある。
かといって、海外だと赤字や地政学的リスクで撤退も多いしね。

追記 2018.12.26.

米国がくしゃみすると日本は風邪をひく、いや、肺炎になるかもしれない。

テクノロジー・スタートアップは景気後退に備えよ――今やるべきことはこれだ  |  TechCrunch Japan
https://jp.techcrunch.com/2018/12/26/2018-12-23-here-comes-the-downturn/


2018/10/18

コンテンツメディア価値研究会

リアル系のメディアが集まりができた。

ネット広告品質向上へ、「コンテンツメディア価値研究会」発足。32社が集合 - Impress Watch
https://www.watch.impress.co.jp/docs/news/1148193.html

どうやら中心にいらっしゃるのは長澤さんのようだ。
個人的には新聞局の~だけど、前cci社長とか、JIAA常務理事だった方だ。

昨年から活動していて、参加社は
朝日新聞社、毎日新聞社、読売新聞東京本社、日本経済新聞社、産経デジタル、北海道新聞社、中日新聞社、西日本新聞メディアラボ、インプレス、講談社、光文社、コンデナスト・ジャパン、ザ・ハフィントン・ポスト・ジャパン、CCCメディアハウス、ダイヤモンド社、東洋経済新報社、日本ビジネスプレス、ハースト婦人画報社、文藝春秋、マガジンハウス、メディアジーン、日本テレビ放送網、TBSテレビ、フジテレビジョン、テレビ朝日、テレビ東京、讀賣テレビ放送、毎日放送、関西テレビ放送、朝日放送テレビ、テレビ大阪、J-WAVE
 で、事務局はデジタルガレージ内だそうだ。
布陣を見るに、協力会社もあって法人活動すれば一大勢力になる。
たぶん、既存団体との関係調整とかあるはずなので時間が掛かると思う。

コンテンツの価値基準を模索するようだが、古い枠組みでは解決できなかっただけに、新しい枠組みでの挑戦が非常に気になる。
調査データの概要については、こちらの記事が参考になる。

広告価値は、メディアの「クオリティ」に左右されるのか?:コンテンツメディア価値研究会が調査結果を発表 
https://shar.es/a1KrSE

特に新機軸とか新理論はなさそうだが、そもそもテレビ、新聞、雑誌、ラジオというマスメディアはネットとビジネス構造が違うので、リアル媒体のルール(常識)を適用するとコストが絶対に合わなくなる。
過去の議論だと、「リアル媒体の記事は信頼性が高い」という前提で話が進んだが、ユーザは気にしなかったりするため、縮退してしまったよね。
その後に、ニュースアプリが台頭したり、ラスト1マイルが押さえられないままなので、ちょっと心配なんだよね。
コンテンツの質が媒体価値に紐づかないからね・・・。
例えば、ヤフーニュースで見た、という話は合ってもソースは新聞社とかテレビとか少ないでしょ。
若い世代だと、SNSで見た、という話が主流だしね。

2018/05/29

雑誌コンテンツに紐付かない広告との狭間で

記事自体は発行部数調査にWeb配信のデータも入れたよという事らしい。

ABC協会の雑誌発行社レポート、コンテンツの外部配信数値も発表 #宣伝会議 | AdverTimes(アドタイ) by 宣伝会議
https://www.advertimes.com/20180523/article270842/

しかし、違和感を感じる。
雑誌の発行部数など、気にするボリューム(サーキュレーション、リーチでも良いんだが)がなくなって久しいが、そう感じる自分にもシックリ来ないのである。

ふと、枠という概念がある広告媒体と、コンテンツと広告が分離された運用型のインターネットと、発行部数調査という土俵で並べることが違和感の正体ではないかと、思いついた。

なんで発行部数の調査をしているかといえば、出版社が目論む部数(公称部数)、印刷した部数(刷り部数)、実際に書店で買われた部数(実売部数)の乖離があったからだ。
部数を基準とした広告料金体系の裏付け資料といったところだ。
ところが、運用型インターネット広告は違う。
インターネット広告も枠であれば、(同じ土俵で評価はできないと思うが)、媒体サイトの会員数やPV数も参考になるだろう。
だが、ネットの雑誌コンテンツは様々なプラットフォームで配信されているし、定額配信の場合は読者と雑誌の間には「コンテンツ単位」での繋がりはあっても、雑誌ブランドにあるわけじゃない。
「夏のコーデ」といったテーマは、雑誌ブランドによって相対的な評価が読者にも広告主にもあると推定できた。
しかし、コンテンツの体系が変わったのに、雑誌原稿データをデジタル化して定額販売し始めると、読む側との乖離がある。
言ってしまえば、テーマがあって、商品があって、雑誌ブランドはない。
雑誌ブランドによって異なる広告料金体系は成立しない。
ネット化するのだ。
そして、リアルの雑誌広告も影響を受けるだろう。
だから、基軸とする評価をエンゲージメントに求めたのではなかったのか。

2018/05/18

広告の未来を考える、それは大事

何気なくSNSを見ていたら、シェアされたコンテンツがあったので、読んでみた。
なかなか、素晴らしいじゃないか。
ということで、ピックアップ

ネット広告のプロダクトを作る会社が見ている広告の未来(2018年版)
https://note.mu/usedhonda/n/n34542d03a4ec

ま、最後を見ると人材募集のコンテンツなんだけど、この手の話を1990年代後半に誰彼と構わずしていた若いころを思い出させてもらった。
もう少し書き足して、書籍にしても良いんじゃないだろうか。
考察の内容はともかく、熱量が伝わってくるので、このままWebコンテンツとして終わるにはもったいない気がする。(アナログ的発想だね)

いくつか、触発されたことがあるので書いておこうと思う。

喉が乾いたというだけで、特定の好みの商品が届くようになってしまえば、もはやブランド想起すら不要となってしまう。
確かに。
でも、飲み飽きるって問題があるんじゃないないかな。人の欲って深いもの。
ブランドが購買時の想起に影響を与えるのかって話に絞れば、確かにそうだ。
ただ、味覚や飲んだ後にも影響はある

もしアマゾンという会社が、オンライン・オフライン両方に分け隔てない変化を起こすことによって、ブランドそのものの有り様を変えるのなら、その影響はネット広告だけにとどまらない。影響範囲は全ての広告に及ぶのだから、どのような手を打つべきか、全ての広告会社が問われているのではなかろうか・・?
グーグルゾンによる世界支配という話が過去にあったけども、そうはなっていない。
SNSが台頭したからね。
想定の範囲で何か起きるってことはないんだと思う。
個人的には、もっと破壊的な革命が起きてほしいんだけど。

とりあえず、アマゾンはアマゾンで頑張ってもらえればいいんでないかと。
正面から戦うこともない(正しくは、戦えない)わけで、ゲリラ戦を展開するしかない。
細かいところをチマチマ作り込んで、おもてなしするんだ。
生活者との接点をIoTで増やして、アマゾンが自動発注する前にハッキングするんだ。
洗濯乾燥機はメーカー直で洗剤や柔軟剤の自動発注機能を付けろ、家政婦さんに日用雑貨の購買を担当させろ、冷蔵庫を監視して賞味期限切れや不足の食材を自動発注しろ、脱衣所やふろ場にセンサーによるシャンプーや石鹸の自動発注機能をユニットで放り込め、トイレには健康管理機能をぶち込んでサプリ、ジム、病院と繋げろ、化粧台には美容診断AIを鏡に入れるんだ(毒リンゴは渡さない)・・・、といった感じ。

広告は、その隙間に入れてもらえれば十分だ。
広告じゃなくても、UI/UXデザインとかコンソーシアム事務局運営でもいい。
コミュニケーション分野なら、広告のスキルも生かせる。

バナー自動生成って美味しいの?

機械的な大量生産はネガティブなんだけど、みんなはどう思うかな。
基本、総当たり的な計算力で広告クリエイティブが最適化するには、ハード的な技術力はあってもソフト(AI)が「まだ」力不足なのではないかと。

電通グループがAIによるバナー自動生成ツール「ADVANCED CREATIVE MAKER」β版を開発 | Web担当者Forum
https://webtan.impress.co.jp/n/2018/05/17/29256

このニュースはスルーだった。
なぜなら、先行サービスはいくつかある。

どうしたらバナー広告の価値を上げられると思う? Googleの解は、外部データ連携のバナー自動生成だ | Web担当者Forum
https://webtan.impress.co.jp/e/2016/11/16/24153

効果の高いバナーを自動生成し配信する広告サービス「iogous」--Fringe81が提供
https://japan.cnet.com/article/20414010/

そんなわけで、なんの新鮮味もなかった。
今更って感じもあったぐらいだ。

ーバナーの自動生成は手数を増やせるかもしれないが、伝えるべきことを伝えられるのかなー
過去のデータにより底上げこそできるが、ビッグアイデアは生成しない。
結局、最後は人が仕上げするって書いてあるしな・・・。
低レートのバナー表現が提案から少なくなって、そこそこの結果を残すのかもしれない。

だが、なんか、違う気がしているのは波乗りペンギンだけかな。

■追記

「ABテスト」って・・・
http://g-yokai.com/2018/10/ab.php


2018/04/19

アドフラウド、いや、犯罪でしょう。

ども、海賊版サイトのISPによるブロッキングを政府が要請するという話から、「漫画村」というキーワードが出てきて、収入源の広告が悪いという流れになってる気がしたんだが、困ったもんだ・・・。

業界関係者で、急激にシェアというか注目されている記事があるのでピックアップ

「漫画村」ほか違法サイトへの広告配信問題と、NHKが取り上げるアドフラウド問題について(山本一郎) - Y!ニュース
https://news.yahoo.co.jp/byline/yamamotoichiro/20180418-00084164/

いまだに斬り込んでる。
斬り込んでいるという意味では、こちらの記事も「ねとらぼ」かよっ!というジャーナリズムにあふれた記事。

「漫画村出稿メール」を独自入手 「偽名営業」「取引先は海賊版サイト」元代理店従業員が語る異常な実態 (1/2) - ねとらぼ
http://nlab.itmedia.co.jp/nl/articles/1804/17/news110.html

以上

二つの記事で十分な情報だが、技術を駆使して「不正に」収入を得ていることが問題だとしても、防ぐ手立てはない。
ある程度はAIに調べさせたとしても、既知の不正だけなんだよね。
ある程度防げる方法はあるにはあるんだが、オープンであるインターネットを、クローズド化することに繋がる手法しかない。

個人的には、サイトブロッキングは特定されたものが対象だし、ブラックリスト形式の運用になるはずだから、新しいサイトを作られてしまうと意味がなくなる。
これは、海賊版サイトだろうが、広告だろうが、コンテンツだろうが関係がない。
IPアドレスだって偽装できるし、迷惑メールが根絶できないのと同じだ。

あと、社名出して書かれているところがあるので、各社がどのような対応をするのか、業界団体が動くのか、見かけたら追記していこうと思う。

■追記 2018.5.7.

海賊版サイトの「収入源根絶」、広告規制が対策の切り札
http://www.yomiuri.co.jp/science/feature/CO017291/20180507-OYT8T50012.html

記事の最後にJIAAが「漫画村への広告配信にJIAA加盟社のシステムが使われていたことが指摘されている。JIAAは現在、事実関係を調査しており、結果によっては処分も検討するという。」という記載がある。
昨今の風潮だと、悪いことをしたら徹底的に叩かれるだけで終わってしまう気がする。

業界団体といってもガイドラインという自主規制が精いっぱいで、法的な処罰は基本的にできない。(公正取引委員会、経産省と組めば可能な部分もある。行政処分というやつだ。)
ただでさえ、インターネットは見えないものなのだから、処分についても改善する方向に持っていけるものを期待したい。
落ち着く先は欧米と同じリスト管理方式だとしても。

■追記 2018.5.22.

ねとらぼ、JIAAとCODAに取材をしている。
素晴らしい。

「どんな基準で黒とするのか」「責任は誰が」 海賊版サイト広告が停止しなかった理由を広告業界団体に聞いた (1/2) - ねとらぼ
http://nlab.itmedia.co.jp/nl/articles/1805/06/news015.html

今回の記事でブラックリストは出来たばかりというのが新しい情報だろうか。
それにしても、ブラックリストに対する責任とか、このブラックリストの判断基準ってなんなのか、という基本的な部分はクリアされていない。
逝ってしまえば、法制化するしかなくなってしまう。(表現の自由、自由競争を阻害していも・・・!?)

できないことじゃない。
某国のようにグーグルとかフェイスブックを排除して、通信を検閲する国家機関の設置。
行政の正義による不正の撲滅ができる。

法制化に拠らない、他の方法はあるのだろうか。
技術的には対策不能である。そんな都合が良くて万能なシステムはできない。
やはり、何かを犠牲にしなくなてはならない。

■追記

ネット広告収入をだまし取る新手の手口、GoogleがAndroidアプリ削除などの対策
http://www.itmedia.co.jp/news/articles/1810/24/news065.html

新しい回避方法で広告詐欺という話だが、とりあえず対象のアプリを削除してブラックリスト方式で排除という処置。
ということで、技術的には検知したところで回避されるという繰り返し。

■2019.4.17.追記

アドフラウドの手法を解説した記事。

悪魔のアドフラウド14の手法まとめ ―― いまのネット広告は落とし穴だらけ!
https://webtan.impress.co.jp/e/2017/10/24/27098

■2019.11.27.追記

日本アドバタイザーズ協会のパートナーシップの8大原則
こと
デジタル広告の課題に対するアドバタイザー宣言
https://webtan.impress.co.jp/e/2019/11/27/34687

広告主でもネット広告をガッツリ担当している人でないと、ついていけない内容に仕上がっている。
Web広告研究会ではなくて、デジタルメディア運営委員会なので注意を。




2018/04/17

時系列がおかしいネット広告の歴史

違和感がありますので、ご自分で調べた方が宜しいかと。

https://webtan.impress.co.jp/e/2018/04/16/28775

初見で「おや?」と思ったのだが、誰も校正してくれなかったのだろうか。
いや、ネットは未完成で出して、指摘をされて改善していくのだ。
たぶん、ほどなく書き換えられることであろう。

まず、日本のインターネット広告は「毎日新聞 JamJam」を知らないと話にならないし、アドネットワークに関してはダブルクリック・ジャパン「D.A.R.T.」を知らないと、グーグルが買収したという話も出てこなくなる。
また、アドエクスチェンジという方式も初期にあったわけで、ややこしいので省力するのもありかと思うが、広告業界的には成果報酬型はアフィリエイトではなくてクリック課金だからね。JIAAの新人研修とか受けてないのかしら。

さて、話は変わるが、広告の不正クリックは成果報酬型が商品化されてから、ずっと問題になっている。
市場規模が大きくなって、アドテクが機能強化をしても、ずっと問題になっている。

クリック課金を廃止すれば終わるのだろうか。
事は単純じゃない。
アドネットワークに入っている媒体を絞り込む、審査やサイト巡回監視を強化しても、偽装はされる。(媒体がしなくても、第三者が乗っ取ることができる。しかも、常時ではないので気が付きにくい。トラフィックの横取りね。)
しかも、コストは真面目にやっている側に付けられてしまう。
広告配信側、媒体者側、広告主側に対策システムの導入するコストがかかる。
どれが人でボットなのか、人らしく振舞うプログラムが機械的に広告から広告主サイトにリクエストを要求し、コンバージョンまで行われてしまう。
おそらく、決済が完了したところ(広告主の収益が確定)から逆算して算出しないと、無理だと思われる。
メールアドレスくらいだとリストを不正業者は持っているし、メルマガの登録とか資料請求だと簡単に詐称されてしまう。
いや、まぁ、ボットじゃなくても人的ネットワークによるコンバージョン獲得システムはある。お小遣い稼ぎ的なものだが、まったくターゲットではない(東南アジアや中東あたりに実在する)ユーザが「大量かつ短時間」に成果を生み出してくれる。
永遠にイタチごっこは続くのだ。

正直、完全に不正をなくすことは難しいのだと思う。
少なくすることはできるはず。
バランスが必要なのだと思う。
ある部分は閉じたネットワークで遮断することになるだろう。
というか、


コンテンツ保護から始まりそうだ。


広告効果測定は言い訳なのか?花王とインテージ対談

話的には古来からある課題の一つです。
「広告費の半分が無駄使いに終わっている事はわかっている。わからないのはどっちの半分が無駄なのかだ。」というジョン・ワナメーカーの名言に戻ってくる。

花王とインテージが本音で激論、広告効果検証の現状と課題 (1/3):MarkeZine(マーケジン)
https://markezine.jp/article/detail/28146

とりあえず記事は記事で読んでもらいたい。
ちょっと難しい話になっているが、読んで分からないことはないはず。

さて、いろいろシステム化されて使っているであろう効果検証は、
・そのソースを知っている?
・データが取得された時期は?
・母数集団の相違は?
・推計に使う妥当性は?(統計的には間違いなくダメ)
・効果検証の結果を評価できるの?
と疑問を持ち始めると深い・・・よ。

ある商圏分析システムで説明を受けた数十年前、政府機関の統計データやら民間データを掛け合わせて、いろんな推計を出してくれるものだったんだけど、コンピュータがマッピングして移動経路から商圏内の人口や特性を表示してくれるのに、感動したことがあった。(若かった・・・のね)
でも、精度が高ければ閉店になることも集客で苦労することもないわけで、それはインターネットが発達してWebだスマホだIoTだと言っても、本質的には何も変わっていない。

店舗の売り上げ、売れた商品と個数、来客人数、それは実績データとしてリアルタイムで把握できる。
ところが、人ひとりが何をしているかまで、データ取得できないのだ。
出来ているといった幻想は、推計されたものでしかない。
年代で10代はテレビを見ないとか、60代は新聞を読んでいるとか、それは傾向であって全員ではない。

■追記

すべてのマーケティングがサブスクリプション化する?~マーケティング協会のイベントで感じたこと~ | AdverTimes(アドタイ) by 宣伝会議
https://www.advertimes.com/20180511/article270241/

マーケ協会主催でデジタルシネアド協会のイベントを開催という不思議な構図になっているが、セミナーとしては全部ではないようなので、参考として追記しておくだけにする。
店頭に限った販促・流通先への棚取り交渉で、広告投下量の合算数値を新策定しても、浸透するまでに終わっている気がする。
もし、売る前にAIによって売れ行き予測が精度高く予測されるようにならないことを祈ろう。

2018/04/05

位置情報による広告配信で電通がWifi事業者に資本注入

「タウンWiFi」電通と提携 位置情報に基づき広告配信
http://www.itmedia.co.jp/news/articles/1804/04/news106.html

どうやら、GPSでは足りないようです。
wifiだと絞れます。位置情報。

アプリは無料、接続料もかからない、どこで儲けるの?っておもったら、個人情報を使った広告配信か。
アプリのプライバシーポリシーを利用者は読んだ方がいいと思う。
オプトアウトできる項目が掲載されている。
結構、項目数があるなぁ・・・というのが個人的感想。

広告配信に使うだけだと部分的で匿名化されているようだが、AppStoreには広告ブロックアプリもあったりして・・・。

日本の広告費2017からインターネット広告費だけ分析

不思議なリリースなので、直リンク行きます。

2017年 日本の広告費 インターネット広告媒体費 詳細分析~D2C/CCI/電通が共同で
インターネット広告媒体費の詳細分析を実施~
http://www.d2c.co.jp/news/2018/03/28/2686/

なんと、電通が推計している「日本の広告費」だが、インターネット広告費のところだけ詳細分析したという、ありがたい発表だ。
これで、運用型広告が77%とかスマホ向け広告が約七割とか、グラフ付きで使える。

さて、何が不思議かってお話だけど、

2017年 日本の広告費 インターネット広告媒体費 詳細分析
http://www.dentsu.co.jp/news/release/2018/0328-009505.html

リリースは共同発表の場合、各社が自社を筆頭表記にするはずなのに、電通のリリースを見るとD2Cのままである。
これは、cciのリリース(PDF版を見てね)でも同じだ。
まぁ、気にする人の方が少ないか・・・。すまん。

注意点としては、調査概要を見ておくこと。
追加ヒアリング調査が行われているので、日本の広告費の生データを単純に集計しなおしているわけではない。
これはこれで単体活用すべきだろう。

また、予測もあるので助かる。

あとは媒体カテゴリー別の推計があると楽しいのだが、あんまり細かくするとミスリードも増えるから、一般に発表するのは考えものか・・・。

2018/03/28

仮想通貨の広告掲載禁止が広がる

不正アクセスによる巨額資金流出、不適切なセキュリティ対策などで揺れている仮想通貨だが、検索、SNS大手が掲載を禁止する。

Facebook、ビットコインなど仮想通貨の広告を禁止 Instagramでも
http://www.itmedia.co.jp/news/articles/1801/31/news049.html

Google、仮想通貨の広告を禁止 6月から
http://www.itmedia.co.jp/news/articles/1803/14/news124.html

TwitterもICOの広告禁止
http://www.itmedia.co.jp/news/articles/1803/28/news059.html

仮想通貨広告禁止の流れ--検索大手ヤフーやFinTech企業の声は
https://japan.cnet.com/article/35116736/

といった感じで、法規制がない中での自主規制だ。
ツイッターはFAQの中に仮想通貨に関しては金融庁の許可が必要としているので、広告掲載は事前に問い合わせて確認する必要がある。
グーグルは、金融サービス: 制限付き金融商品に関する新しいポリシー(2018 年 6 月)を掲載しているので、こちらを参照。
facebookは、29. 禁止されている金融商品や金融サービス新しい広告ポリシー: 金融商品・サービス関連広告の健全性と安全のための取組として掲載している。

それぞれ、プログラムで検知して排除するには限界があるようだ。
確かに、人が審査しても間隙をついてくる悪徳業者は絶対出てくる。
各社で対応が基本ではあるが、何某かの情報共有(ブラックリスト)する連絡網は必要だろう。消費者庁の管轄になるのかしら。


2018/03/07

ネット広告が嫌われている原因、それは販促?

嫌われてるのは、広告ではなく販促だ!そこにネット広告成長の鍵がある | AdverTimes(アドタイ) by 宣伝会議
https://www.advertimes.com/20180305/article266773/

このコラムを読んで、広告は何なのかという部分が肝ではないかと思った次第だが、そこを書き始めると本が数冊かけてしまうので、「広告とは何か」に対して概念を持っている/共感できる人には納得の話だと思う。

JIAA植村常務理事の現状整理を引用して説明されている。
うん、この方は面識ある。
そうじゃなくて、広告媒体としてインターネット広告予算が、どういった方向から流れて、出ていくのかという部分で分かりやすい整理の仕方だと思う。
JIAAでスライドを公開してもいいんじゃないだろうか。勿体ない。

しかし、並べて考えた方がいいと思うことがあって、生活者の動向である。
これが無視できない。
一応、1996年から関わっている身としては、テレビ広告を参考にすべきだと思っている。
もちろん、参考にするのは普及や視聴に関するデータであって、テレビ広告のエコシステムではない。(広告表現や規制に関しては、先達の苦労を知るべきだと思うが・・・)

戦後、テレビが白黒からカラーになって一家一台から一部屋一台になる。
リビングから自室での視聴、ビデオの普及によるタイムシフト、など変化があったと思う。
そして、テレビにだってブランド認知やイメージアップのCMがあって、テレビ通販やセール告知のような販促もある。
いや、ネット広告だけじゃなくてマス広告も、販促を目的にした広告なんて沢山あったはずなんだ。

ブラック市場の広告って何なのかと思うが、要は法律違反だろう。
薬機法、健康増進法、出資法、金融商品取引法、建築基準法、不正競争防止法、著作権法、景表法など広告審査が必要なものだ。
今見た広告も、サプリ系なんだが、広告の文面と内容と特商法の記載内容がバラバラだったりするし、波乗りペンギンが審査担当だったら間違いなく掲載不可にする案件だ。(某ニュースアプリ、しっかりしろよ)
当初から個人的には問題視して掲載ガイドラインとか出しているが、ネット広告に関しては広告会社も媒体社も審査体制のない場合がある。あっても知識が足りなかったり、稼ぐために手段を選ばないケースが後を絶たない。
アドネットワークになると媒体すらも違法コンテンツ(著作権だけでなく薬機法などに違反した記事)で釣っているサイトもある。
という部分は、JIAA植村常務理事が整理しているので、見直してほしい。

さて、肝心の生活者の方だが、
テレビ→受信料の支払いがある。
新聞、雑誌→購読料の支払いがある。
ラジオ→専用受信機を買う必要がある。
ということで、ケータイ→スマホで情報を集約したのではないだろうか。
かつて、テレビが他の媒体から視聴読者を奪ったように・・・。
主要耐久消費財の調査が終わっているので、過去の普及率をみればテレビとかビデオはあるので、グラフ化してみるといいだろう。データはここにある。( 主要耐久消費財等の普及率(平成16年(2004年)3月で調査終了した品目)(Excel形式:73KB))
また、生活者の動向については、NHK 国民生活時間調査を見るといいだろう。
どっちもタダで使えるから。

後は、意識の変化とかもはや研究論文ができる世界になってしまうので、手に負えないんだけど、結果的に情報はパソコン→ケータイ→スマホで十分になっていく。
ただし、マス媒体は電波は免許制、新聞や出版は資本や設備が必要なため参入が容易ではなかったり、雑誌だと第三種郵便とか取得が困難な事業場の特約があったりして、サクッとグレーゾーンでやり逃げするのがコスト的に合わなかった。
結果的に生活者は保護されていた(参入障壁が高かったことが幸いした)んだが、ネットになると世界が天地が入れ替わる。
お小遣い程度でサイトを作れるのだ。(技術は学ばねばならないが、規制はない。)
生活者はインターネット媒体を、過去のそれと同じように使ってしまった。
いや、タダならいいじゃん!といって使いまくったといった方がいいかな。
これによって、市場が爆発的に成長することで、さらに多くの人が巻き込まれた。

そもそも、ネット広告媒体がブラックなものを多く含んでいる(グーグル)のが悪いのもあるんだが、生活者側がタダなら何でも良いという方向に流れてしまった事が、事態をより深刻にしていると思う。

■追記

で、広告をユーザーに最適化したら嫌われる可能性が低くなるという話があるみたい。
いやいや、そもそも広告であるという時点で嫌われていることが根本的な課題であって、広告露出の手法や表現の工夫というステップの話ではない。
CTRが0.02%が0.04%に改善されたとしても、CVRが改善されたとしても、その前段階で広告がネガティブであるならユーザの「ヘイト値」を高めているだけでしかない。
どうも、この部分を意図的に抜かしたリサーチしかないけど、広告主は指摘するべきだよね。

また、バックグラウンドアド、インタースティシャルとか、広告だらけとか、おすすめコンテンツが広告だったりとか、問題なのは一定の割合でユーザに嫌われているのである。

■追記

こういう広告記事がある。

「ネット広告=嫌われもの」は解決できる “買いたい”を刺激するマーケティング戦略を実現する方法(PR)
http://www.itmedia.co.jp/news/articles/1803/01/news008.html

アドテクでターゲットにあった広告をすれば、ユーザに嫌われない広告として成果も上がると・・・?

20代、広告表記が「あれば読まない」は3割。「意識したことがない」が4割超【テスティー調べ】 | Web担当者Forum
https://webtan.impress.co.jp/n/2018/03/13/28664

確かに、広告を意識していなかったり、興味があれば広告をクリックする人たちがいる調査結果だが、三割は広告であればスルーという部分を見逃してはいけない。
つまり、ターゲットの三割は広告を掲載した時点で外れてしまっているのである。
スルーしてくれるだけならともかく、掲載方法や場所を間違うとヘイト値を溜めることになり、ことによると「興味があれば広告でも関係ない」と思ってた三割の人にも、ヘイト値がたまるのである。
このヘイト値の溜まった生活者についてリサーチされていないが、広告ブロックソフトを入れたり課金ユーザに広告を出すな(広告も情報であるという立場からすると、なんとも切ない)運動が定着した背景でもある。

アドテクを使った、今は運用型広告が市場も大きくなり主流だが、そもそも掲載する場所や手法に問題があるため、結果しか必要のない広告主ですら、ボットが見ているのか、掲載がされているのか、データは正しいのか、カオスである。
しかも、ブランドイメージを大切にする広告主の場合は、プロセスにこそ配慮すべきだと気が付いたはずだ。
イメージ管理は、CVRでは測れないしね。

■追記

IMJの宣伝記事なんだけど、クライアント企業の発言は読んでおくとためになる。

第2部「デジタルをブランディングにどう生かせるか?」ダイキン工業 広告宣伝グループ長 片山義丈氏
https://webtan.impress.co.jp/e/2018/05/08/29019

ちゃんと判断していただけるクライアントに出会えた人は幸運である。
ABテストで勝ち抜いたバナーに広告として意味があるのか、スパッと答えている。
購買対象に絞り込んだつもりが、取りこぼしだらけになる。
そもそも、市場で自社製品に対する購入意向を高めないと、販促で刈り取れるものも限られる。
広告と販促は両輪で、対等で、不可分なのだ。メディアが違えど・・・。

2018/02/27

インターネットメディア協会(JIMA)設立準備会

広告媒体ではなく、媒体としての協会設立へ向けた第一歩。
藤村さんも発起人に入っている。

ネットメディアの信頼性向上を目指して「インターネットメディア協会」の設立準備会が発足
http://www.itmedia.co.jp/news/articles/1802/27/news051.html

スピード優先だったのか、動きやすそうなところから集まったのか、この手の団体だと発起人は量と質が足りてない気がする。
これから巻き込むにしても、事前調整が大変なんだろうと推察する。

こういう団体には、グーグルとかフェイスブックとか、極東の動き程度にしか相手してもらえないから、国内の有力企業で固めるしかないんだよね。
記事を読む限り、ザックリとガイドライン作って周知していきますよって感じだけど、いやいや、ガイドライン作るの大変だから。
ネット広告とかモバイル広告とか、制作とかのガイドライン作ったけど、死ねる・・・。

それはさておき。

インターネットメディアの対象となるメディアって何かという部分が?なので、このあたりから明確にしてほしいと期待している。
藤村さんは「コンテンツを作る側だけでなく、情報を流通する側も合わせてネットメディア」としている様に、作る側も流通する側も多様すぎると思うんですよ。
ある程度の縛りというか境界線は必要かなと。

下手な媒体社より、個人の方が発信力や影響力があるのでね。

2018/02/26

日本の広告費2017、二極化する広告主

恒例の電通推計、日本の広告費2017がリリースされた。

2017年 日本の広告費
http://www.dentsu.co.jp/news/release/2018/0222-009476.html

6兆3,907億円、前年比101.6%全体でわずかに伸びているが、増加業種(6業種)と危うい状況には変わりない。
また、北原氏による解説も行われている。

「2017年 日本の広告費」解説―止まらないインターネット広告費の伸長で6年連続のプラス成長
https://dentsu-ho.com/articles/5843/

■デジタルトランスフォーメーション・・・なのか?

数字的にはマスメディアが数字を落とし、ネット広告が伸びている。
これは、企業がデジタル化を進めた結果かもしれないが、データにはない広告主の動きが隠されているんじゃないだろうか。
一つは、ネット広告とマス広告を使う広告主が増えたのは確かだけど、ネット系の広告主がネット広告からマス広告へ広告予算を投下している。たとえば、スマホゲーム。
もうひとつは、マス広告の予算はないがネット広告ならできる中小・零細広告主が増えていること。運用型広告。
地方局や地方紙の出稿金額って、ネット広告と予算規模的に変わらなかったりするしね。

花王、パナ、資生堂などの広告費予算もすごい企業は、デジタル対応も進んでいるのはイベントのセミナーを聞いていてもわかるが、それ以外の広告主はどうしているのだろうか。

そもそも、サイト制作や広告運用だけでも人材は確保できないはずだし、社内のデジタルリテラシーは思ったより進んでいないはずだ。
それでデジタルトランスフォーメーションが起きているから、というのは早い気がするのだ。
社内にある情報資産のデータ化、共有化はネット広告並みに安く手軽にはできない。
(そう考えると、グーグルはスゲー。無料提供したツールは革命的だったのだ。)

■今のうちに人材育成を

ウェブ解析のレポート作成ができるとか、広告運用の操作ができるとか、実は育成すべき人材はそこじゃないと思う。
結果、某社が起こしたように「不正請求」や「過労死」は避けられない。
そもそも、それ以前の話でしかない。

運用型広告の場合は、管理画面を広告主と確認すれば済むことだ。
分析レポートも、そんなに項目やデータが必要なのか考えるべきだろう。
広告主によっては、KPIも異なるし一律にやる必要はないはずだし、そんなに詳しく見て検証すべき部分なのかという疑問が残る。別なところに労力を割いた方がメリットがあるんじゃないかと・・・。

これは、広告主側に指摘できる人材の確保が望まれるんだと思う。いわゆる、Webアナリストがいれば済む話なんだけど。
概念把握さえできていれば、数字の確認は管理画面で説明されれば分かるはずだし、不要な項目を減らせば効率も上がる。打ち合わせの時間も削減できる
マーケティング全体の最適化をしないと、デジタルトランスフォーメーションもあったもんじゃない。

■追記

電通デジタル、企業のデジタルトランスフォーメーションに関する実態調査を発表 | 共同通信PRワイヤー
https://prw.kyodonews.jp/opn/release/201712209316/

電通デジタルで調査してたのね。
このリリースを読むと、デジタルトランスフォーメーションは、12%しかやっていない。
有力広告主が母数であるならば、広告費の押上げは可能だが、「調査対象者数    :354名」であって社数ではないしスクリーニングされているかもしれないので、鵜呑みは危険だ。これが、500社の経営層であるなら素晴らしかったのだが。

2018/02/22

メディアをまたいで効果検証できるのか

メディアニュートラルというワードが出てこないのは、いかがなものかと思いつつピックアップ。

広告主はネットと放送の進捗をクロスチャネルで追跡できる時代に:ITpro
http://itpro.nikkeibp.co.jp/atcl/column/14/379554/020100028/

だから?
という話になるんだと思う。
現実、Web分析が無料でできるのに活用されていない。
おそらく、広告主でも一割以下じゃないかな、データを使っているのって。
下手するとコミュニケーション戦略の策定とかマーケティング課題を、外部のコンサルに丸っと投げてしまうこともあるだろう。(オリエンシートが誰が作ったのか、広告会社にはわからないにしても)
まぁ、意思決定がなされていれば問題はないと思う。
脱線した。

そもそも、顧客データがあるのに、それに向き合えないところを変えないと意味がない。
Webサイト分析、広告効果測定、とか部分最適化をつなげても全体最適にはならないはず。CRMとか、どこ行ったんでしょうか。
収益はリピーターから出ているはずです。

数十年前から、顧客の製品アンケートデータを持っているメーカーは、それだけでビッグデータなのに、まったくCRMに生かされてなかった。
一部の大手家電メーカーは対策を取り始めたが、オンライン登録できるようにしただけだ。ログイン認証も個別でSNS連携とかやってないし、もったいないよね。

これで集客側となる広告媒体の効果測定をしても、
・根本的に無駄打ちは排除できない。(購買者の特定ができない、やっていない)
・顧客に対するフォローができない。(再購買、ブランドスイッチ防止)
とか、かなりクリティカルな部分の課題がスッパリ抜けているので、
いわゆる部分最適となる広告プロモーションの効果効率だけに終わる。
いやいや、マーケティングは企業活動の全体を対象としているわけで、リソースを割く順序が違うと思うんだよ。ね。

まず、社内に死蔵してるか分断しているデータ(だいたい、情報システムと揉める。個人情報保護的に手続きの面倒さからくる拒否感から、責任部署が抵抗する。)をまとめて、顧客を見た方がいいと思うんだ。
一人の顧客として、某家電メーカーにたいして思っていることなんだけどね。
AVとか連携機能があるため同一ブランドで揃えたりするじゃない。
でも、肝心のテレビが故障が多くて幻滅したユーザが次にとる行動は、ブランドスイッチだよ。テレビ、ホームシアター、ブルーレイ、ビデオカメラからデジカメとか総額で受けるダメージって測っていないでしょ。
修理依頼の履歴とか、AI使ってデータを活用すれば、製品開発のPDCAにも貢献するはず。

そのうえで、メディア間の効果測定をしないと、先がないと思うんだよね。(ワザと?)

■追記

ブランディング目的のデジタル広告費、2018年も増加傾向に--VRIらが調査
https://japan.cnet.com/article/35115039/

こうなるよね~


2017/11/17

アドフラウド、ビューアビリティ、ブランドセーフティ

初稿を送信して、ひと段落ついた。
2017年を振り返って、記事の数に関係なくトピックを挙げたところ、キーワードはタイトルの通り。

〇国家単位の規制では塞げない穴

広告業界的には、公正であれば市場として健全でいられるという良い話。
でも、広告を悪用する、されてしまう隙を塞ぐって事も対応しなきゃいけない。
日本だけで対策しても海外はルール無用だと、経済的に潰されてしまう。
法的な対応を求める声も多いが、結果としては最悪の選択になるだろう。

今回は、IABのイベントでP&Gの偉い人が、「アドフラウド」けしからん!といったこともあって、助かった一年である。
昨年から、米国では大統領選に絡んで「フェイクニュース」問題と「人種差別ターゲティング」可能な広告設定が出ていた。
これに、そんな問題あるサイトを広告媒体として経済活動を成立させているSNSに、広告掲載はしないというグローバル企業がたくさん名乗りを上げて、日本側も「アドベリフィケーション」機能を広告配信プラットフォームに追加する動きが加速した感がある。
IAB日本支部となったJIAAの活動も実を結んだ。

やっぱり、広告主の影響力が頼り。

〇アドベリフィケーション!?

まだ用語として定着していないようだが、広告がちゃんと掲載されていることを検証できる機能らしい。これによって、透明性が確保できるということ。
どんな場所に掲載されたのか、まずいのは排除するための機能だ。

最初から安心できる媒体だけに絞ったのがPMP(プライベート・マーケット・プレイス)だから、身も蓋もない言い方をすると、最初からちゃんとしとけよ!ってことになる。

まぁ、結果だけしか必要ないよね~というプロセス軽視が、インターネット広告の流れであったわけで、二十年以上も業界を見ていると「ようやく、ここまで来たか」という感慨深いものがある。

一方で、急激に成長したネット広告業界では、十分な教育や勉強の機会はなかったわけで、特に倫理観に関しては欠如していると思ってもいいだろう。
もちろん、倫理重視だと「隙間をついた」ネットビジネスは出来なくなるので、「やっちゃえ!」という展開になるし、そこに資金と人が集まるという投資側の倫理問題も大きい。(キャピタルゲインを得るために、圧力をかけるという話もよく聞く)

〇ユーザーとして素直に考えよう

二十年近く、広告の掲載に関しては「制限を設ける」ことを発信している。
別の公的な場所でガイドライン化した原案でもある。
どれも、理由があっての項目なのだが、この背景にある倫理観を共有していないと、文字面だけでは伝わっていかないのを実感している。

最近、米国IABもガイドラインを発表した。

ネット広告業界団体IAB、“容認できる広告”の指針「L.E.A.N. Ads」プログラム立ち上げ - ITmedia NEWS
http://www.itmedia.co.jp/news/articles/1510/16/news054.html

一人のユーザーとして、こんな広告の見せ方されたらウザいな、ということはやらないことだ。
「できることと、やっていいことは、別。」

結果的に、広告の掲載単価は下がり、掲載することで一定の反感を買い、本来得られたはずの成果を逃がしてしまっている。
大層なお金を使って・・・。
みんな薄々わかっていたはずだが、大きな問題になるまでスルーしていたわけだ。

成果だけということは、プロセスを見ないわけだから、掲載されようと見られまいと関係なくなってしまった事も要因だと思う。
しかし、ここで「よりよい掲載方法を考えよう」ではなくて、全部のサイトとページに掲載して量を拡大すればいいや、という方向になったのは知っての通りだ。
どんなにAIを使ってターゲティング精度を高めても、ウザい限りは誤差の範囲でしか数値も変わらないだろう。(1990年代後半は、バナー広告でも平均10%のCTAが得られていた。今は、0.02%とか・・・。)

〇コンテンツにあった広告、人を絞り込むだけ無駄

一人のユーザとして不愉快なんだが、四方をバナー広告が囲んでの間にテキスト広告というメディアサイトが多すぎる。
しかも、某企業の不祥事に絡んでサイト訪問したら、ずっと広告が着いてくるのだ。
ケンカ売られているとしか思えない。
絶対買わない。

違法コンテンツにナショナルブランドの動画広告が出ていた。
あまりに残念で、その飲料食品は家にあったのだが、廃棄してブランドスイッチした。
自分も加担しているような気になったからだ。

そう考えると掲載する媒体を合法的なものにして、広告をばらまいて、リターゲティングしたところで、ユーザーとの良い関係からしかブランドは構築できない
コンテクストがないからだ。
企業のマーケティング(カスタマージャーニーマップ)ではなくて、ユーザー側(インサイト)のね。

今でも笑えない話だが、
・車を買った後でも、車の広告が出てくる。
・ニュースで女性向けの商品を見た後、男性なのに広告が付いてくる。
てなことは続いている。
googleでは広告の右上にあるインフォメーションマークをクリックすると、「興味ない」「買ったよ」というレスができるのだが、そこまで面倒なことは続けられない。
広告を見るためにサイトを訪問したわけじゃないし、その労力をユーザーに強いるのはおかしい。

コンテンツただで見ているんだから、広告ぐらいで文句言うなよ、という広告業界関係者もいる。
でもね、広告の方が多いって、本末転倒だと思うんだけど・・・。


2017/11/16

電通vsDNP、どっちが納得できるコンセプトなの?

どこぞに寄稿をしないといけない時期になって、いろいろ考え始めた今日この頃。
二つの記事をご紹介。


https://markezine.jp/article/detail/27152

どちらも、デジタルシフトする企業に向けたコンセプトの説明であるが、印刷会社のDNPこと大日本印刷と世界最大の単体売り上げを誇る広告代理店の電通である。
両社の過去の関係は、取引相手であり競合でもあったりして、個人的には面白みを感じたのであるが、皆さんは両方を読んだうえで、どう思ったであろうか。

○広告主は何を求めているのか。

立ち位置が違う会社ではあるが、提供するサービスはマーケティングのはずだ。
だが、DNPは生活者の非デジタルも含んでいるのに対して、電通はデータによる生活者の把握になっていて、まったく違う方向になっていると感じたのだ。

そこで、ふと疑問に思ったのが、広告主はどちらを選択するのか?
という単純かつ素朴な事である。
普通に考えると、広告主の抱える課題によって選択は異なる、以上だろう。
しかし、アルコールの力を使って、別の仮説を立てようと思う。

電通は、信頼回復のために徹底したアカウンタビリティを求められた結果、データによる説明可能なコンセプトを宣言したのではないかということだ。
マスメディアとか把握できない生活者を許容する余地はなく、データで把握できる生活者をソースにしてマーケティングを実行するしかないのだ。
既存顧客対策といってもいいだろう。
おそらく、人が係る作業を削って、ミスを生まないようなシステムを構築すると、こうなるんじゃないかという理想的なコンセプトのはずだ。
もちろん、BIベンダーになるわけじゃないので、CR強化の新任顧問を迎えて抜かりはない。

一方、DNPは枷がないので語る内容も楽になっていると思える。(比較であって、セミナーの内容ではない)
印刷会社として優位な点も明確だし、現状の課題は同じ認識だ。
こちらは、既存顧客よりも新規だろう。

○赤潮発生中のネット市場

もはや説明不要だろう。
人材が足りないどころか、人が足りない。
労働時間の削減、効率化、事業の寿命は三年、経営環境は悪化している。
日本市場と言いながら、グローバル市場の影響は免れないのだ。
ネット広告市場の拡大は、日本ドメインの企業から売り上げを奪い取り続けている。
広告会社のIR資料を見ればわかるが、海外売り上げの比率を高めるか、広告以外の事業を伸ばさない限り、成長が見込めなくなっているのだ。

脱広告は自らの意志というより、追い出されている感が強い。
異業種からの参入もあるし、ネットには国境もない。
言葉の壁、文化の壁、潮だまりを見つけて生きていくしかないのだろうか。
このままではジリ貧なのだと危機感はあるが、基盤である日本市場で足元を掬われる希望の星(具体名は書かないけど)も後を絶たない。

この調子だと、外資系デジタルエージェンシー(アドビ、IBM、アクセンチュアなど)が台頭するんだろうなぁ・・・と、不安を強くするのであった。

2017/10/24

ad:tech tokyoも下火に

今年も10/17-18でアドテック東京が開催された。
一部では出演者や関係者による拡散が行われていたが、なんとも盛り上がりに欠ける。
まだまだ、最新事例や学習すべきネタはあると思うのだが、どうもピンと来ないものが増えたのではないだろうか。
大きくなりすぎた弊害だろうか。

そんなイメージを話されても困る、ソースを出せソースを!という方もいると思うので、グーグルトレンドさんのデータを見てみよう。

下にある地域とか省いたけど、ここ五年の検索具合は急激な右肩下がりだ。
参考までに海外でのad:techはどうなのかと並べたが、落ちてはいない。

気にしてなかったんだが、先日、某SNSで偉い人が「参加の優先順位は低い」ということで、一部の御大たちが参加しなかったことが分かった。
え・・・、と思ったよ。

ちなみに、キーワードプランナーで見ても右肩下がりの検索ボリュームだったので、元データが同じだから傾向は同じだね。

データでは2014年開催までは量的に多かったのだが、2015年開催からガクッと落ちている。この時期からデジタル系イベントが、それも、専門的な分野で増え始めた気がする。
過労死事件のタイミングにも近い。
参加する人たちの余力がなくなったのか、イベントが教育的なスタンスから変更したのが災いしたのか、人寄せパンダを業界の大物から一般著名人に変更したんだから、観客動員数は増えてなきゃおかしいが、業務的に関係ない人が増えてしまったら内容がなくなってしまう(意義がなくなってしまう)のである。

最初のころは楽しかったし盛り上がったし、手作り感満載だった。
それだけに、現場感がテーマや登壇者にも出ていたし、参加者も自分事としていたような気がする。波乗りペンギンは途中でご遠慮願われてから関与していないけど。

このところ、テーマが絞られているイベントが増えてきたので、参加意欲がわかないのだ。専門家同士で蛸壺化してるんだよね。
これって、チーム内でお互いの業務が見えなくなって、業務負担がコントロールできなくなるんだけど、ダメな兆候じゃないか・・・。
働き方改革で効率化もあるし、低スキルの安い奴を大量に使って作業をこなすしかなくなって、提案とか企画が人材が薄くなるんじゃないか。
それを避けるためにも、ゼネラリスト的な人材育成は、早くから継続的に行うべきだったと取り組んだはずなんだが・・・。失敗したな。

一方で、アドテック東京2017は主催者筋によると動員数は増えたそうである
1.5万人の予定については、近しい数字まで伸びてきた。
拡散が上手くいけば、次回は予定を上回れそうな復活である。
パネルディスカッションの人数が増えているので、テーマに沿った人選だけでなく、限られた質問に対して的確にパネラーが答えるだけでなく、気の利いたワーディングがないと受講者は満足できない気がしているが、一部のセミナーは大好評というか満足度が高かったらしい。
ショービジネス的な意味ではないと思う。

■2018年10月開催されていた

あれ、先週でアドテック東京は終わってました・・・。
SNSで繋がっている方々も引退したり、すっかりアドバイザリーボードメンバーも入れ替わったこともあってか、タイムラインにほとんど流れてこなかったのも大きい。
数名、フレンドになっている方の投稿をさかのぼってみてみたけど、それなりに発見はあったような無かったような・・・。

トヨタとソフトバンクが新会社を作ったり、料理動画だ、ブロックチェーンだと広告事業がネットベンチャーだという流れは終わったのだろう。
であれば、某ベンチャーイベントが被るように開催されていたが、ジャンル的に違っていても関与者(登壇、参加、スポンサー)は散逸していってるのかもしれないね。



2017/10/20

広告会社が事業支援って珍しいのか

日本の広告市場が6兆円で天井が見えた感がある中、電博が企業のイノベーション支援を始めたという記事。
ふと、広告会社は昔から、表に出ないけどやってたことだよね~と思った人は、そう多くないんじゃないかと思ってピックアップ。

「6兆円市場」の外側へ — 電通、博報堂がイノベーション創出支援サービスを強化 #宣伝会議 | AdverTimes(アドタイ)
 https://www.advertimes.com/20171012/article259042/

この記事を読んでいると、広告費以外の収入を得るための事業を始めたという切り口に読めるんだが、どうだろう。
波乗りペンギン的には、コンペで広告扱いを獲るの大変だし、商材開発は企画段階から絡んだ方がクライアントとの関係を構築できるから、本業の支援的な意味合いだと思う。

コンシューマ製品だと、商品名とかパッケージデザインとか、広告会社も絡んでた事例はネット普及前でもあった。専門書籍に事例があったと思う。
もはや、メディアの取り扱いで利益が出なくなって、ネットの薄利多売ではコストが合わなくて、過労死問題で労働時間の短縮と効率を求められる昨今、狙うところは同じだろう。

コンペに参加しても費用はクライアントが支払うことは稀で、勝たねば金にならぬ。
だったら、コンペに賭けるリソース(人員と知識と金)を投資側に回せばいいんじゃないかというのが、そもそのはず。
これで、ネットバブル期に広告会社が投資活動を活性化させた。
でも、投資したってキャピタルゲインで儲かる力量はない。営業的な支援だけで起業支援に必要な人材とか資金以外のところが揃ってないもんで、投資して成功したら広告の取り扱いを独占してウハウハなんて夢だったわけだ。
もちろん、相手だって馬鹿じゃないから投資政策で、広告費をむしり取られない対応をするわけだ。

こうなると、投資はやめて、事業革新を支援したほうが楽じゃないかという話だろう。

問題は、俗人的な代理店時代の方法は現代で使えないし、仕組化して上場企業らしいビジネスとしてやらなきゃならないところで、それってデータやAIとか駆使してもダメなものじゃないか・・・と。