2019/05/13

ネット広告系の四半期報告2019年1-3月

令和になったけど、広告業界的に「令和特需」は無かったような・・・。
オリンピック前で景気も盛り上がるというストーリーは、無かったんだっけ。

■オプト・ホールディングス

資料はコチラ。2019年12月期第1四半期決算説明会資料
株式会社リレイド(旧スキルアップ・ビデオテクノロジーズ株式会社)の分割譲渡でマイナスになっているのだが、前四半期より地方中小取扱高が減少していて、減速感が資料から感じる。(主観)
デジタルシフトについては、社員の教育がデジタルに特化しているという表記しか読んでない(他の資料を見て調べていない)が、アナログというか非デジタル経験がない中で「デジタルシフト」をサポートするのは無理があると思っている。
マニュアル運転の自動車しか乗ったことがない人に、マニュアル運転をした事がない教官がオートマの運転を教える、という違和感に似たものがある。
他、AIとか今後に期待できる素材はあるが、問題は料理の仕方(商品化)になりそう。

■セプテーニ・ホールディングス

資料はコチラ。2019年9月期 第2四半期決算
電通の資本参加で運用型広告の業務も流れてきて、持ち直した模様。
運用型広告って・・・、どこまで美味しい案件なのかな。
立ち位置的には、以前のオプトと同じ匂いを感じる。
オプトもアジアは不調で事業売却やその予定が説明会資料に記載されてあったが、セプテーニも同様だった。

■サイバーエージェント

資料はコチラ。2019年9月期第2四半期 決算説明会資料
コスト管理による好転、良すぎる・・・。
投資事業であるAbemaTVが、広告媒体として成長するには、ネット動画の新しい視聴率に相当するものが欲しいところだ。
そうとないと、コンテンツにコストがかかっているので厳しくなるはず。
いや、その程度のことは藤田社長が何とかしちゃうと思ってるけど。(笑)

■カルタ・ホールディングス

資料はコチラ。2019年12月期 第2四半期決算説明資料
業績は統合直後なので、統合前と比較しても仕方ないので割愛。
統合で事業整理するのは後のようで、子会社の設立がCCIで行われているので、まずは事業の切り出しによる別会社化で明確な線を引いているのではと想像。
見るべきところは中期経営計画だが、同時期に電通の子会社になったセプテーニも入っており、何とも言えない発展イメージに見える。
景気が後退しつつある現在、総広告費の減少も危惧されるので、デジタルトランスフォーメーションが減少を上回る市場成長しないと厳しいかな。

とりま、ここまで。



5Gで動画広告が伸びるだけではない

通信速度が速くなって大容量化すると、動画広告市場が拡大する。
分かり易い話のようですが、3Gや4Gの時も似たような期待感があったっけ。

結果的には、広告表現はリッチになった。
一方で、肥大化するサイトコンテンツはユーザーの不満も溜めていったのだ。
初期のころはページが表示される限界値として「8秒ルール」があったのだが、「3秒ルール」へと短くなっている。ググったところ、いまや「2秒ルール」である。
端末がPCからスマホへ変わったので、短縮化には拍車がかかったと推測する。
とすれば、5G化でも同様の減少が続くわけだ。

さて問題。
動画広告市場は、どこまで拡大できるのか?
ユーザに許容される限界までだろうが、その限界値って思ったより低いんじゃないかという気がする。

動画コンテンツに動画広告を入れるのは問題ないとしても、ページが表示される秒数が短くなるという事は、広告のデータ量や画面占有率、閲覧時間にも影響がある。
媒体社の調査では、無料視聴の動画サイトなら5秒くらいなら大丈夫の様だ。
ユーザ側の許容度が拡大しているし、広告主側もCTRのみの評価から先に進もうとしているので、需給関係が変化すれば掲載数(配信数)が伸びて市場拡大の傾向は期待できる。

ならば、5分に1本の動画広告が掲載できるのかというと、コンテンツによりけりという気がする。長時間ドラマでやられたら、ユーザはストレスだろう。
このあたりのバランス次第だろう。(テレビの自主規制を採用するとは思えないが。)
ネットなのでJIAAで自主規制することになるのか不明だが、ある程度の拘束力を持たせるのであれば、ネット動画メディアで集まって欲しいところだ。
海外のプラットフォーマーがスルーするって?なら、立法化するしかないよね。
公正取引委員会の調査は国内も含めて行うようなので、もう数年先の話だと思う。

アドフラウドが日本では認知され、ナショナルクライアントも気にし始めているが、だったらコンテンツが法律に触れない内容なのかも気にした方がいいと思う。
何度も書くけど、お金使って広告してるのにヘイト稼いでブランド毀損してるって、アホだよ!?
ロイヤリティを失った顧客を引き戻すのに、アナログ時代は7倍のコストが掛かる(らしい)で済んでたけど、ネット時代は費用算出が可能だとしても計算できないヘイト拡散はイタイ。

■5Gだからできること

高速大容量で低遅延という部分だけで、動画広告という話になっているが、ちょっと待て。
テキスト→画像/音声→動画という流れだけを追っても、広告配信事業者の話でしかない。
もう少し違う切り口が欲しいところだ。

例えば、ち密な表現が可能にならないだろうか?
古くは「シズル感」「透明感」といった雰囲気が、端末ディスプレイの高画質化と高速大容量通信によって、スマホでも伝えられるかもしれない。
一方で、広告の通信費はユーザ負担であることを、もう一度真剣に考えるべきだろう。
通信費は定額制を見込まれているが、費用負担という意味ではなくて、ユーザの時間を奪っているのだ。
「広告ブロック」という結果になる前に、忌避されないように「今度こそ」手を打ってほしい。