2006/11/23

ガックリするとき

技術ありき、の商品やサービスを広告する時。
怪しげなビジネスだと分かるが、拒否できる理由がないとき。
広告が迷惑になったり、詐欺に利用されたとき

分厚い媒体資料を渡されたとき。
株で儲けた話を聞かされるとき。
対案や信念のない感想、つまり愚痴を聞くとき。
インターネット広告で失敗したことを、モバイル広告で繰り返すとき。

なにより、繰り返した後、誰も学んでいないことが分かったとき・・・。

2006/11/17

良い人材がいない・・・時は

先ず隗より始めよ。

手持ちの社員で会社の外に対して影響力のある社員を選ぶのだ。
選んだら、交際費予算を渡し、一切の業務から外して、
セミナーや交流会にだけ行くことを義務にして、放って置くといい。

すると、優秀な大物人材が寄ってきては定着していく。

今は開発力が落ちた企業の、ある人物から効いた話だが、
これがわらしべ長者だった。
好きな研究が出来たわけだから、自ずと類は友を呼んでメモリーが製品化されたのだ。
必要だったのは、席で自由にタバコを吸わせる事、服装や時間について何も言わないこと、それだけだったそうだ。
とうぜん、高額年俸の超エリート技術者ばかりであるが、
好きな研究が、良い環境で出来るなら、一週間泊まり込みでも研究を続けるわけだから、お尻を引っぱたかなくても死ぬまで働き続ける勢いだったらしい。
ちなみに、全館禁煙とともに消えたらしいが・・・。

あと、ちょっと不順な誘引策なので割愛する。
効果絶大だけに・・・。

2006/11/14

創業10年未満の未熟者集団へ

社員数で100人を突破しても、資本金が100億円あっても、時間だけは残酷なほど平等である。
最近、企業の潜在力とは、どれだけ社員に自由な時間を与えているのか、だと思える。
もちろん、ヒマとかラクという意味じゃなくて。

・ふと、誰とでも立ち話が出来る。
・いつでも分からないことを聞ける人がいる。
・誰でも捕まる時間帯がある。
・思い付きを話せる。

そんな条件を満たすと、会社は自己免疫機能を発揮するんじゃないだろうか。
組織の自律神経が麻痺していると思ったら、考えてみては如何だろう。
「ワイガヤ」とか「20%ルール」とかキーワードや事例はある。

逆の例示をした方が判り易いかも知れない。

いわゆる組織の縦割りは、誰とでも話すことをさせない。
部署間の思惑とか、メンツとかで、情報の流れが悪くなる。
上司は知らないこと、分からないことを指摘されるのを恐れ、部下の統制をするからだ。
 これは、成果主義の評価だと如実に出てくる。
何しろ、上司が責任を取るなんて太っ腹なことをしたら、間違いなく上司がお払い箱になるからだ。
年功序列とは違った害がある。(まぁ、年功序列を体験したことのある人は少ないと思うが・・・)
 もし、改善したいのなら、役員自身が部下を評価する視点を変えることだろう。
それと、つまらない管理職間の突付き合いを、プラスに転化させる様に仕向けることだ。
(批判や非難をした人を兼務担当にして、当事者にしちゃうのさっ!)
相手の立場になるということを、文字通り実践することが肝要だろう。
 こんなことをしなくても良いとしたら、普段からコミュニケーションが取れて、批判や非難をしなくても事態は改善しているはずだ。
ふと話せる環境にないことが問題ではないだろうか。

どんな会社でも過去や歴史、独自の社内ルールがあるはずだ。
しかし、思いのほか社員は知らないことばかりのはずだ。
人事担当者に調べてもらうといい。
馴染めずに短期間で辞めていったり、社内の不平不満が渦巻いていたり、心の病が増えていないだろうか。
 これは、本来なら解消されるべき日々の業務に関する問題が、何も解決されていないからだ。解決しようにも、相談して良い相手なんて先輩や同僚のほかに誰がいるだろうか。
しかも、入社(または異動)間もない人にとって、異空間なのである。
聞こうにも上司は席にいないし、同僚は追い詰められて目が血走っているし、分からないことが分かるまで教えて貰おうとすれば使えないヤツだと敬遠されてしまったりする。
最初から全てを分かっている人なんて、金で雇えると思う方がどうかしてないだろうか。
 波乗りペンギンの若いころは、各セクションにご老体がいらっしゃって、根気強く教えてくれたもんだ。広告に関する歴史や事件など、もう一つ深い世界を学んだのもこの時だ。(無論、書けないことばかりだ。)

大事な話は、毎日、現場で起きている中の出来事だ。
タイムリーに報告しようにも、相談しようにも、相手が席にいなければ、伝えきれない。
波乗りペンギンが若かったころは、部長は朝必ず新聞を広げてお茶を飲んでいた。
昼飯は食べさせてくれた。
ひと息ついた時は、近くの喫茶店でコーヒーを飲ませてくれた。
夜は行きつけの飲み屋で説教してくれた。
一人で悩みを抱える暇なんてなかったのだ。
しかも、思い付いたら何か話さないと思い出話を何回も聞かされる羽目になる。
必死でネタを探したもんだ。

ちゅうことで、どうよ。
組織や人材で悩んでいるベンチャー企業のシャチョーさん。
まずは、管理職をヒマにしてあげよう。
余裕があるなら、経験のある社員を各部署に一人置いて、相談窓口にしてあげよう。
それだけで、次のコストが劇的に改善する。
・悩んでいる時間が削減できる。
・離職率が低くなるので研修コストが下がる。
・結果、リクルーティング費用が減る。
そして、活気のある前向きな組織が手に入るのさ。

2006/11/09

凡人の特権

このネット全盛の時代、アナログの時と比べれば、自分で出来ることが沢山ある。
しかし、やってみると睡眠時間を削って学ぶという事前段階が避けられない。

たぶん、優秀な人間には出来ない、凡人の特権でもある。

基本的に、自分で理解すれば良いだけなので、一見簡単だと思うかもしれない。
ところが、ネットの世界はそれを簡単にさせてくれない。
次々と新しい技術が目の前を眩ませるのだ。
その技術は、困ったことに、利用する側からプロセスが分からない。

こうして、インターネットに接続して書き込むということは、サーバ側に書き込みを記録してくれるシステムがあるワケだ。書き込むにもインフラ側で通信システムがあって、こっちにもパソコンのOSがあって、成り立っている。
もちろん、文字コードやプロトコルという国際的に標準化されているソフトのインフラもある。
知らなくて良い事だが、知らなければ理解は出来ない。
そもそも、なぜ・・・という疑問に思わなければ、前提でアウトだケド・・・。

それで、実は全部を教えてくれるものはないので、自分で積み上げる作業が必要になる。
最新であるほど、情報は少ない。
断片的なものしかないので、これをパズルの様に組み合わせて、自分なりに学ぶしかない。
サービスを提供している側も、実は教えるほどのことはなかったりするケースも多い。
大体は、一人のキーマンが動かしているわけで、その人に訊かないと「どうやって動いているのか」仕組みが分からないなんて、オチはよくある。
原因は、誰も疑問に思って質問しないからなんだけど、それだけ優秀な人間ばかりなんだろう。

ということで、難しいことが出来ない分、単純な発想で遠回りするわけで、これが学びの実態。

もちろん、メリットはある。
やったことは仕事じゃなくても経験なので、具体的な話だけは遅れをとらなくて済むのである。
web2.0とかマッシュアップは分からなくても、皆で一つの文章を修正掛けていくのは、ワードの校正支援機能を使わなくても、具体的に例示できるのである。

2006/11/05

温故知新

過去を振り返ることは決して無駄なことではない。
体系化された知識に基づく過去への回帰は、将来のビジネスへの扉になるはずだ。
もし、波乗りペンギンの言うことが信じられないなら、優れた(!?)検索エンジンを使って、過去を探れば良い。
どれもこれも、新しいビジネスモデルだの新しい発想だのとリリースされながら、殆ど2006年に残っていないだろう。一割にも満たないことが確認できたら、君の発想が貧困であることを前提に、全てを受入れるつもりで先人達に学ぶが良い。
たとえ、デジタルだろうがインターネットだろうがモバイルであろうが、本質を見極めれば大差ないことを肝に銘じるのだ。
忘れるな、我々人間は種の保存の原則には逆らえない。社会的動物であることに変わりない。一人で生きられる人間は居ない。引き篭もりですら、だ。

人類が繁栄した歴史に学べ、文明の発達した過程をなぞれ、将来への希望は社会にある。
どんなに時価総額を追いかけても、富豪ですら、幸福を満たすのは金ではないことを思い知るが良い。
サービスとは、買えないものこそ最高のモノなのだ。
広告もまた、然りである。

2006/10/29

仮説無しの調査

デスク・トップ・リサーチ(DTR)が当たり前になった昨今、その手軽さゆえに意味のない調査(事前調査、計画段階での調査という意味に限定)が行われている。
見極める点は、仮説があるかどうか、そこでしかない。

まじめに事業企画書を書く場合、そのデータは仮説があるものでなければ、事業は行き当たりばったりの展開になるだろう。
もちろん、面白ければ金を出してくれるエンジェルはいる。
寄せ集めのデータを張り合わせたところで、問題になることは、その場ではないだろう。

では、なぜ仮説が必要なのかという部分だが、PLAN・DO・SEEという基本形を考えて欲しい。
計画・実行・検証のサイクルである。
しかし、目的や目標が、どの程度正しいのかという問題は、やってみないと分からない。
そう、検証されるまで。

その検証が調査であるならば、計画段階での目標から成果に至るまでのプロセスが仮定されていなければ、検証できるものはないはずだ。

つまり、実行されたという仮定の下に検証することで、計画段階での誤差を少なくするわけだ。
調査の意味は、ココにあると思う。

ちなみに、実行された結果による検証は、事例でしかない。
(事例調査は、結果と原因の因果関係を知るために行う収集分析である。この限りは。)

2006/10/22

IT用語辞典の広告用語で・・・

近頃のインターネット広告関係者は、広告用語辞典(広告関係の書籍、団体によるもの)で調べずにIT用語辞典(技術系の書籍、ニュースサイトなど)で、広告用語を調べるのである。
それも、新人さんや異業種から来たんだったら、許される勘違いである。
どれが広告で、どれがインターネットか、それが分かっていないんだから・・・。

しかし、このネット広告業界で数年働いていたり、広告会社で働いていたはずの人まで、そういう調べ方や理解をしているのは、かなり方向がずれている。
もちろん、そんな指摘をされることは、あるわけがないから仕方ない。

しかし、インターネットだからといって、現実世界の広告と違うものであっていいのだろうか?
これだと、質問の意味が分からないか。

テレビ広告とインターネット広告では、人間以外の何か、に対して広告をしているのだろうか。
例えば、人工知能を持ったプログラムとか、感情を持った自立型ロボットとか、そんなもんだ。
別に、サルでも犬でも構わない。ガミラス星人でも、メトロン星人、バルタン星人でもいいぞ。
今のところ、人が相手であることに違いはないはずだ。

だったら、インターネットだからといって広告が違ったものになるのはおかしいと思わないのだろうか。 ( 勿論、表現方法や手法など物理的な問題は違って当然 )

ちゅうことだが、読まれた皆さんの考えはどうだろう。
マーケティングという上位概念を理解している方なら、分かってくれると思う。
もし、言いたいことが伝わったなら、嬉しい。

2006/10/17

成果主義が歪ませた広告サービスの皮肉

インタラクティブ広告業界が歪んでしまった最大の要因は何か?
それは安易な数値評価に走った成果主義に他ならない。
人を機械扱いにしたのだ。
チャップリンのモダンタイムスは、その意味でも傑作だろう。
近代化と同じことが、現代、インターネット革命でも起きているのだ。

サービスでもある広告は、広告主や生活者も含んだ社会へのサービスを通じて、コミッションなどの対価を得られるのであって、機械的なコンバージョンによる成果報酬を意味するものではない。
広告メディアビジネスは編集・編成による媒体社の価値フィルターによって、区別された広告という情報が生活者に届けられるからこそ意味があり、価値がある。
情報を媒介するだけでは、付加価値を生まない。

検索サイトもまたメディアであるとすれば、いくつかの条件が満たされる必要があるだろう。
・検索結果は編集行為を自動的に行う仕組みの一部であり、どう情報を区別し提供するかという設計思想を編集意思とみなせる。
・編集された検索結果に対して、媒体社として掲載する広告を区別していること。
今のところは以上の二つだ。

ちなみに、グーグルは結果的に条件を満たしている。
利用者本位のロジックが、返って検索結果と広告の相性を良くしてしまったのが皮肉な結果だ。
オッカムのかみそり、だといったら見当違いだろうか。

非常に複雑な広告商品をインターネット広告は広告主や広告会社に生み出したが、利用する側にとっては単純なことだったのかもしれない。
入力した検索語に合わない広告は意味がない。
もちろん、文字通りの意味で・・・だ。

2006/10/15

実体験のない意見など評論以下

説得力のない話が現実の会話でも横行しているのに閉口する。
あなたが有名な人物だろうと、偉い役職者だろうと、そんなことは微塵の価値もない。
やってもないことを、想像だけで判断するなんて、凡人には無理だ。

この10年、インターネットだのモバイルだの、web2.0だの言葉は沢山踊ったが、
・自分でホームページは作ったことがあるか?
・メールマガジンは?
・掲示板は?
・ブログは?
・・・etc.

そんなに出来るわけがないだろう。
やらないと分からないんだったら、世の中の殆どは意味のないビジネスになる。
だったら、経験者の話を聞けっ!
その発想がないから、顧客視点なんて妄想になるんだ。

とはいえ、波乗りペンギンは自分でやってみないと気が済まないので、
・家に無駄でもネットワーク構築(SOHOレベルだが)をしてみる。
・独自ドメインでサイトを作ってみる。
・htmlタグを手打ちしながら、ページを作ってみる。
・自分でフリーのCMSやblogやwikiをインストールからやってみる。
ワケです。

webサイトのプロデューサーをやってみると分かるが、技術的にある程度の知識や実践がないと、スタッフは付いて来ないし作業は滞りがちになる。
大体、上手くいかないのはプロデューサやディレクターに経験がない場合だ。
大規模なシステムも、基本は、同じ。
DB使っていれば、項目をひとつ増やせば、何が起こるか想像が出来る。
中途半端な知識で口出ししてはいけないことも覚えるし、やりたくない口実でスタッフが持ち出してくる技術的困難な話も鼻が効くようになる。

知らないことは知っている人にわかるまで教えてもらうべきだし、知らないことは知らないと認めて知っている人の話に耳を傾けるべきだろう。
知らないままでいる事の方が、波乗りペンギンは不幸だと思う。

2006/10/12

YouTubeにテレビ発想を持ち込んでは駄目だ

あまりにくだらないので、放置していたのだが、
インターネットによるテレビ崩壊論やYouTube絶賛の波に、
広告の問題が大きくなってきたので、一言書くべきと判断した次第。

まず、「テレビCM崩壊」は自腹で買って読んだ。
細かい指摘は省くが、商業的なタイトルと連動した第一部を除き、
米国事情として読むのは悪くない。
ただ、どうも深さが足りない。
本当に著者が、オグリヴィの著書を読んでいるのなら、
白抜きの文字を使うのは避けていたはずだが・・・?
たぶん、その程度なのだろう。

YouTubeに関しては、悪くない指摘をした記事が出てきた。
GoogleのYouTube買収に見る「金はあっても考えなし」の愚
読む価値はある。
生活者を消費者と考えるテレビ的な、広告対象として考えれば、
さもありなん、といった考え方で一理ある。
だが、可処分所得の多寡で消費者をさげすむ様では
企業のビジネスが成り立たなくなっている。

さ、そこで、オグリヴィの名言を贈ろう。
重要なのは「どう」言うかより、「何を」言うかだ

媒体がインターネットであろうとテレビであろうと、
「何を」伝えるかが常に問題であって、
それが「どう」伝わるのかは問題として遥かに小さい。

生活者に見られないテレビCMなど、インターネットを使ったところで
結果、見られないものに変わりはない。
見てもらうために、どうするのか?
それを無理やり見せるのは広告ではない。
忘れるな、相手は人間だ。
適切なメッセージを、「何を」が明確でなければ、
それは広告ではなく落書きと変わらない。

成功したキャンペーンはメディアを選ばない。

2006/10/03

アフィリエイト広告は誤用、どのみち収益圧迫

一部の家電系ECサイトを運営する会社は気が付き始めたらしい。
アマゾンのアフィリエイト・プログラムは広告ではないので機能しビジネスに貢献しているが、これを広告だと力説するベンチャー企業に疑問を抱かなかった利用企業も、「こんなはずでは・・・」という疑念を抱き始めているらしい。(日経MJ 20061002の記事にインスパイアされたものです。)

簡単に言えば、成果報酬型とは売れたら「必ず支払う」性質の経費が掛かってくる。
一方、広告は枠という時間または場所を買うわけで、売れようが売れまいが初期投資として管理が出来る。

売れなければ払わなくていい成果報酬型の裏返しだが、売れなければ商売にはならない。
結局、売れなければ困るのだ。
そうすると、売るために利益を圧迫して売ることになる。
この時点で、成果報酬も何もなくなってしまう。

だから、成果に頼らない安定販売が前提にないと厳しくなってしまうのである。

すると、顧客の囲い込みでポイントをつけたり、特売セールをしてみたりする。
オイオイ、やっぱり収益圧迫かよっ・・・て、負のスパイラル。

抜け出すには、皮肉なことに金額以外のベネフィットが必要になってくる。
いわゆる、ブランドってヤツ。
安心のアフターサービスとか、保証制度を前面に出すことに。
これは、成果報酬では顧客に届かないし、届けられない。
商品そのものじゃなくて付帯サービスですから。

ならば、インプレッション型の広告を出せばいいのかというと、これまた違う。
広告だけでブランドは出来ないから。
過去に巨額の広告を使った、今は名前も思い出されないというネットベンチャーが沢山あったけど、何か教訓は得られないものだろうか。

どんな老舗ブランドも、一瞬にして崩壊したのをみんな見てるよね。
広告だけでブランドが出来るなら、危なくなった会社は広告をバンバン打てば復活することになるけど、現実は逆。

あくまでも広告はマーケティングの一部でしかなくて、必死で売り込まなくてもいいようにする、のが役割だと言い切ってみるのは開き直り・・・か。

2006/09/27

左袒、広告業界の発展の為に

インターネット広告とかモバイル広告に「左袒」という故事を出すなんて、正気の沙汰じゃないと思うだろうが、そもそも正常であっては想定内の行動しか出来ないわけで、イノベーションはない。(安倍総理の就任記者会見にインスパイアされてみました。)
センセーショナル・・・か。

さて、映画にもなったので「左袒」という故事は知っている人も多いかもしれない。
西太后の終局で出てくる。
肝心なのは、その前の部分なのだが、実は分かりやすい粗筋がない。
ちょっと、漢文調だが最も取り上げて欲しいところを書いてある部分を引用すると、
 陳平・周勃はいった。「現在、面と向かって欠点を指摘し、朝廷において諫争する点では、臣らは君に及ばない。だが、漢の社稷を全うし劉氏の子孫を安定させる点においては、君は臣らにおよばない」
リンクを張ってあるので、詳しくはそちらを参照して欲しい。

まぁ、広告という世界で生きる広告人として、インターネットだのテレビだの立派な見解を述べる頭脳は波乗りペンギンにはないけど、広告業界の発展を願う点においては、ひけはとらないと思う。
カッコイイ言葉で言うと、メディアニュートラル、があるけど。
オグリビーの言葉にも、
・重要なのは、「どう」言うかより「何を」言うかだ

とあるように、どんなメディアを使うかなんて二の次でしかない。
そんなところに引っ掛けて引用文を見て欲しい。

波乗りペンギンが左肩をはだける時が、一年先なのか二年先なのか分からないけど、その時が来るまで5年でも10年でもジッと待つ覚悟で、準備中である。
一人で10件のことを考えても、同時に10件進行は身体を壊しちゃうので、10人の人材を育成しないと成就しない。
実際、物事を動かすには5人ぐらいのシナジー効果が発揮できれば、100倍200倍の爆発力は一瞬だけ稼げるんだけど、永続的じゃない。( やってみました・・・調 )
どのみち、「左袒」はかなり重要な決断になるはずなので、今から腹括ってみたりして。

2006/07/27

名著「ある広告人の告白[新版]」

読みたくて読めなかった本が復刊である。
著者はオグリビー、その人である。
40年の歳月を経てなお、圧倒的な真実を突きつけてくれる。

広告人のフリしたITベンチャー野郎、クリエイティブに口を出す経営コンサルタント崩れ、全ての「広告もどき」達の頭をパカッと割って、突っ込んでやりたい一冊である。

真の広告人たれ!

2006/04/22

脱インターネット

そろそろ、書いといた方が良い気がしましたので、サラッと流しておきましょう。

加速的に増えていく情報を検索によって探し出すことも、探した後に判断する能力不足も、人間の知覚処理能力の限界値を超えてしまった昨今。
いわゆる「勘」という感覚的な、ある意味でのルネッサンスが始まりそうです。

脱線気味に始めます。

BB化や超高速処理が可能なゲーム機によって、それがポリゴンであることを認識する機会も必要性もなくなっています。いま、このコンテンツを見ている人が、「1」と「0」で構成されていることは分からないでしょう。悲しいかな、マシン語を見ている波乗りペンギンは知覚した旧世代です。
しかし、生まれた時から携帯電話はメール端末でありツールでしかない子供たちには、最早、人間は4つの塩基によって成り立っているDNAの所産であることを語るかのごとく、無意味な話になっています。

逆に言うと、全体像や基本原理の理解から考える「大人」は、子供たちにとって理解不能な生き物になっているわけです。
それが電話だったのか、真空管を基にした電子計算機だったのか、そんなことは歴史でしかないわけです。そして、その歴史は必要とされていません。
精々、ウンチク程度でしょう。

さて、ここから本題に戻りましょう。

旧世代は理解することが必要だったわけですが、今後は理解は必要としなくなります。
感覚的な処理によってショートカットされるでしょう。
それが必要な情報かどうかは、感覚として処理されます。

たとえば、
滑らかな曲面に髪の毛一本の傷を、指先で感じるようなものです。
これを視覚的に分析した上で認識すると大変な処理なんですけどね。

説明が上手くありませんが、数年後に「コレ」と言えるようになっていると思います。

2006/02/02

年明けの活動

まず、客員教授としてモバイルマーケティングソリューション生の声を、生徒さんにお聞きいただいてます。なんか、一つでも心に残る一言や出会いがあると良いんですが。

次に、モバイル系の団体を今年4月1日付けで発足させます。
その準備に追われています。

また、モバイルビジネス展示会も必要かと思い、献身的な友人たちに支えられつつ準備中です。
今年は、来年度に向けて「シンプル」にやっていこうかと思います。
業界人の集まる上半期イベントですから、五月蝿い音楽や踊りより、飲み物片手に旧交を温めあって、次のビジネスへのヒントと新興を温め合って頂ければと思っています。

今月中に次世代ビジネス孵卵用レストランの名刺が出来るそうなので、
飲みに行きましょうね。旧知の方。

人材育成については、ここで第一弾終了です。
翌年度からは、12回の毎週講義です。
一回目は波乗りペンギンが喋り捲りましょうか。
二回目は、モバイル新規授業のタタキ案発表。
三回目以降は
プレの概論+演習 ×3回
オンの概論+演習 ×3回
ポストの概論+演習 ×3回
最終目はモバイル系企業トップの前でプレゼンしてもらおうかな。
評価段階は、「明日からベンチャーしましょう」→「エンジェルやります」→「うちで部署としてやる?」→「成功したら教えて」といった感じ。
そうだ、絶対気絶するコンプライアンス講義も入れよう。
「こんな商品は薬事法違反、特定商取り引きの広告規制」なんて如何。