2019/12/06

radiko、広告の実証実験中

スマホアプリとして、「ラジオ受信機」を知らない世代に、唯一ラジオを説明できる存在であるradiko。
未だ、広告が実証実験中で、当面継続されるようだ。

来るか、音声広告の時代 radikoオーディオアドが持つデジタルならではの価値
https://markezine.jp/article/detail/32449

ちなみに、radikoは145万UU/日ということで、ラジオ受信機の聴取者と比較すれば若年層が多いそうだ。
媒体資料がないので、詳細はリンク先の情報に頼るしかない。

一方で、ここ数年はユーザー数の伸びどまりが指摘されているとか。
テレビと比較すると、情報発信力はネットで感じられない。
テレビのコメントはネットニュースに上げられるが、ラジオとなると芸能人の結婚発表ぐらいじゃないかな。いや、それすらも自分のブログやtwitterで発表するケースも増えている。マスコミにFAXという伝統的な告知も健在ではあるが。

ラジオは「ながら視聴」がメディア特性である。(あった。)
運転しながら、勉強しながら、仕事しながら、家事をしながら、etc.
スマホでもスピーカーモードで聞けば、可能ではある。
でも、想像できない。
ラジオそのものが生活からなくなってしまった時期が、致命的だったのではないだろうか。人々はラジカセからウォークマンに、そしてiPodにデジタルシフトした段階で、音楽とは密接につながった。
でも、ラジオではなかった。ラジオから音楽が分離されてしまったともいえよう。
テレビでは歌だけでも、アイドルの声を聴くのはラジオがあったのが昔。
今は、アイドルの話を聞くのであれば、ネット動画もあるしネットライブを見ることも可能だ。
かといって、動画や画像を扱うというのはテレビになるだけである。(見えるラジオとか失敗したしね)

聞くという意味では、スマートスピーカーと相性がいいはずだけど、前述の通りで、ラジオを聴こうというモチベーションがユーザにない限り、難しいだろう。
個人として、スマートスピーカーを3種類持っているが、ラジオを聴こうとは思わない。
もちろん、radikoのスキルをインストールして使ってはみたものの、メディア機器が増えたいまは、どうしても優先順位が上がらない。
今のスマホに勝るとも劣らないくらい、ラジオを聴取していた世代なんだが。

結局コンテンツ次第というオチはあるが、聞きたいと思わせる魅力に乏しいわけで、習慣的な利用というメリットは、選択肢が限られていないと成立しないのだろう。

また、ネットというプラットフォームに載ってしまったため、聴取者データがデジタルで聴けることになる。
アトリビューション(間接効果)で評価されるだろうか。
映像に比べると聴覚のみになる音声広告はインパクトが相対的になくなるので、直接効果は期待すべくもない。
ただ、ラジオ通販は返品が少ないという話も聞くので、このあたりにヒントがないだろうか。インフォマーシャルの方が相性が良い可能性もある。

と、今後に希望をつなげつつ。
そういえば、AM放送を止めて、FMに切り替える方向もあるね。

2019/12/02

テレビ広告はネット広告に削られている?

テレビキー局の四半期決算を見てみよう。

■日本テレビホールディングス株式会社

第2四半期IR決算説明会
http://www.ntvhd.co.jp/ir/library/presentation/booklet/pdf/20191112.pdf

日テレ単体 売上 1,512億 前年同期 -1.2%、営業利益 145億 前年同期 -8.7%。

放送収入をみると
放送収入 1,191億円 前年同期比 -4.4%
タイム 61,007億円 前年同期比 -2.1
スポット 58,053億円 前年同期比 -6.8
と、タイムもスポットも落ちているが、スポットで市場を保っていたところがあるので、視聴率が良かったといっても報われない結果である。
来期も下方修正。

資料の中にインターネット事業とかネット広告とかの数字はないようだ。
切り出すまでもない規模ということだろうか。
初期に提案した、タイムとネット広告をパッケージする方法は、一笑に付されたままか。権利関係も当時より改善されたはずだし、広告を掲載する方法も広告差し替えできる。
いっそのこと、インターネット・サイマル放送しちゃえばいいのに。

■東京放送ホールディングス

2020年3月期 第2四半期決算資料
https://ssl4.eir-parts.net/doc/9401/tdnet/1765468/00.pdf

TBS単体 売上 1,022億 前年同期 -3.3% 営業利益  11億 前年同期 -5.5。
放送収入 885億 前年同期 -2.7%
タイム 423億 前年同期 -3.1%
スポット 387億 前年同期 -2.6%
こちらも、来期は下方修正。(決算短信より)

こちらもネット広告売上は記載見つからず。
ただし、気になるのが決算短信にあった
国内番販や無料動画配信での広告収入を含むコンテンツ収入が52億2
千6百万円(同1.8%減)
減じてるのか・・・。

■フジ・メディア・ホールディングス

2020年3月期 第2四半期 決算説明会資料

フジテレビ単体 売上 1,276億 -2.4%、営業利益 49億 +7.4%。

タイムとスポットの取り扱い表記がことなるが、
放送収入 887億 前年同期比 -3.1%
ネットタイム 389億 前年同期比 -5.0%
ローカルタイム 5,9億 前年同期比 -10.4%
スポット 439億 前年同期比 -0.2%

昨年と比較して大型イベントがなかったそうで、前年を下回ったとのこと。( 2020年3月期 第2四半期決算短信 )
映画事業は好調なようで、やはりコンテンツ力次第。

■テレビ朝日ホールディングス

2020年3月期 第2四半期決算 決算説明会資料
テレビ事業の売上 116億円 前年同期比 -4.9%
 第2四半期タイム収入合計は 208億円 前年同期比 -4.2%。
 第2四半期スポット収入は206億円 前年同期比 -8.1% 。
インターネットの部分ではAbemaTVがあるので、内容は見るべきところがある。
売上94億円 前年同期比11.8%の成長。だが、事業前提の落ち込みをカバーするには至らなかった。
テレビ番組の制作費は、もともとインターネットのようなコンテンツがタダである世界だと、課金回収が難しい。また、広告も単価が安いので、どう頑張っても同じ費用の掛け方はできない。マルチユースによる収入多様性確保と派生コンテンツによる収益創出が欠かせない。
違う言い方をすると、インターネットでテレビと同じリーチを確保しても、広告事業収入では成り立たないよ・・・ということだ。
また、マルチユースにも工夫が必要だ。どのプラットフォームからも番組が見られるだけでは、ユーザはお金を払わない。
だから、プラットフォームごとに「ベネフィット」を用意する必要がある。
そのベネフィットは、制作時点で織り込まれていないとコスト高になるので、一粒で何度もおいしい制作をしないと難しいだろう。
地上波、BS/CS、インターネット、ビデオ(DVD/BD)と多岐に亘るけどね。

■テレビ東京ホールディングス

2020年3月期 第2四半期決算説明会資料

地上波 売上552億円 前年同期比 -1.7%、営業利益 14億円 前年同期比 -29.9%。
タイム売上 240億円 前年同期比 -4.0%
スポット売上 126億円 前年同期比 -10.8%
数字は悪いが、アニメやネットでの収益についてはページが割かれている。
また、データオリエンテッドな話もあったりして、独自路線のテレ東である。
色合いとしてネットに近い制作と番組構成だと思っている(キー局の中では、でしかないが)ので、経済ニュースとアニメとテレビ然としない雰囲気の番組で攻めて行って貰いたい。

以上で、キー局を見てみたわけだが、地上波というかテレビ事業は下り坂。
歯止めがかかる希望もなく、下方修正というオリンピックの前に沈んだ感じになってしまったが、東京オリンピックという世界の祭典が2020年に予定されているだけ、まだ希望がある。
もちろん、その東京オリンピックが終われば、めぼしい材料がない。
5Gが始まる?いや、インフラの普及(新しい市場)って時間がかかるので、一年やそこらで変わるものじゃない。設備はあっても、端末普及やコンテンツ開発は数年かかる。
通信キャリアとテレビ局は、新インフラに取り組んで撤退したよね・・・。

そして、スマホ端末が10万円する現在、そんな簡単に機種変更はできない。
通信規格がハードウェアの部分で変わるのだから、4G端末より劇的に安いか、お得でなければユーザは動かないはずだ。
3G→4G、ガラケー→スマホ、移行期間は長いのだ。
いまだに、ガラケー使ってる人は3割くらい残っている。
ガラホに移行するとは思うけど、5Gは難しいんじゃないかな。

一方、スマートテレビは5Gと関係ないハード構成である。
テレビとBD/HDDプレイヤー、CATVにゲーム機と接続されるものは増えている。
どれもネット接続が内蔵されている。
もし、5Gが前評判通りなら、光ファイバーを宅内に引き込むより、5G端末を使った方が通信料が安くなれば、ラストワンマイルは激変すると思う。
この時、テレビはテレビでいられなくなる。
テレビ電波塔の維持を考えると、5Gに移行した方がテレビ局のコスト負担は軽くなる。
ラジオも同じだ。
ネットにインフラが統合されたら、内容でしか勝負はできなくなる。

蛇足。

放送と通信は違う、災害の多い日本だと放送による周知は生死を分ける、という話はある。
それは、現時点では、だ。
基地局の電力、通信の輻輳、端末のバッテリーは、技術が進めば解決されていく。
放送は1対n、通信は1対1であったが、放送と同じ視聴者数を捌けるようになる。

その時が来たら、メディアはどうなっているのだろうか。
いや、どうあるべきなのだろうか。

2019/11/26

政治と広告、ターゲティング制限

Facebookやtwitterが、

Googleも政治広告ポリシー変更 ターゲティングの制限強化やディープフェイク禁止など
https://www.itmedia.co.jp/news/articles/1911/21/news066.html

ということで、虚偽内容を含んだ広告を禁止するとともに、制限するというのだ。
今まで許されていた(事後確認というのも理由にならない)、というのも許せないが、ネット広告が不愉快な存在になっているのは配信の方法や表現だけが問題ではなく、その内容や在り方といった、滲み出る「濃い」グレーな倫理観のオーラである。

政治と広告は、プロバカンダという言葉に代表されると思う。
公職選挙法で規制されているのは、あくまで選挙だけである。
政治、信条、宗教などは広告で扱わないと決められていれば、ある程度は抑止できるのかもしれないが、広告審査では掲載拒否を見越して手を打ってくるので、厄介なものでもある。おそらく、マスメディア系の広告審査経験者がいないネット媒体社やメディアレップは、気にしたことがない人も多いだろう。
法律で禁止されていない限りは、媒体社の裁量範囲であるとはいえ、一般には公開されないことの一つなので、業界団体の会員にでもなって会合に参加して知見を広めることをお勧めする。

掲載基準は自社の利益のためにあるのではなく、ユーザの利益のためになければ意味がない。だから、営業とは闘わなきゃならないんだよね。
※ユーザの利益を守ることで、ユーザの信頼を得る。それが、結果的に最大の財産となる。

2019/11/21

Yahoo!とLINEの経営統合は広告媒体力を削がれるだけではないのか

ども、単なる業界ウォッチャーとして国内の広告媒体市場縮小を危惧している波乗りペンギンです。

令和元年こと2019年、11月に強者統合というニュースが出て、次の週には統合の基本合意が発表され、2020年に統合するようです。

ヤフーとLINE、経営統合へ 記者会見の一問一答まとめ
https://www.itmedia.co.jp/news/articles/1911/18/news102.html

興味深かった発言を引用すると
川邊 他社とは、オールジャパンということで、さまざまな協業を呼び掛けたい。
これは、買収とか吸収合併とかも続きそうだなと、また、独占禁止法とか審査を受ける前なので、具体的なことは「統合を果たした後に考える。」という回答が多い。

で、広告媒体としての二社の統合については、あんまり触れられていない。
ザックリ、検索連動型というか運用型広告はグーグルが市場の8割以上を占めていると考えている。運用型広告が規模拡大(電通 日本の広告費 参照)を続ける中で、盛り返すのは難しい。成長が止まったかのように、売り上げも前年度並みである。
ユーザは検索からSNSによる情報探索にシフトしているという流れもある。

LINEの方は、2019年第三四半期の説明資料のP8を見ると、広告事業全体では伸び悩んでいる。同資料の利益 P14-P17を見ると、赤字。
不採算事業だけでなく人員も含めたコストカットを考える段階で、一部の識者が指摘してたが、最も使われているメッセージ(チャット)機能で収益化できていないのが、ネックだろう。とはいえ、広告を流し過ぎたら、ユーザの一斉離反は目に見えてる。

さて、Yahooは利用者の年齢が高く、LINEは若いので、相互補完できるという話があるが、利用者数が増えるのは見かけだけです。
スマホのユニークユーザで考えれば、両方を使っているユーザ、つまり重複は大きいはずです。
日本の人口は1.2億ですが、スマホのネット人口は8千万人くらい(情報通信白書 モバイル端末の保有状況(個人))でしょう。ガラケー利用者がネットをスマホ並みに利用している、という楽観的な見方はビジネスで持ち込むのは勧められない。民間調査だと、7千万人の利用という推計もある。
まして、アプリのシェアと利用頻度を民間のデータで算出してくと、もっと少ないと見た方がいいでしょう。登録者数とか幽霊会員も若干(!?)いるので、媒体的に意味のあるターゲットを考えると厳しいところがある。
統合するとなると配信システム、個人情報の許諾し直し、時間と手間とお金がかかる。
日本版GDRPとか、あるしね。

GAFAに対して対抗していくという報道機関の見方が多い気がするけど、ネット広告会社はGAFA媒体にズリズリ引っ張られてしまった後だ。
売上が多くの部分を占めてしまっている以上、運用型広告がアドフラウドで規制が掛かって売れなくならない限り、他の広告商品を売るということはない。
ブランド(ブランドを毀損する広告を掲載しない)とか言い始めているが、GAFAだって対応してくる。
怖いのは、新しい商材を開発して、日本市場にも投入してくる。
その研究開発や投資額は、物量戦でかなわない。

そして、アジアに希望を見出そうとしているが、中国はBATと政府がブロックしている。
ましてや軍事侵攻(南シナ海)だけでなく経済も東南アジアに侵攻している。
インドネシアに新幹線導入でひっくり返されたが、フェアには戦えないと思った方がいい。

しかも、少子高齢化がある。
高齢化の問題は長寿化による介護と医療費が重い。
団塊の世代が天寿を全うすれば、経済的にも国家予算的にも余裕が出るけど、それまでに発生するだろう個人の負担は計り知れない。
一人っ子で未婚だと両親の介護は、働きながらだと心身ともにやられる。
少なくない数がいるのは、晩婚での高齢出産で、幼子と親の介護というダブルの負担である。30年前では、20代で結婚して50代で子供が独立して、60歳定年なので早期退職で介護も対応可能だったろうが、今は違うのだ。※
お金で解決できるならいいのだが、そもそも施設や病院に空きがなかったり、数千万円の入居費用の工面が必要なわけで、国が二千万円用意しろというのは嘘でも何ともない。
現実問題、都心から離れた小さな家が一軒買える金額である。
仮に持ち家の売却という手段が取れたとしても、売れなきゃ意味がないし、お金ができても施設に入れなければ家なしである。
その手続きとか、親が倒れたら子供が代理人として駆け回るのだ。
生産性が落ちるとかいう問題じゃなくて、休職するしかない人も出てくるだろう。
99%が中小企業であり、福利厚生は大企業並みに手厚いところは少ない。
介護の働き手が足りてない、施設が空かない、この状況では家族が在宅介護で仕事をセーブするしかない(収入は減る)未来が見えているだろうか。

※親が30歳で出産、子供は40歳で孫を出産する時の親は70歳。
 親が健康で92歳まで生きれば、孫は大学を卒業し子供は62歳となるが、定年は65歳。
 子供が現役で働いて子育て中のうちに、親は平均寿命を迎える計算になる。
 なお、人口動態調査で平均的な数字が見られるが、ここでは今後増えるだろう事態を提示した。
 ちなみに、身近に増えてきたからであって、都市圏に住む者の感想ベース。

広告媒体がリーチできる生活者は、マスメディアだとテレビを除き減ってきている。
代わりに、ネット媒体(スマホ)によるリーチが躍進しているが、加齢による視覚や聴覚の低下はマスメディア接触を減じる方向に働く。
テレビは大型化と高精細化による恩恵があるが、持ち運びが必要な新聞や雑誌は物理的に大きくできない。また、免許返納(車の中でラジオを聴く)でラジオ接触も低下。
現実問題、老眼が進行した自分自身を振り返ると、新聞記事は見ない。拡大できないし。
雑誌も買わなくなったし、コミックも読まなくなった。目が疲れるんだよね。

では、若い世代から働き盛りは、スマホに全振りになるかというと、使われているアプリが固定化されている状況だ。
仮にマスメディアの視聴読者がスマホにシフトしたとしても、インストールされた後に使われ続けるアプリは一つか二つである。
これは、PCのポータル争奪戦の時に、ブラウザのスタートページになれるかどうかというのが、基準になったこともあったが、スマホでも似たようなことになっている。
サービスで先行企業を追い落とすか(ポータルで勝者になったYanooo!をロボット検索でgoogleが追い落とした)、新しいカテゴリーを作るか(SNSだとtwitterやFacebook、トークアプリLINE)、生き残るための選択肢は多くない。
広告媒体としては、リーチとコンバージョンで測られる以上、リーチが大きければ優位になる。その意味では、国内で最大リーチを取り方が重要になる。

課題は、グーグルがandroid端末を握っているので、マイクロソフトやアップルと同じように、有利になっているところだろう。
ヤフーは移動体キャリアとして、親のソフトバンクがあっても、意図的に自社グループの商品だけを通信料無料にするとか、優位にできる要素が免許事業なので制限されている。
ガラケー時代のように、Y!ボタンを付けられれば良かったんだけど、物理的なスイッチはスマホの登場で無くなってしまったからね。

■蛇足、この後も厳しい

で、広告媒体としてのリーチが伸びない以上、SNSやECなどの領域に出ていかなければならなかったY!Jは、ディレクトリー型検索をgoogleの検索エンジンを使って、ロボット型に移行したために、運用型広告では国内でも勝つ見込みはゼロになった。
SNSもあった( eグループ買収して作ってたのよ)んだけどクローズした後だ。
ECを狙ったけど、ここがレッドオーシャンで楽天、アマゾン、メルカリ、メーカーショップ、販社ショップ・・・、勝ち筋が見えない。

個人的には、Y!ニュースがネットでは利用比率が高かったので、ここを攻めればと思っていたのだが、その矢先にスマートニュースやグノシーが出てきてガッツリ新ジャンルを作られてしまった。
不思議なもので、打ち手が狂うとハマる。
料理動画も伸び悩んで、欧米の動画サイト(ネットフリックスとか)進出に伴ってYoutubeが終わると言われながら終わらないどころかユーチューバーが出てきたり、tiktokで隙間を埋められたり、動画市場も手が届かなくなったんじゃないかな。

そうやって見ていくと、実はLINEも多角化したけど、もう一つ伸びがない。
決裁事業で金は使ってしまった。
あ、ヤフーもおんなじだよね~という話になったかどうかは知らないが、ユーザ基盤を拡大したうえで整理統合を図っていくという話だと、希望も持たせられそうだ。
ただし、シナジーが生まれるとしたら、数年後だ。今仕込んでいるAI系があれば、
記者会見プレゼンテーション資料PDF(6 MB) 
ユーザ数が増えたことによる新ジャンルのサービスがヒットする夢も描け、復活も可能というストーリーも作れる。もともと、告知に関しては自社の媒体が使えるので、初期投資は開発費だけで行ける。
媒体社ならではの最大メリットでもある。
裏返すと、他社サービスに流れる前に自社サービスに置換してしまわないと、ジリ貧である。いや、流れてしまったユーザは、流れた先の会社を買収して、引き戻してしまえばいいのだ。動けるうちに。

以上

2019/10/31

ネットを含む広告会社系の半期、四半期決算

四半期・年度決算とか始まりました。


■サイバーエージェント 2019年年度 決算説明会資料(2018年10月~2019年9月)

売上高: 4,536億円 前年比8.1%、営業利益: 308億円 前年比2.2%と、増収増益。
純利益は、17億 前年比 -65.1%ということで、利益はしっかりと残してきている。

AbemaTVが、下降傾向にあるネット広告やモバイルゲームをカバーする存在になるのか、今のところ分からない。
会見では、テレビのやらない会見最後まで生中継とかで方向性が出てきている。
ただ、テレビがやらない・・・ほかの動画サービスとの棲み分けが課題だろう。
独自コンテンツはヒットすれば強いが、それはテレビも動画サービスも土俵は同じである。

来年のオリンピック、5Gサービス開始、個人情報の規制強化(クッキーと位置情報)など、追い風になるのか逆風になるのかわからないが、AbemaTVの分岐点になりそう。

■セプテーニ 2019年 第4四半期(通期)決算説明会資料

売上:765億円 前年比 5.6%、営業利益:1.8億円 前年比 -81.3% 増収減益。
四半期が回復したことで、良かった感じか。
20Pにあるように、電通の影響力で立て直したんだが、あくまで補強的な感じなので、このまま長くは続かないはず。
そのまま依存して100%を狙うという手もあるが、そこは経営判断になろう。

運用型広告の下請けに特化されないよう、グループ内での位置取りが肝要かと。


■博報堂DYホールディングス 2020年 3月期 上期連結決算概要

売上高:6,828億円 前年同期比+2.9%、営業利益:202億円、同-134億円、-39.9%。
メルカリの株売却益の反動があるので、それを除けば悪くないそうだ。
インターネットメディア の構成比が昨対比で 19.4%から 21.0%と、2割越えになって売り上げの伸長に貢献したようだ。
ただ、人件費はデジタル系人員の確保や環境整備にコストをかけているようで、今後とも費用は掛かることが予測される。
また、海外の売り上げは買収(M&A)により積みあがっているので、不透明感がある。
一口に海外といっても、「アメリカ、 カナダ、 ドイツ、 イギリス、 フランス、 オランダ、 ロシア、 中国、 台湾、 韓国、 タイ、 マレーシア、 シンガポール、 ベトナム、 インド、 オーストラリア」がある(P13)ようだし。

■カルタホールディングス 2019年12月期 第4四半期決算説明資料

売上高 2019年7-9月 51億、営業利益 3.9億。
統合しちゃったので、過去の比較も意味なし。人件費をメインに販管費も削れているが、来期以降にならんとわからない。(DAC比較すれば、cciは力を失ってしまった気がする)
この統合により、電通デジタルとセプテーニの市場領域には被りませんよ、という内容が再掲(中計 P45)されているが、運用型広告はもっと攻めなきゃまずい気がする。
ブランド広告とか簡単に言うけど、ばらまくだけの広告掲載に比較したらマシな程度のインターネット広告だから、広告主が満足まで時間はかかると思うんだ。

■電通 2019年度 第3四半期 連結決算概況

単体 売上高 2019年7-9月 3445億円 前年同期比 -5.0%、営業利益 70億円 前年同期比 -45.8%。
売上も利益も減ったのだが、連結でみると桁が違うのだ。
連結 売上高 2019年7-9月 1兆1864億円 前年同期比 -5.0%、営業利益 189.7億円 前年同期比 8.7%。
エリア別でみると(P5)、アジアが前年比の売り上げで-12%と、急降下。
中国vsアメリカの貿易戦争の余波だろう。
国内事業の媒体別(P24)だと、ネットと販促が伸びている。というか、雑誌の前年対比が劇落ちのまんまだ。
「マスメディアに含まれるインターネット*2 」がどう配分されるかは別として、足りないよね・・・。

※持ち株会社移行の体制が発表こちらのリリースを見る限り、特にデジタルを意識したものではないとも見える。

■オプトホールディングス 2019年12月期第3四半期決算説明会資料

売上 209億円 前期比 4.5%、営業利益 -4.2億円。
既存予算縮小、増員で販管費が抑えきれず、新規も伸びそうにないよね・・・と感じる内容(P5)。
人員の強化、人材投資は止めたら負け的な部分はある。
今後の部分では、AI事業とか地方(ソールドアウト)がありそうだが、AIに関しては事業として成立する(売上がたち利益が出る)のは先ではないかということと、豪雨災害で地方に影響があることを考えると、我慢の時のような気がする。
さらに、YahooとLINEが統合したら、マイナスに働くんじゃないかな。
商品減るでしょ・・・。

■アドウェイズ 2020年3月期 第2四半期決算説明会

博報堂dymp資本を6.82%入れたということで、金額にすると962,014,200 円が調達されたそうだ。足りるの?
売上高 89億9千7百万 前年比-18.5%、営業利益   1百万円 前年比 -97.0% 。
スマホのアプリ広告が減速、海外も振るわず、経常利益はプラスにしたものの、下方修正を見通すことに。
運用型広告は中小企業の景気動向に影響を受けやすいので、日本経済が思わしくないことを反映しているのかもしれない。一方、ナショナルクライアントはマス広告予算をネットに振り替えるという流れがあるので、マスメディアの扱いを持つ広告会社はマイルドな影響(比較的であって、金額規模からいうとすごいけどな)になる。

今回のHDYMPの資本を入れて、改善されるとしたら売り上げが回されるだろうことだが、HDY系の売上比率が高くなれば、次の段階に進むのかもしれない。


以下、随時追加



2019/10/01

特定サービス産業動態統計調査 201907速報

国の統計が間違っていたというニュースが続き、良い数字は信じて、悪い数字は信用しないという、占いっぽい扱いにならないことを祈るばかりです。

さて、どうも周囲から景気が良い話が聞こえない。
電通も博報堂も減益です。
中小企業となるプロダクションは、もっと前から影響が出ています。(体感)
まぁ、虚業だから中身スッカスカです。ネットは手に触れるものがないので、もはや蜃気楼でしょう。

さて、情緒的な話はここまで。

https://news.yahoo.co.jp/byline/fuwaraizo/20190910-00141904/

これを見とけば、モヤモヤ感は早めに解消できたのに。
元となる経産省の統計は

https://www.meti.go.jp/statistics/tyo/tokusabido/index.html

媒体別の数字をダウンロードできるので、業界関係者で経営企画とか役員の人は、もう見ていることだろう。
ただ、数字だけなので、大手の人じゃないと使い方が難しいと思います。
各媒体の置かれている背景と状況を知らないと、解釈ができないはずです。

新聞が盛り返している・・・という数字ですが、部数が落ちているのに?
ネット広告も伸び率が落ち始めているが、海外に流れている数字は入ってる?
という疑問はありますが、推移が大事。
市場全体は縮小している。
もしかしたら、マス媒体は日本経済の低迷で売り上げを減らし、ネット広告が中小零細の販促費を広告市場に引き込むことで、底上げしてたりするかも知りない。

動態統計調査


2019/08/08

ネットを含む広告会社系の半期、四半期決算

今年は梅雨明けの台風と猛暑、吉凶入り混じる東京オリンピック一年前。

■電通 2019第2四半期 連結決算概況

参照資料は 第2四半期 連結決算概況 
https://ssl4.eir-parts.net/doc/4324/ir_material_for_fiscal_ym10/69126/00.pdf

➢ 国内外ともに新規連結が寄与し、上期の連結売上総利益は増収。
(為替影響排除ベース +2.6%)
特にデジタル領域の事業拡大が進み、デジタル領域構成比は48.9%に拡大。
➢ 一方で、上期のオーガニック成長率は、国内事業海外事業ともにマイナス。連結▲1.5% (国内 ▲2.1% / 海外 ▲1.0%)
ということで、オリンピック前は景気が沈むという話を聞いたことがありますが、米中貿易戦争など国際情勢もあるので、世界最大の単一広告会社も逆風は受けるという結果。
デジタル広告の比率が高まっているのは、あれですなイージスの海外が引っ張って、遅れて国内がぐんと伸びた影響。資本を入れたり、買収したり・・・だけど。

つまり、買収で伸びるイージスと国内デジタルは、大型買収で売り上げを連結していくしかなくなっているので、買えなきゃ失速したようになって見える。
デジタルシフトとか言ってますが、GAFAにメディアを抑えられ、プットフォームに呑み込まれ、少子高齢化と経済の二極化が進んだ日本市場は攻略難度が跳ね上がってるため、総合力で勝負しようにも決定打となるもの(優位性)が出てこない。


■博報堂DYホールディングス
https://ssl4.eir-parts.net/doc/2433/tdnet/1743149/00.pdf

◎売上高:3,329億円、前年同期比+2.6%(3,303億円、+6.0%)
・強みである統合マーケティング・ソリューションの提供とアイレップの伸長による国内の伸び、前年期中に実施した
M&Aの寄与などにより増収。
・増加業種「情報・通信」「官公庁・団体」、減少業種「飲料・嗜好品」「外食・各種サービス」
・インターネットメディア 前年同期比+11.0%、テレビ 同+0.6%
(種目別売上高 詳細 P.9、業種別売上高 詳細 P.10-13)
◎売上総利益:724億円、前年同期比-68億円、-8.6%(698億円、+34億円、+5.1%)
・メルカリの影響を除く売上総利益率は、21.2%と前年同期を若干下回る。
株式会社メルカリ 株式売却の影響が大きいという事だね。
で、P21に記載があるのね。

・ユナイテッド(株)によるメルカリ株式売却見通しについては、売却の時期が当社では不明であったため、 5月発表時の見通しでは、下期で見通していた。 
・今回、第1四半期の決算でその一部(26億円)が売却されたことが明らかになったため、 その部分を上期見通しに反映した。

聞いてないよ~、というニュアンスを感じて欲しいのかな。
東南アジア中心に海外の数字は悪くないようだし、媒体別にみてもネット広告は伸びているから、大丈夫そうに見える。
でも、世界経済って短期的に回復する道筋は無いように思うんだけど。
広告市場は、景気が悪くなる前にしぼみ、景気が良くなってしばらくした後にふくらむ。
インターネット広告の構成比率が高くなってからは、あんまり目立たないけど。


復調といった感じ。
構造改革を遂行し、営業利益が大幅改善
売上高: 1,136億円 YonY 8.8%増
営業利益: 94億円 YonY 38.3%増
ゲーム市場の頭打ち、メディア事業の柱となるabemaTVへの投資回収が不安材料。
ネット広告も経済不安定だが、4,400億円の売り上げを見込む大手企業なので、内部支出を見直してコスト競争力を取り戻すことでグイグイ行けるかもしれない。
あとは、AbemaTVが利用者数を生かした広告商品を開発して、電博に売ってもらえるかどうかだと思う。いや、売れるかどうかか・・・。(根深いのよ)

■オプト 2019年12月期第2四半期決算説明会資料

海外を縮退しての構造見直し中。
・マーケティング事業の減収/減益とライトアップの連結除外の影響により減収減益
連結(調整後) 
売 上 20,141百万円 前年同期比(1.4)%
E B I T D A (247)百万円 前年同期比(1,602)百万円
細かいところ見ても、良さそうなところがない。
P25 「(2)マーケティング大手領域:強み・独自性」の図が気になる。
まったく、意図が理解できなかったから。解説キボンヌ。

せっかくベンチャーに出資してるんだし、広告の扱いは全部持っていくとか、してないのかな。ほら、メディアなら買い切りとかさ。


電通資本を入れておいてよかったねと思った。
収益は12,648百万円(前年同四半期比9.7%増)
営業損失は244百万円(前年同四半期は826百万円の営業利益)Non-GAAP営業利益は1,624百万円(前年同四半期比94.1%増) 
こちらも海外の不調というか、赤字で辛くなっている。
立て直しするより、損切した方がいいかもしれない。
あと、運用に特化していくという方法もDグループ内では可能だと思う。案件はあるからね。

■アドウェイズ 2020年3月期 第1四半期決算説明会

こちらも国内、海外が低調で減収減益。
売上高 前年同四半期比 24億17百万円の減少(21.1%減)
営業利益 前年同四半期比 5億21百万円の減少
資料のP15「人と機械の共生」は好き。
あとは、人にできないことで、もっと大事なことがあると思うんだけど。
効果効率だけで話をしていくと、やっぱりネット広告業界は機械に代替可能なカタチにしかならないんじゃないかな。

■カルタ・ホールディングス 2019年12月期 第3四半期決算説明会資料

変則決算とか、経営統合で数字は参考程度。でも、数字以外に見るところないしね。
P15の業績ページに、統合前の数字を足しあげたものと比較がある。

P52からの中期計画を見る。
セプテーニと電通デジタルと重なっている領域があるんだけど、広告主層が違うという事でいいかな。
それと、OOHに期待大きく描かれているが、日本の広告費2018を読む限り、どうなんだろうね。






2019/07/30

Yahoo!JAPAN広告商品アイデアアワード

気持ちはわかる。
応募サイトに書いてある
マイナスをゼロにする「嫌われない」発想ではなく、ゼロをプラスにする「好かれる広告」の世界を目指して国内外のクリエイター、そしてプランナーの皆さんと、広告の新しいフォーマットを考えていける、そんなアワードを企画・実施したいと思います。
という意気や良し。
で、これを広告会社や広告制作会社にアイデアだけ出して貰うなら、悪くはない。
媒体社としてヤフーがちゃんと責任持って判断するなら、アレコレ投げてみるのも一興だろう。

一方で、応募期間が伸ばされているので、いろいろ集めているんだなぁ・・・と、運営側の心中を察したりする。
まぁ、課題が課題なら、応募要項に結構つらい縛りがある。
企画書内の要素として、広告フォーマットコンセプト・広告フォーマット形態・具体的なイメージを記載。
これ、経験ある人がどのくらいいるかな?
マス媒体は誰も残っていないし、ネットでも広告フォーマットについては、波乗りペンギンの知る限り現場にはいない。
逆に、しがらみのない人たちがハッピーなビッグアイデアを思いつくかもしれない。
広告はトップに一つだけしか掲載しないとか・・・ね。

2019/07/29

物販系ECプラットフォーム広告費2018

突然な感じだが、推計が発表された。
日本初・・・日本初?

■リリース
電通グループ3社、日本初「物販系ECプラットフォーム広告費」を推計
http://www.dentsu.co.jp/news/release/2019/0729-009857.html

■電通報の解説
「2018年 物販系ECプラットフォーム広告費の推計調査」解説―急拡大する物販系ECプラットフォームの広告市場規模は1123億円
https://dentsu-ho.com/articles/6754

かなり限定した推計なのだが、元が「日本の広告」で広告媒体を中心とした調査なので、追加調査も簡単じゃないといけないという事らしい。
以下、引用しておくと、
今回の調査では、B to C-EC市場において最も規模が大きい物販系分野のECプラットフォーム広告費に特化し、そのプラットフォーム上で取引される広告の年間取引額を推計しました。特化の理由としては、物販系分野では広告出稿が飛躍的に伸びており、調査対象が多岐にわたるサービス系分野よりも精度のある推計が行いやすいと判断したためです。
独自推計にあたっては、ECプラットフォーマーをはじめ、従来は広告市場推計の範疇には入らなかった出版系・流通系等の事業社に、アンケートや追加のヒアリング調査でご協力いただいております。
で、物販とかプラットフォーマーとかキーワードが並ぶと、疑問が沸くわけだ。沸騰するぐらいに。
アマゾンは極東の日本市場の数字を公表していないが調査に協力してくれたのか、楽天とヤフーは広告費の集計に入っているはずだが、どういったところが対象なのかピンとこない。
リリースには注意点もあり、
※1 生活家電・雑貨、書籍、衣類、事務用品などの物販系(物品販売系)ECプラットフォームにおける広告費が本調査推計の対象。旅行サービス、金融サービス、チケット販売、飲食サービス、理美容サービス、オンラインゲーム、電子出版、有料動画・音楽配信などのECプラットフォームにおける広告費は対象外。
とある。

今回は予備調査みたいなもので、来年の日本の広告費に、EC系媒体も含んでいくのだろう。




2019/06/13

「世界の広告費成長率予測」(2019年6月改定)

電通の発表ですが、デジタル広告・・・モバイル広告が成長やまない感じ。

「世界の広告費成長率予測」(2019年6月改定)を発表
http://www.dentsu.co.jp/news/release/2019/0613-009834.html

米国と中国の貿易戦争もあって、世界経済の低迷がマイナス修正になったということだろう。(まぁ、それでなくとも減速していたという話はあるが)

2019年の世界の広告費成長率は3.6%(2019年1月の前回予測は3.8%)、また世界的な経済成長を背景に、2020年も4.1%(前回予測は4.3%)
で、腐っても世界第三位の経済大国の日本ですが、成長率は低い・・・。
ヤバい。
米国のように世界的なプラットフォーマー企業もないし、中国のように人口もいない。
さらに、人口構成が変わっても国策方針は変わり映えしないので、規制緩和とか言って破壊したのは日本経済だったという状況。

ともかく、デジタル広告の構成比率が高まる傾向なのは確実だと思われ、コンテンツ産業が潰れないエコシステムを作って、成果があれば生活者に嫌われても良い広告が掲載され続けてしまう状況に歯止めが掛かれば、日本の広告市場も世界並みに成長してくれるんじゃないかと。

2019/05/13

ネット広告系の四半期報告2019年1-3月

令和になったけど、広告業界的に「令和特需」は無かったような・・・。
オリンピック前で景気も盛り上がるというストーリーは、無かったんだっけ。

■オプト・ホールディングス

資料はコチラ。2019年12月期第1四半期決算説明会資料
株式会社リレイド(旧スキルアップ・ビデオテクノロジーズ株式会社)の分割譲渡でマイナスになっているのだが、前四半期より地方中小取扱高が減少していて、減速感が資料から感じる。(主観)
デジタルシフトについては、社員の教育がデジタルに特化しているという表記しか読んでない(他の資料を見て調べていない)が、アナログというか非デジタル経験がない中で「デジタルシフト」をサポートするのは無理があると思っている。
マニュアル運転の自動車しか乗ったことがない人に、マニュアル運転をした事がない教官がオートマの運転を教える、という違和感に似たものがある。
他、AIとか今後に期待できる素材はあるが、問題は料理の仕方(商品化)になりそう。

■セプテーニ・ホールディングス

資料はコチラ。2019年9月期 第2四半期決算
電通の資本参加で運用型広告の業務も流れてきて、持ち直した模様。
運用型広告って・・・、どこまで美味しい案件なのかな。
立ち位置的には、以前のオプトと同じ匂いを感じる。
オプトもアジアは不調で事業売却やその予定が説明会資料に記載されてあったが、セプテーニも同様だった。

■サイバーエージェント

資料はコチラ。2019年9月期第2四半期 決算説明会資料
コスト管理による好転、良すぎる・・・。
投資事業であるAbemaTVが、広告媒体として成長するには、ネット動画の新しい視聴率に相当するものが欲しいところだ。
そうとないと、コンテンツにコストがかかっているので厳しくなるはず。
いや、その程度のことは藤田社長が何とかしちゃうと思ってるけど。(笑)

■カルタ・ホールディングス

資料はコチラ。2019年12月期 第2四半期決算説明資料
業績は統合直後なので、統合前と比較しても仕方ないので割愛。
統合で事業整理するのは後のようで、子会社の設立がCCIで行われているので、まずは事業の切り出しによる別会社化で明確な線を引いているのではと想像。
見るべきところは中期経営計画だが、同時期に電通の子会社になったセプテーニも入っており、何とも言えない発展イメージに見える。
景気が後退しつつある現在、総広告費の減少も危惧されるので、デジタルトランスフォーメーションが減少を上回る市場成長しないと厳しいかな。

とりま、ここまで。



5Gで動画広告が伸びるだけではない

通信速度が速くなって大容量化すると、動画広告市場が拡大する。
分かり易い話のようですが、3Gや4Gの時も似たような期待感があったっけ。

結果的には、広告表現はリッチになった。
一方で、肥大化するサイトコンテンツはユーザーの不満も溜めていったのだ。
初期のころはページが表示される限界値として「8秒ルール」があったのだが、「3秒ルール」へと短くなっている。ググったところ、いまや「2秒ルール」である。
端末がPCからスマホへ変わったので、短縮化には拍車がかかったと推測する。
とすれば、5G化でも同様の減少が続くわけだ。

さて問題。
動画広告市場は、どこまで拡大できるのか?
ユーザに許容される限界までだろうが、その限界値って思ったより低いんじゃないかという気がする。

動画コンテンツに動画広告を入れるのは問題ないとしても、ページが表示される秒数が短くなるという事は、広告のデータ量や画面占有率、閲覧時間にも影響がある。
媒体社の調査では、無料視聴の動画サイトなら5秒くらいなら大丈夫の様だ。
ユーザ側の許容度が拡大しているし、広告主側もCTRのみの評価から先に進もうとしているので、需給関係が変化すれば掲載数(配信数)が伸びて市場拡大の傾向は期待できる。

ならば、5分に1本の動画広告が掲載できるのかというと、コンテンツによりけりという気がする。長時間ドラマでやられたら、ユーザはストレスだろう。
このあたりのバランス次第だろう。(テレビの自主規制を採用するとは思えないが。)
ネットなのでJIAAで自主規制することになるのか不明だが、ある程度の拘束力を持たせるのであれば、ネット動画メディアで集まって欲しいところだ。
海外のプラットフォーマーがスルーするって?なら、立法化するしかないよね。
公正取引委員会の調査は国内も含めて行うようなので、もう数年先の話だと思う。

アドフラウドが日本では認知され、ナショナルクライアントも気にし始めているが、だったらコンテンツが法律に触れない内容なのかも気にした方がいいと思う。
何度も書くけど、お金使って広告してるのにヘイト稼いでブランド毀損してるって、アホだよ!?
ロイヤリティを失った顧客を引き戻すのに、アナログ時代は7倍のコストが掛かる(らしい)で済んでたけど、ネット時代は費用算出が可能だとしても計算できないヘイト拡散はイタイ。

■5Gだからできること

高速大容量で低遅延という部分だけで、動画広告という話になっているが、ちょっと待て。
テキスト→画像/音声→動画という流れだけを追っても、広告配信事業者の話でしかない。
もう少し違う切り口が欲しいところだ。

例えば、ち密な表現が可能にならないだろうか?
古くは「シズル感」「透明感」といった雰囲気が、端末ディスプレイの高画質化と高速大容量通信によって、スマホでも伝えられるかもしれない。
一方で、広告の通信費はユーザ負担であることを、もう一度真剣に考えるべきだろう。
通信費は定額制を見込まれているが、費用負担という意味ではなくて、ユーザの時間を奪っているのだ。
「広告ブロック」という結果になる前に、忌避されないように「今度こそ」手を打ってほしい。


2019/04/05

コインハイブ事件を教訓に

サイトに広告を掲載しているのは、コンテンツの対価として収益が必要だからという話ですが、構造的には同じだったので、取り上げてみた次第。

「負けられない裁判だった」モロさん、Coinhive訴訟を振り返る 裁判所からは「涙が出るほど嬉しい言葉」も
https://www.itmedia.co.jp/news/articles/1904/04/news087.html

この記事はSNSでもツイートされていて、広告と同じじゃ!と指摘する方もいて、そうなるよね~という展開。

問題は、コンテンツ作成にコストがかかるというのは誰も否定しないわけで、その対価だからといって何をしても良いわけじゃないという点。
知らないうちにマイニングをさせられてしまったわけで、「不正指令電磁的記録に関する罪」で訴えられてしまった原因だろう。
これは、画像やテキストの広告は大丈夫だとしても、インタラクティブな仕掛けをした広告になると、同様に「不正指令電磁的記録に関する罪」で訴えられる可能性がある。
ユーザの意図しない動作はダメ、絶対

ポップアップやポップアンダーなどの別ウィンドウが展開する表示方法がダメだよって話は、ユーザの意図とは関係なしに新規ページ表示されるわけで、広告のためだけにリソースが消費された(CPU、メモリー、画面の表示領域などなど)と認識できる事象だからだ。
そもそも、コンテンツの対価であるなら「主はコンテンツ」「従が広告」なんだから、広告だけが独立して表示されるという扱いは、コンテンツとの関係性が切れてしまう

さらに、ユーザに嫌悪されてしまうのは、何度も書くが、広告主は金払ってヘイトためてるわけだ。それ、誰のメリットにもならないよね・・・。

2019/03/25

騙されないで、SEO対策やサイト制作の詐欺まがい

心を痛めているのだが、会社対会社の契約を行ったものについては、消費者団体(個人が対象)や業界団体も介入できない(会員でも強制力は持たない)。
そんなわけで、具体的な相談は「弁護士」さんに。
契約書と経緯をまとめた時系列メモは必要。

〇××万円を前金一括出払えばOK

これはビジネスとしてあり得ない。
前金は信用(与信枠)がない場合、成果物が納品されての一括支払い、なので、支払いにこの組み合わせは変です。
インターネットだから、広告だから、制作だから、という理由があっても信じてはいけない。
法務がない零細企業や個人事業主のIT音痴を狙ってるのだ。

〇メールのみ対応

これも危険ワード。
電話対応や顔合わせ、打合せがないのは、布石なのだ。
売込みや契約時に気をつけろと言っても、みんなスルーするしかない(セールストークが出来ている)ようなので、注意点として書いておく。

〇今契約すればお得

契約を急ぐのは、いろいろ調べられたら不味いから。
なので、契約しないのが正解。
もし、それでもいいという場合でも、契約書を預かって弁護士に見てもらおう。
圧倒的に不利な契約内容(相手にとって都合がいい)になっているからだ。

〇こんなに実績がある

からくりがあるので信用しない。
ダミーだったり、無料の代わりに実績として掲載していたり、取引社数だって自己申告なのだ。
もし、お金があれば帝国データや東商工リサーチで調べればいいんだけど、ベンチャーは調査されていないことが多いし大体は取材拒否なので、「会社名」と「詐欺」で検索するといい。

〇うまい話は特殊詐欺と同じ

ホームページを作ったり、リンクを増やしたり、売り上げが倍増するなどという話は嘘だ。
そんなに簡単にいけば、誰も苦労しないし、倒産も早期退職もない世の中になる。
成功しているところは、
・事業主側が自分で勉強して
・自分で失敗を積み重ねて
・発注先と互角に戦いながら
掴みとっているのだ。
インターネットのことが分かりませんとか、SEOとかウェブ解析とか専門用語は分かりませんとか、そんな人は契約したらダメです。

〇事前に周りへ相談を

分からないのに大金を支払う契約をする必要はないので、
・所属組織への相談(商工会、商店会、経済団体)
・知り合いの詳しい人、先生や講師に聞く
・地元の団体にいるITコーディネーター、中小企業診断士に相談
を是非してほしいと思う。
菓子折か薄謝を用意すればいいから。

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結果までは追いかけてないけど、訴訟までした人は多くない気がする。
納期、検収、瑕疵など重要事項が、受注した方に有利な内容で書かれているから・・・。

2019/02/26

日本の広告費2018が発表されていない、2月28日に発表されたよ。

記憶が確かなら、例年は発表されているはずの電通 日本の広告費 ですが、未だにリリースされていない。
期末ラッシュとなる3月の前にタイミングとしては外せないはずなんだけど・・・。

仕方ないので、日経広告研究所の情報を見てみよう。

2019年度の広告費予測(概要版) 広告費全体は前年度と比べ横ばい リスク要因増え、企業は慎重姿勢
https://www.nikkei-koken.gr.jp/research/research.php?research=0&recno=771

本文から抜粋すると、
18年度の広告費は0.2%減少する見通し。
アベノミクス、広告市場では頑張れなかったようだ。
つまり、日本経済は緩やかに下降しているんだな。ネットにより国境を越えやすくなった情報とお金は、どんどん海外流出していく。
国内で儲けて、上場して、海外進出した企業が、他国に資本を投下しても回収するどころか散在して、赤字撤退している。
そんな構造が、数十年も変わっていない。

他に、

マスコミ4媒体広告量(電通調査) 
http://www.dentsu.co.jp/knowledge/pdf/2018/_baitai1801-12.pdf

が公開されているので、こちらを見よう。
ええっと、テレビ番組 104.3%という昨対比で伸びている以外は、マイナスだ。
マス媒体以外はデータがないが、日経広告研究所ではインターネット広告費が伸びていると推計している。
OOHとかその他の媒体があると思うが、規模的には数十億から数百億なので、6兆円の広告費からすると誤差の範囲になる。

【参考】
特定サービス産業動態統計調査 
https://www.meti.go.jp/statistics/tyo/tokusabido/result-1.html

ちなみに昨年の日本の広告費の冒頭では、
「2017年 日本の広告費」は6兆3,907億円、前年比101.6%
・総広告費は6年連続でプラス成長
・インターネット広告費は、4年連続二桁成長
と、あった。さて、今年は?

■2019.02.27.追記

今月もあと二日。
今日なければ、明日 28日しかない。
いや、金曜日の3月1日という線もあるが、それだったら発表はもっと先延ばししてもいいのである。

ということで、発表が遅れている理由が気になるところだ。
統計処理や手法に変更が生じて作業が遅れた(過去に推計範囲を拡大した事例あり)とか、であれば分かるけどね。

でも、統計調査自体は半年前から設計を始めているはずだし、本調査は昨年末までにアンケートを集めているはずなので、集計と分析を直前に変更なんてできやしない。
まぁ、推計なので「推し量れない部分」が問題として残ることはあるが、これも今更の課題でしかない。今年に限ってという事は考えにくい。

とすると、次の発表に向けて、今回の発表が何らかの布石となるため、発表に踏み切れない可能性がある。
これは、その問題の大きさも含めて、がリアルに融合していく中、推計できない部分の問題である。
まぁ、「電通総研カウンセル兼フェロー/電通デジタル客員エグゼクティブコンサルタント」という立場もある有薗氏が指摘している寄稿文書だ。じっくり読んでみて欲しい。

電通「日本の広告費」は、信頼できるのか!? 2020年9月からの日本を考えよう。https://unyoo.jp/2018/03/ari_column_3_september_2020/

さて、ここから妄想できるストーリーがある。
もし、日本の広告費2018を推計した結果、総広告費が伸びず、ネット広告も伸びが鈍り、オリンピック2020を前にしてボロボロの数字だったら、何とする!?
マスコミ4媒体広告量ではテレビ番組が前年比でプラスになっているのだから、総広告費がマイナスになることはないし、ネット広告費もテレビに匹敵する市場で伸びているハズだから、それなりにプラスになっていいはずだ。
なのに・・・、思ったより低い数字だよね・・・と。
原因を考えるはずだ。
そして、この原因を書くとして、次回から改善された統計ができるのか?
有薗氏の指摘通りだとすれば、どこまでがデジタルでマスでリアルなのかという整理が誰もできない可能性が高い。
すると、触れられないことになるよね。しかし、発表しないと影響も大きいし、影響が大きいだけに下手なことは書けない。
以上、妄想終わり。

■2019.02.28.追記

とうとう、2月最終日。公開されるとしたら、15時のはず。株式市場がしまってからね。
ただ、このタイミングまで引っ張るって、結構な憶測を呼ぶと思うんだよね。
このページすら、倍々のペースでPVカウントが伸びている。(笑)

個人的には、妄想通りなら、「サラッ」と数字だけ発表してしまえば良いんじゃないかと。
自然災害で経済活動が滞ったのは、日経広告研究所も指摘していたわけだし、納得の分析コメント要素もある。
メディアごとに分析コメントを書くのは藪蛇だし、あのコメントをちゃんと読む人って多くないからね。
(厄介な人が読み込むんだけどさ・・・波乗りペンギンとか?)

そういえば、マスメディアに含まれるネット広告費を決算発表の説明資料に記載していた。これね。まさか、後から分離とかしたんじゃ・・・ないよね。

2018年度 決算説明会 2019年2月15日

35ページにある「国内事業 業務区分別売上高の状況」だね。

■2019.02.28.追記 発表されました編

電通 2018年 日本の広告費が、15時過ぎにリリースされました。
妄想は妄想として、冒頭に書かれていたのは、
●日本の総広告費は、6兆5,300億円(前年比102.2%)となり、7年連続のプラス成長
●インターネット広告費は、1兆7,589億円(前年比116.5%)、5年連続の二桁成長となり、地上波テレビ広告費1兆7,848億円に迫る
●マスコミ四媒体由来のデジタル広告費※は、582億円(新設項目)
おいおい、新設項目があるじゃないか!!
「マスコミ4媒体由来のデジタル広告費」とはなんだ。引用すると、
※マスコミ四媒体由来のデジタル広告費とは、マスコミ四媒体事業社などが主体となって提供するインターネットメディア・サービスにおける広告費のこと。新聞デジタル、雑誌デジタル、ラジオデジタル、テレビメディアデジタルのことで、これらのデジタル広告費はマスコミ四媒体広告費には含まれない。なお、テレビメディアデジタルの内訳である「テレビメディア関連動画広告」は、キャッチアップなど動画配信タイプへのインターネット広告費のことを指す。
 という意味が分からない説明なのだが、教えて北原さん!!

「2018年 日本の広告費」解説―日本の広告市場は前年比102.2%、7年連続のプラス成長
https://dentsu-ho.com/articles/6500

おお、理解できたよ。
マスメディアのサイトの広告売上、アプリの広告売上を切り出して推定したわけね。
それと、見逃し視聴サイトの広告売上も、併せて切り出したと。

いや~、お疲れ様でした。
で、テレビ媒体がマイナスなんですけど…。

●マスコミ四媒体由来のデジタル広告費:582億円(インターネット広告媒体費の一部)

気持ち的には、「マス媒体の広告費が下がっているというけど、ネット広告費に入っているんだからねっ!」(ツンデレお嬢様的に)
という新設項目。忖度されてますなぁ。(誰に?さぁ、そんなことなくてよ・・・。)


今後の集計が大変そうだが、なぜ「テレビデジタル」ではなく「テレビメディアデジタル」なのか、別に電通報で記事化してもらいたいほどである。
数字的には雑誌が頑張っているが、ラジオは・・・媒体として消えた存在価値をradiko.jpで大復活した後なので、収益面まで手が回っていない。音だけの広告制作は、これまたデジタル系の人には対応が難しいはずだ。

また、テレビは「テレビメディア関連動画広告」が別に集計されているが、見逃し視聴は課金モデルで始まったのが痛いわけで、がっつり無料の代わりに広告を見せることができていれば、稼ぎ頭だったかもしれない。(YouTubeとかあるので、現実は無理だったんだが) なにしろ、出演者や制作者の権利を金銭で充当する必要があるので、無法者の海賊さんたちとコストで戦えないのだ。

この別集計だが、今後データがたまっていくと・・・
・マス媒体は、デジタルだと収益が下がっていく
といった傾向が把握できそうである。

最後に気が付いたのだが、参考ではあるが追加されているものがあった。
DM広告制作関連市場(2018年推定):1,214億円
広告業からみたイベント関連広告市場(2018年推定):3,148億円
ポスティング市場(2018年推定):1,129億円
意味があるんだろうなぁ・・・と、眺めてみる。

■2019.3.8.追記

参考値で追加された推計分野だが、おそらくインターネット広告市場からテレビ関連が分離集計された経緯と似て、いずれ付加される候補ではないかと推測。
どのサービスが該当するのか、材料が手元に無いのであてずっぽうだが、マーケティングのデジタル化によって広告も影響を受ける。

メッセージング系の広告(LINEか)をデジタルにおけるDMとするなら、印刷物や電子メールが下降する中、別集計にする可能性はあるだろうか。

イベントも広告関連となると、オンラインでの広告キャンペーンのイベントとかVRも入ってくるのかな。Vtuberが主役となると必須だな。

ポスティングって何だろう。迷惑メール?いや、ちょっと違うか。


■2019.3.15.追記

恒例のインターネット広告の詳細分析です。

「2018年 日本の広告費 インターネット広告媒体費 詳細分析」~D2C/CCI/電通が共同でインターネット広告媒体費の詳細分析を実施~
https://www.d2c.co.jp/news/2019/03/14/3378/

ザックリ、手法別では運用型が8割を占め、デバイス別ではモバイル広告が7割を占める。
で、「マスコミ四媒体由来のデジタル広告費」については、なんと注釈でサラッと「含まれている」という事だけしか触れていない。
デジタル側からすれば、媒体社がテレビ局とか新聞社とか関係ないからね。
今頃分離する意味が分からないという事だろうか。

残念なことに詳細分析で赤裸々な実態は出せない運命だろう。
マス媒体も含めて広告費全体がオリンピックを目前にして低調で、インターネット広告関連を除いてプラス材料が少ない。
災害などによる止むを得ない経済の停滞があったこともあるが、別の理由があると推測している。

電通的には言いづらいことだろうが、「働き方改革」という残業抑制による構造的な売上低下傾向である。
ネット広告が伸びているのは、もともと自動化しやすいことと採用が厳しいとはいえ、他の分野と比較すれば人手は確保されているだからだ。
労働基準監督署も厳しく目を光らせるようになってから、手作業的な業務と人海戦術で売りあげてきた媒体から低迷を始めている。

クリエイターには質よりも効率、入稿締切は早めになるので突っ込むこと(売上のために入稿期限を過ぎてから割り込ませること)が出来なくなるし、労務管理のために人員やシステムといったコストもかかる。
こういったことが、玉突き現象で起きている。
まぁ、不健全だと言われるとそうなんだが、工程がデジタル化されてネットで高速化しても、考えるのは人間だし確認するのも人間だ。

では、人間を性能アップして残業しなくても業務をこなせるようにする(生産性向上)には?
ツールや教育研修になるはず。
でも、ツールの導入も研修もコスト掛かるし、研修も業務時間に入るとすると残業抑制で調整が困難な中、どうしろと!?
といった声も中小トップから漏れ聞こえる。


以上

2019/02/06

ネット広告系の四半期報告2018年10-12

三年後なんて分からないよねぇ~。

■セプテーニHD

2019年9月期 第1四半期決算資料をみる。
補足資料が後ろにある、ザッと海外はダメっぽいし、国内の動画広告も思ったより伸びなかったはずだ。
外注費を半減させているが、内製にしたという事だろうか。
社員数は減っているので、何かが変わっているはずだ。善し悪しの判断は今できないが。

電通との資本提携で盛り返すという事で、電通デジタルとかカルタHDなど含めて、しばらくは調整ごとがありそうだ。

■サイバーエージェント

2018年12月期第3四半期決算説明会資料を見る。
いけると思ったけど、コスト分を吸収できなくて、ちよっと出直すねという感じ。
昔だったら、バンバン赤字出してたって、売り上げが倍増するから気にしないなんて風潮だったころからすれば、減益って言っても黒字だ。
広告の売り上げは上がっているが、利益率が低下している。
ま、そのあたりは説明をして予想を下げているのだから大丈夫だろう。

しかし、オリンピック後だよね。
abemaTVの売上と利益が激増しないと黒字も危ういかもしれない。

■オプト

2018年12月期第4四半期決算補足資料をみる。
昨対比から伸びている。数字は問題ない。
中小企業が伸びているらしいが、市場として縮小傾向にあるので、長期的には期待できないと感じる。
地方では、採用難(人がそもそも減っている)、高齢化(従業員だけじゃなく社長もね)、後継者不足(家業を継がない血縁者、第三者への事業継承も進んでいない)といった課題が放置である。
デジタルシフトできる地方企業は一体どのくらいあるだろうか。
また、某団体と話したが中小企業は収益が上がっているところと下がっているところの二極化が起きていそうらしいだが、そういった統計データはないそうだ。
ちなみに、地方の広告の案件単価は数万円から数十万円なので、ネット広告に百万単位で突っ込んでくれる地方企業が育成できるのか、かなり個人的に興味がある。
子会社にソルドアウトがある。こちらの調子もよいようだ。順調に営業地域も拡大しているようだ。

■アドウェイズ

2019年3月期 第3四半期決算説明会をみる。
装飾があるんだけど・・・。
前年同期比からは伸長している。前期比からはダウン。
人件費がダウンしているが、従業員数は傾向から減っているものの、前四半期と大きな違いはない。調整したんだろうか。
運用型広告の全自動化って、可能なのだろうか。
売上も2017年で山場だったように見える。

■GMOアドパートナーズ

平成30年12月期(20期)通期決算説明会(本資料)をみる。
数字は伸びているが、印象的には、伸び悩んでいる気がした。
11Pを見ると、感じてもらえると思う。
新商材で短中期では利益を伸ばしていくようだが、なんだ新商材って・・・。

カルタホールディングス

合併したてで、今回は無し。
というか、一年経つまで昨対比無いから。

でも、お知らせされたんで見ました。
2019年12月期 第1四半期決算説明資料、こちらです。

数字は良いです。需要期だたそうです。
過去最高ではあるけど、慢心したコメントは全くない。

さて、問題は業績推移をみると主力事業が右肩下がりの傾向にあり、また、上昇に転じる材料が乏しいと思える市場環境がある。
なんといっても、GAFAに日本の広告市場も搾り取られている状況に変わりはない。

それから、VOYAGE GROUPの子会社が多いわけで、過去に電通100%の子会社になるときにcciは整理清算したわけだが、今回はどうするのかだ。
もし、DACと同じ土俵に立つのであれば、いろいろ足りない(機能的にも)ところが出てくる。かといって、博報堂MPの矢嶋さんみたいなリーダーが電通側にいて、「全体を見た」整理統合が可能かというと・・・難しいんじゃないかな。
セプテーニとか電通デジタルとか、ちょっと今は触りたくない気がする。
メディアレップと広告配信プラットフォームとメディア(ゲーム)という構成だと、CAに近いこともあるが、体制的に機動性が確保できないからね・・・。
HD体制にしたので、様子を見て事業部門別に子会社ともども整理にして、アレしてアレになるだろうか。(妄想)


以上

ITで突き抜けるか、融合して拡大するかの選択肢

経営側にも焦りと迷いが見受けられる広告業界。
合併や経営統合は、対世界を見据えての足場固めとして国内もホールディングス化が大手で起こったが、今度はジンワリ進む世界的な高齢化社会と急速に進む国内の高齢化による環境変化に出口を見つけられずにネット広告業界も揺さぶられるだろう。

少子化で新卒採用が未達になり、人手不足感は大きくなっている。
人手不足による倒産が中小企業で増加し始めている。
広告業界内のデータはないのだが、
・採用数に到達しても、離職者が多い
・そもそも採用数未達
・やっと新卒採用しても育成できず
・中途採用も無理
といった話は結構多い。

さらに、ネット広告の知識や経験だけではデジタルトランスフォーメーションには対応できない。もとのアナログというか既存の仕組みや役割を知らないと転換できないからね。
とはいえ、中途採用で穴埋めをしようにも採用側に知識がないから見極めもできないだろうし、採用できても人材として使うことはできない。(若い上司でネット基準、実務はないが知識だけあるキャリア組、障害は多い・・・。はぁ。)
現実問題として、未だに効果的な対応方法はないし、あっても時間が必要なことばかりだ。(二十年過ぎたけどね。)

特に、意識改革しないとダメな問題があって、これがキツイ。
差別はダメなんだけど、LGBTに対する意識は変わったが、みんな老いるという事実を意識せずに年寄りを差別というか排除するんだよね。
働けない年寄りを養うのかよって言われるけど、その発言の発想がヤバい。
最前線にいる若者に比較すればITに弱いかもしれないが、半世紀以上生きてるだけで働けるよ。老眼と腰痛、体力はないがな。