2006/10/12

YouTubeにテレビ発想を持ち込んでは駄目だ

あまりにくだらないので、放置していたのだが、
インターネットによるテレビ崩壊論やYouTube絶賛の波に、
広告の問題が大きくなってきたので、一言書くべきと判断した次第。

まず、「テレビCM崩壊」は自腹で買って読んだ。
細かい指摘は省くが、商業的なタイトルと連動した第一部を除き、
米国事情として読むのは悪くない。
ただ、どうも深さが足りない。
本当に著者が、オグリヴィの著書を読んでいるのなら、
白抜きの文字を使うのは避けていたはずだが・・・?
たぶん、その程度なのだろう。

YouTubeに関しては、悪くない指摘をした記事が出てきた。
GoogleのYouTube買収に見る「金はあっても考えなし」の愚
読む価値はある。
生活者を消費者と考えるテレビ的な、広告対象として考えれば、
さもありなん、といった考え方で一理ある。
だが、可処分所得の多寡で消費者をさげすむ様では
企業のビジネスが成り立たなくなっている。

さ、そこで、オグリヴィの名言を贈ろう。
重要なのは「どう」言うかより、「何を」言うかだ

媒体がインターネットであろうとテレビであろうと、
「何を」伝えるかが常に問題であって、
それが「どう」伝わるのかは問題として遥かに小さい。

生活者に見られないテレビCMなど、インターネットを使ったところで
結果、見られないものに変わりはない。
見てもらうために、どうするのか?
それを無理やり見せるのは広告ではない。
忘れるな、相手は人間だ。
適切なメッセージを、「何を」が明確でなければ、
それは広告ではなく落書きと変わらない。

成功したキャンペーンはメディアを選ばない。

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