2006/11/14

創業10年未満の未熟者集団へ

社員数で100人を突破しても、資本金が100億円あっても、時間だけは残酷なほど平等である。
最近、企業の潜在力とは、どれだけ社員に自由な時間を与えているのか、だと思える。
もちろん、ヒマとかラクという意味じゃなくて。

・ふと、誰とでも立ち話が出来る。
・いつでも分からないことを聞ける人がいる。
・誰でも捕まる時間帯がある。
・思い付きを話せる。

そんな条件を満たすと、会社は自己免疫機能を発揮するんじゃないだろうか。
組織の自律神経が麻痺していると思ったら、考えてみては如何だろう。
「ワイガヤ」とか「20%ルール」とかキーワードや事例はある。

逆の例示をした方が判り易いかも知れない。

いわゆる組織の縦割りは、誰とでも話すことをさせない。
部署間の思惑とか、メンツとかで、情報の流れが悪くなる。
上司は知らないこと、分からないことを指摘されるのを恐れ、部下の統制をするからだ。
 これは、成果主義の評価だと如実に出てくる。
何しろ、上司が責任を取るなんて太っ腹なことをしたら、間違いなく上司がお払い箱になるからだ。
年功序列とは違った害がある。(まぁ、年功序列を体験したことのある人は少ないと思うが・・・)
 もし、改善したいのなら、役員自身が部下を評価する視点を変えることだろう。
それと、つまらない管理職間の突付き合いを、プラスに転化させる様に仕向けることだ。
(批判や非難をした人を兼務担当にして、当事者にしちゃうのさっ!)
相手の立場になるということを、文字通り実践することが肝要だろう。
 こんなことをしなくても良いとしたら、普段からコミュニケーションが取れて、批判や非難をしなくても事態は改善しているはずだ。
ふと話せる環境にないことが問題ではないだろうか。

どんな会社でも過去や歴史、独自の社内ルールがあるはずだ。
しかし、思いのほか社員は知らないことばかりのはずだ。
人事担当者に調べてもらうといい。
馴染めずに短期間で辞めていったり、社内の不平不満が渦巻いていたり、心の病が増えていないだろうか。
 これは、本来なら解消されるべき日々の業務に関する問題が、何も解決されていないからだ。解決しようにも、相談して良い相手なんて先輩や同僚のほかに誰がいるだろうか。
しかも、入社(または異動)間もない人にとって、異空間なのである。
聞こうにも上司は席にいないし、同僚は追い詰められて目が血走っているし、分からないことが分かるまで教えて貰おうとすれば使えないヤツだと敬遠されてしまったりする。
最初から全てを分かっている人なんて、金で雇えると思う方がどうかしてないだろうか。
 波乗りペンギンの若いころは、各セクションにご老体がいらっしゃって、根気強く教えてくれたもんだ。広告に関する歴史や事件など、もう一つ深い世界を学んだのもこの時だ。(無論、書けないことばかりだ。)

大事な話は、毎日、現場で起きている中の出来事だ。
タイムリーに報告しようにも、相談しようにも、相手が席にいなければ、伝えきれない。
波乗りペンギンが若かったころは、部長は朝必ず新聞を広げてお茶を飲んでいた。
昼飯は食べさせてくれた。
ひと息ついた時は、近くの喫茶店でコーヒーを飲ませてくれた。
夜は行きつけの飲み屋で説教してくれた。
一人で悩みを抱える暇なんてなかったのだ。
しかも、思い付いたら何か話さないと思い出話を何回も聞かされる羽目になる。
必死でネタを探したもんだ。

ちゅうことで、どうよ。
組織や人材で悩んでいるベンチャー企業のシャチョーさん。
まずは、管理職をヒマにしてあげよう。
余裕があるなら、経験のある社員を各部署に一人置いて、相談窓口にしてあげよう。
それだけで、次のコストが劇的に改善する。
・悩んでいる時間が削減できる。
・離職率が低くなるので研修コストが下がる。
・結果、リクルーティング費用が減る。
そして、活気のある前向きな組織が手に入るのさ。

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