2013/12/12

スマホのゲームに世界一金を使う日本人

アプリストアでの売上高、日本が米国を抜いて世界一に=アップアニー - WSJ.com

スゲーよ。米国抜いたらしい。

日本の携帯端末向けゲームの売上高が、世界の売上高見通しである122億ドル(約1兆2500億円)の約26%に達するとの予想を示した。ゲームのプレーヤー数では日本の3倍に達する北米でも、その比率は全体の25%にとどまった。
ちなみに、さらに伸びると予測する向きもあるそうだ。

こんだけ金を使っているというのは、裏返しなんだけど、時間も使っているという事。
とくにフリーミアムモデルだと、お金の替わりに時間を使っているので、ゲームに費やしている時間は広告閲覧の機会も減るし、そもそも他の消費活動もしないという事になる。これって、考える程にヤバい感じだよ。

逆の見方しておくと、もしスマホゲームをしていなかったら、何をしていたのかという事にもなる。
電車の中、休み時間とか休息時間、待ち時間、いろいろとね。
もしかしたら、コンタクトポイント(タッチポイント)という考え方は、通用しない理由になるかも知れない。

2013/12/11

店舗内追跡、それ禁忌とされている

店内の追跡デバイスが本格化―買い物客の動きを分析 - WSJ.com

技術的には可能だがダメとされているものの一つ。
「出来る事と、やって良いことは別。」なんだな。

昔から小売り流通系ではあるんだけど、シャドーマーケティングという。(最近のネットでは、ステルスマーケティングのことを指す向きもあるが、リアルを知らずに使っている可能がある。ここでは別物としておく。やってはならないこととして先達から聞いている禁忌の一つ。)
購買者を棚の陰から見守って、何処から入って何処から出たのか、どんな商品を手に取って籠に入れたのか棚に戻したのか・・・。
でも、万引き犯扱いされているみたいだし、パブリックな場所ではあるが、店内ストーカーともいえるので、有るのは知っていたが実施したことはない。やはり、職業倫理的にダメだという判断があるからだ。

で、ITなら良いかというと、やっぱりダメ。
だって、ハイテクになっただけで一緒だから。

技術的には十年以上前から可能で、ニュースにならない程度で実証実験はされていた。
でも、課題は幾つかあった。
たとえば・・・
どの棚の前かは誤差数十センチで判定可能だが、どの商品が見られていたのかまで分からない。商品が手に取られて移動しない限り、それは分からない。
ICタグを全部に付けることになると、商品点数が少ない店舗しか対応できない。
数万点ある商品に、新規に取り付けるって、どんだけのコストだか。改善できる素晴らしいデータが手に入ると言っても、ICタグ一個の価格からオペレーションコスト、検出機器の設置(一定間隔に敷設する必要がある)もある。
それなのに、店舗改装や商品の入れ替え、定期的にやってくる負担は大きい。
よって、本格導入はされない。今のところは幸いなことだが。


ただ、店舗内の監視カメラの映像から解析するってのは、想像してなかった。
これなら、電波を使ったものと違って、多くの問題が根底から無くなってしまう。
すでに、日本でも使われてたりして・・・

2013/12/10

メディアレップは変わっていない!?

別のところで起きていた話なんで、引用はしないしリンクも貼らないけど、とりあえず傍観者として放置した。

ネットのメディアレップは変わっていないのか?
という話なんだけど、業態は変わっていないという意見で終わっていたのね。

はぁ、さいですか・・・。
自虐と見て良いだろうか?

俺からすると、ネットのメディアレップは、かなり前に媒体社の代理から外れていると思う。だいたい、媒体社の担当と顔合わせないで異動するとか、有り得ないから。
業態が変わるとかそういうんじゃなくて、もう別物。
サーバに広告モジュール突っ込んで、ぐるぐる回して終わりで、売れようが売れまいが関係ないし、下手すると販路から外れちゃって使用料の徴収だけというケースだってあった。主客というか主従というか、逆転してたわけね。
でもって、ネット専業広告会社が誕生してからは、中間で管理していた立場から、広告主や広告会社から管理される立場になって、効果効率の視点からバッサリ切られるだけの存在になってしまっていた。

本来、メディアレップは媒体の側に立ち動くものだけど、どうなの。
広告会社は広告主の側に立って動く。
あ、この話は日本と海外では異なるので、ややこしいんだけど、日本の場合は総合広告代理店の中に「媒体部門」と「営業部門」があって、会社対会社でなく部署で折衝が行われていた。これも、戦時中の広告会社統合という政策(情報統制という意味合い)で、5社に統合されちゃったからなんだけどね。
まぁ、そんな歴史背景が一つの会社の中に広告市場を詰め込んだ形を成立させる要因だったんだが、されを安定的にしたのが電通という巨人の・・・凄さなのよ。
あ、詳しくは「電通」田原総一郎の本でも見つけて読んで。ほぼ神話の世界だが、俺が会って話した人は二人しかいない。

と、話が逸れた。
業態だけでなく、拠って立つ位置がメディアレップは変わってしまっていたというところがポイントね。
変わってねーという人は、媒体社の愚痴を聞けない人だろう。
何処向いてんだよ~という声が聞こえないだけかもしれないが、そもそもメディアレップという意味が分かっていない人かもしれない。

変わっていないという判断にした時点が、結構最近なのかもしれない。
俺みたいにマスで20数年近く、ネットで10数年と黎明期から、ずっとヒヨヒヨしてたわけじゃないだろうからね。
あ、ちなみにメディアレップはネットだけじゃないから。リアルであった業態だから。

ブランディングって難しい

2013年のネットビジネス総括(2)  MdN Design Interactive

うーん、総括になっているのかという話は置いておいて、うっかりフェラーリのブランドについて書いちゃって、それも何か違うのを直感的に感じてしまった。

えっとね。
中国の販売台数制限はフェラーリのブランド戦略とは関係がない・・・と思われる。
若い人は知らないと思うけど、昔は日本人もエコノミックアニマルと言われ、欧州でブランドを買い占める醜態をさらして嫌われていたんだ。
最近、地位が向上してきたんだけど、それでも人種差別というか階級社会が残っている歴史ある国々では、決して高い位置には見られていない。
もちろん、マナーや立ち居振る舞いが、なってないからなんだけどね。

で、中国という広い国土と多くの国民(13億人以上!)という事実を考えると、フェラーリが500台だろうが1,000台だろが、海に塩を入れる様なものだ。
たぶん、同じことを考えた方がいると思うのでググったら出てきた。

国ごとに配給制のフェラーリがなぜ中国よりも日本を重視するのか?

もちろん、国ごとに何台売っているのか、詳細なデータで裏を取らないとダメなんだけど、まぁ、仕事じゃないんで適当に流させてもらう。
ただ、良い線だと思う。
中国で売れすぎてブランド価値が下がることを懸念しているのなら、中国だけを取り上げてフェラーリの会長が発言することも無かろう。
どうせ、販売台数の総量規制がある車だ。
これ以上は発言がヤバくなるので自粛するが、いわずもがな。

2013/12/09

40代のおっさんの一人だが、何か?

アラフォー社員が考えるべき4つの働き方(後編)

前編と併せて読まれたい。

アラフォー社員が考えるべき4つの働き方(前編)

一方でIT系は中間管理職層が中小企業で極端に不足している。
組織図とか名刺交換すると分かるけど、沢山兼務している人がいる。
兼務が多い組織は、そこがボトルネックとなるし、少ないポストを少数の人間が掌握するので、社内が澱んで下からのイノベーションは起きにくくなる。
活性化するために外から血を入れて上位職に配置すると、会社は二層構造化する。
ただでさえ上にあがる機会を奪われて腐っている社員が多いワケだから、もう会社辞めるか寄生するかという二択へと転がっていく。
で、大体転職できる有能な人間は、どんどんやめて行ってしまう。
こうして負のスパイラルは会社を蝕んでいく。

この部分を回避したCAは、CEOである藤田さんがすごい。
他も、新卒生え抜きを上手く使って成長している。

この話は、中小IT系で「右腕」不在という社長さんの悩みと直結しているのだが、右腕は育てるしかないという結論がありつつも、その手間暇とタレント発掘にリソースが割けないというジレンマがある。だから、手っ取り早く外から連れてきちゃうのね。

ネットベンチャーの最盛期で現場だった若手は、ぼちぼちアラフォー。
ある人は社長になったり、上位管理職になったり、みんな出世している。
一方で、フツー の人も圧倒的に多いわけで、この辺りの処遇や役割を会社が利活用しているかどうかで人材活用能力が分かれると思う。
ここについては、まだよい例がない。
ロールモデルが無いという事もあるし、業務ラインで出世も出来なければ、専門能力もないという会社の見立てがあるわけだから、なかなか難しい。
だが、一時期は第一線で働いていたわけだし、何のかんのと会社では社歴が長くなっいるはずだから、使いよう次第じゃないかな。
波乗りペンギンは昔から、「部下の管理」と「業務の管理」のマネージャは分けた方が良いというのが持論。
プレイングマネージャ化して、部下が見えていない所が多いよね。
自分だって仕事を持っているわけだから、どうしたって部下の管理は手薄になる。
結果、仕事の質は上がらないし、疲弊するだけになってないかな。

もちろん、自分で改善できる有用な人材ばかりなら問題ないかも知れないが、それって上司不要だよね。なんのための組織なのかというところで、考えて欲しいところ。

アドタイで読まれた記事に見る広告業界

 「アドタイ」から広告界の話題を読み解く 2013年に読まれた記事ベスト20 #宣伝会議 #アドタイ

ちょっとベスト20の題名を引用させてもらうと

2013年1月〜11月に読まれた記事ベスト20

  1. カンヌライオンズ2013受賞結果出そろう、日本は33のライオン獲得(6月24日)
  2. 博報堂から6人の若手CDが独立、新会社「SIX」スタート(6月6日)
  3. 秒速で売り切れた“テディベアくまモン”、発案は熊本市議会議員(5月14日)
  4. ブラックサンダー、バレンタイン商戦で“義理チョコ”訴求(2月6日)
  5. 花王がヘルシアコーヒーで10万人のモニターを募集(4月8日)
  6. 個性豊かな社員を前面に 電通がコラムサイト開設(1月22日)
  7. “グリーンダカラちゃん”の実妹が初登場!/サントリー CM(7月1日)
  8. 2012年「日本の広告費」、3.2%増の5兆8913億円 増加は5年ぶり(2月21日)
  9. フィリップ・コトラー教授、10年ぶりに来日(6月18日)
  10. 電通「日本の広告費」調査担当者が語るーー「インターネット広告媒体費」の分類はなぜ変わったのか(2月21日)
  11. 俳優からグラビアアイドルまで、モバゲーCMに続々登場(5月8日)
  12. 2012年「クリエイター・オブ・ザ・イヤー」に伊藤公一氏(電通)(3月12日)
  13. さよなら、インスタント。─ネスレ日本、「ネスカフェ」を新製品に全面移行(8月28日)
  14. 数ある“ウソ”の中で、「ダイオウイカ天」がリツイートされ続けた理由(6月11日)
  15. 長谷川京子、土屋アンナによる美の共演/ラボーテ・ジャポン ヒラリスCM(3月11日)
  16. 2013年度TCC賞、グランプリは髙崎卓馬氏「dビデオ」、最高新人賞は吉岡丈晴氏に(4月30日)
  17. トヨタCM豪華出演陣が大集合!「TOYOTOWN」シリーズ開始(6月7日)
  18. 宮沢りえがクラシックフレームで「オトナのメガネ」提案/ジェイアイエヌ CM(4月22日)
  19. 「恋するフォーチュンクッキー佐賀県庁Ver.」YouTube再生が80万回超え(9月20日)
  20. デニムづくしのスタイリングの蒼井優さんが登場/ライトオン CM(4月12日)
ありゃりゃ、ネット広告やメディアの話はない。
まぁ、そんなもんか。
で、業界筋ではモバゲーのCMは読まれたようだが、結果、DeNAの減収減益は止まらない。
流行語とも関係ない。

時代を作ってきた(それはブームとか流行語とか)はずの広告は、何処に行っちゃったんだろうね。なんだろ、置いてかれている感がある。生活者に・・・。

2013/12/05

インバウンドマーケティングとは何ぞや

【インバウンドマーケティング対談】高広伯彦+大元隆志:第1回 インバウンディなマーケティング思考 - ITmedia マーケティング

ということで、業界で著名な二人の対談。期待を上回る内容に、ピックアップ。
やはり、こういう方たちは物事の本質を見抜いている。
スゲーよ、仕掛けた側が見透かされている気分を味わうのはキュンキュン来るね。

さて、その一節は
大元 確かにそうですね。2008年頃から通信事業者さんにモバイルマーケティングプラットホームを提案し始めまし た。まさに今でいうところのDMP基盤です。消費者が不要だと思う広告をDMで送り付けるのではなく、お客さんの趣味や行動を正しく理解した上で、彼らが 適切だと考えてくれそうな情報を提供しようと提案していたことを思い出しました。
うん、実は当初の段階から、そう設計していた。

その前に、広告接触の管理は最も気を使っていた部分で、広告の掲載場所や枠数、メールにおいては配信時間から頻度まで、実験と検証を何カ月もやってローンチしていた。
もう、それを知る人間は殆どいないがな。
(モバイル広告はJIAAのガイドラインに、その縛りが残っているのだが、ガイドライン集は有料なのでJIAAで買ってね。)

2000年の段階でPCインターネット広告の問題だと思ったポイントは
・広告が出過ぎていて五月蠅ので、コンテンツ見にくい
・広告見るためにアクセスしてると思われてるような鬱陶しさが気分悪い
・同じ広告ばっか面白くないし不愉快
という感じ。
だもんで、モバイル広告の商品設計の段階から実装の間に、メディア側への説明も大変だったが、説明してもわからない人の為に仕組化とルール化して強制改善をした。
具体的にはこうだ。
・ピクチャー広告(いわゆるバナー広告)は、「全階層に貼らない」「一ページに一つ」「ローテーションはランダム表示」など。
・メール広告は、「起床時間中に送る」「月に二回以上送らない」「同一広告は二週間空ける」「一つのメールに広告は一つ」など。
もともと小さい画面なのに、広告ばっかりになったら誰も見なくなる。コンテンツありきというより、媒体に乗っかるのが広告で、媒体が「主」なら広告は「従」であるという考えなんだけど、分かったくれたのはマス系の媒体出身者だけだったりした。
やはり、ユーザーはお客様なんだから、何をしに来たのかっていう目的を邪魔しちゃだめだよね。広告は媒体のお客様であるユーザーに、場所を借りて掲載されている立場なんだから、わきまえなきゃ。

この辺りを本で2001年に書いてはいるんだけど、もう絶版だよ。(苦笑)
パーミッションの考え方とか、原則化していたんだけど、少しは誰かの役に立ったのかな~。

そんなわけで、米国では一昨年から「ネイティブアド」というカテゴリーの広告が出ていて、昨年から日本でも散見されているので、興味がある人はインバウンドマーケティングとネイティブアドの位置関係とか調べてみると良い。
あ、語弊承知で言い切るとネイティブアドってネット版の「編集タイアップ広告(アドバトリアル)」だわな。

【追記】
語弊というか違うと言われたネイティブアドの説明。
うーん、第三者配信に対する自社配信という意味でネイティブなのかな?
どうか教えて下さい、高広さん♥(あ、そこキモいとか言わない。)

【追記】2013.12.16.
まだ、答えは無いので考えているんだが、
「ユーザーに違和感なく提供される広告」という解釈―ではどうだろうか。
 自然な感じで・・・という意味でネイティブを解釈するとなのだが、ユーザー主体であり企業側は有益なコンテンツを提供して見つけて貰うだけの存在とするなら、記事広告の形でなくともバナー広告であれ長文テキスト広告であれ、個人に最適化されたバナー広告を繰り返し見せられるのに比べ、遥にマシな体験にはなるはずだ。

と、ここで一つ思い付いた。
インターネットならではの広告というか企業とユーザーとのコミュニケーションという、インターネット発、インターネットに自生した、広告という意味かな。
マスに縛られた発想の「枠」というアナログ世界ではなく・・・。
うん、この方が座りが良いな。