2018/04/19

アドフラウド、いや、犯罪でしょう。

ども、海賊版サイトのISPによるブロッキングを政府が要請するという話から、「漫画村」というキーワードが出てきて、収入源の広告が悪いという流れになってる気がしたんだが、困ったもんだ・・・。

業界関係者で、急激にシェアというか注目されている記事があるのでピックアップ

「漫画村」ほか違法サイトへの広告配信問題と、NHKが取り上げるアドフラウド問題について(山本一郎) - Y!ニュース
https://news.yahoo.co.jp/byline/yamamotoichiro/20180418-00084164/

いまだに斬り込んでる。
斬り込んでいるという意味では、こちらの記事も「ねとらぼ」かよっ!というジャーナリズムにあふれた記事。

「漫画村出稿メール」を独自入手 「偽名営業」「取引先は海賊版サイト」元代理店従業員が語る異常な実態 (1/2) - ねとらぼ
http://nlab.itmedia.co.jp/nl/articles/1804/17/news110.html

以上

二つの記事で十分な情報だが、技術を駆使して「不正に」収入を得ていることが問題だとしても、防ぐ手立てはない。
ある程度はAIに調べさせたとしても、既知の不正だけなんだよね。
ある程度防げる方法はあるにはあるんだが、オープンであるインターネットを、クローズド化することに繋がる手法しかない。

個人的には、サイトブロッキングは特定されたものが対象だし、ブラックリスト形式の運用になるはずだから、新しいサイトを作られてしまうと意味がなくなる。
これは、海賊版サイトだろうが、広告だろうが、コンテンツだろうが関係がない。
IPアドレスだって偽装できるし、迷惑メールが根絶できないのと同じだ。

あと、社名出して書かれているところがあるので、各社がどのような対応をするのか、業界団体が動くのか、見かけたら追記していこうと思う。

■追記 2018.5.7.

海賊版サイトの「収入源根絶」、広告規制が対策の切り札
http://www.yomiuri.co.jp/science/feature/CO017291/20180507-OYT8T50012.html

記事の最後にJIAAが「漫画村への広告配信にJIAA加盟社のシステムが使われていたことが指摘されている。JIAAは現在、事実関係を調査しており、結果によっては処分も検討するという。」という記載がある。
昨今の風潮だと、悪いことをしたら徹底的に叩かれるだけで終わってしまう気がする。

業界団体といってもガイドラインという自主規制が精いっぱいで、法的な処罰は基本的にできない。(公正取引委員会、経産省と組めば可能な部分もある。行政処分というやつだ。)
ただでさえ、インターネットは見えないものなのだから、処分についても改善する方向に持っていけるものを期待したい。
落ち着く先は欧米と同じリスト管理方式だとしても。

■追記 2018.5.22.

ねとらぼ、JIAAとCODAに取材をしている。
素晴らしい。

「どんな基準で黒とするのか」「責任は誰が」 海賊版サイト広告が停止しなかった理由を広告業界団体に聞いた (1/2) - ねとらぼ
http://nlab.itmedia.co.jp/nl/articles/1805/06/news015.html

今回の記事でブラックリストは出来たばかりというのが新しい情報だろうか。
それにしても、ブラックリストに対する責任とか、このブラックリストの判断基準ってなんなのか、という基本的な部分はクリアされていない。
逝ってしまえば、法制化するしかなくなってしまう。(表現の自由、自由競争を阻害していも・・・!?)

できないことじゃない。
某国のようにグーグルとかフェイスブックを排除して、通信を検閲する国家機関の設置。
行政の正義による不正の撲滅ができる。

法制化に拠らない、他の方法はあるのだろうか。
技術的には対策不能である。そんな都合が良くて万能なシステムはできない。
やはり、何かを犠牲にしなくなてはならない。

■追記

ネット広告収入をだまし取る新手の手口、GoogleがAndroidアプリ削除などの対策
http://www.itmedia.co.jp/news/articles/1810/24/news065.html

新しい回避方法で広告詐欺という話だが、とりあえず対象のアプリを削除してブラックリスト方式で排除という処置。
ということで、技術的には検知したところで回避されるという繰り返し。

■2019.4.17.追記

アドフラウドの手法を解説した記事。

悪魔のアドフラウド14の手法まとめ ―― いまのネット広告は落とし穴だらけ!
https://webtan.impress.co.jp/e/2017/10/24/27098

■2019.11.27.追記

日本アドバタイザーズ協会のパートナーシップの8大原則
こと
デジタル広告の課題に対するアドバタイザー宣言
https://webtan.impress.co.jp/e/2019/11/27/34687

広告主でもネット広告をガッツリ担当している人でないと、ついていけない内容に仕上がっている。
Web広告研究会ではなくて、デジタルメディア運営委員会なので注意を。




2018/04/17

時系列がおかしいネット広告の歴史

違和感がありますので、ご自分で調べた方が宜しいかと。

https://webtan.impress.co.jp/e/2018/04/16/28775

初見で「おや?」と思ったのだが、誰も校正してくれなかったのだろうか。
いや、ネットは未完成で出して、指摘をされて改善していくのだ。
たぶん、ほどなく書き換えられることであろう。

まず、日本のインターネット広告は「毎日新聞 JamJam」を知らないと話にならないし、アドネットワークに関してはダブルクリック・ジャパン「D.A.R.T.」を知らないと、グーグルが買収したという話も出てこなくなる。
また、アドエクスチェンジという方式も初期にあったわけで、ややこしいので省力するのもありかと思うが、広告業界的には成果報酬型はアフィリエイトではなくてクリック課金だからね。JIAAの新人研修とか受けてないのかしら。

さて、話は変わるが、広告の不正クリックは成果報酬型が商品化されてから、ずっと問題になっている。
市場規模が大きくなって、アドテクが機能強化をしても、ずっと問題になっている。

クリック課金を廃止すれば終わるのだろうか。
事は単純じゃない。
アドネットワークに入っている媒体を絞り込む、審査やサイト巡回監視を強化しても、偽装はされる。(媒体がしなくても、第三者が乗っ取ることができる。しかも、常時ではないので気が付きにくい。トラフィックの横取りね。)
しかも、コストは真面目にやっている側に付けられてしまう。
広告配信側、媒体者側、広告主側に対策システムの導入するコストがかかる。
どれが人でボットなのか、人らしく振舞うプログラムが機械的に広告から広告主サイトにリクエストを要求し、コンバージョンまで行われてしまう。
おそらく、決済が完了したところ(広告主の収益が確定)から逆算して算出しないと、無理だと思われる。
メールアドレスくらいだとリストを不正業者は持っているし、メルマガの登録とか資料請求だと簡単に詐称されてしまう。
いや、まぁ、ボットじゃなくても人的ネットワークによるコンバージョン獲得システムはある。お小遣い稼ぎ的なものだが、まったくターゲットではない(東南アジアや中東あたりに実在する)ユーザが「大量かつ短時間」に成果を生み出してくれる。
永遠にイタチごっこは続くのだ。

正直、完全に不正をなくすことは難しいのだと思う。
少なくすることはできるはず。
バランスが必要なのだと思う。
ある部分は閉じたネットワークで遮断することになるだろう。
というか、


コンテンツ保護から始まりそうだ。


広告効果測定は言い訳なのか?花王とインテージ対談

話的には古来からある課題の一つです。
「広告費の半分が無駄使いに終わっている事はわかっている。わからないのはどっちの半分が無駄なのかだ。」というジョン・ワナメーカーの名言に戻ってくる。

花王とインテージが本音で激論、広告効果検証の現状と課題 (1/3):MarkeZine(マーケジン)
https://markezine.jp/article/detail/28146

とりあえず記事は記事で読んでもらいたい。
ちょっと難しい話になっているが、読んで分からないことはないはず。

さて、いろいろシステム化されて使っているであろう効果検証は、
・そのソースを知っている?
・データが取得された時期は?
・母数集団の相違は?
・推計に使う妥当性は?(統計的には間違いなくダメ)
・効果検証の結果を評価できるの?
と疑問を持ち始めると深い・・・よ。

ある商圏分析システムで説明を受けた数十年前、政府機関の統計データやら民間データを掛け合わせて、いろんな推計を出してくれるものだったんだけど、コンピュータがマッピングして移動経路から商圏内の人口や特性を表示してくれるのに、感動したことがあった。(若かった・・・のね)
でも、精度が高ければ閉店になることも集客で苦労することもないわけで、それはインターネットが発達してWebだスマホだIoTだと言っても、本質的には何も変わっていない。

店舗の売り上げ、売れた商品と個数、来客人数、それは実績データとしてリアルタイムで把握できる。
ところが、人ひとりが何をしているかまで、データ取得できないのだ。
出来ているといった幻想は、推計されたものでしかない。
年代で10代はテレビを見ないとか、60代は新聞を読んでいるとか、それは傾向であって全員ではない。

■追記

すべてのマーケティングがサブスクリプション化する?~マーケティング協会のイベントで感じたこと~ | AdverTimes(アドタイ) by 宣伝会議
https://www.advertimes.com/20180511/article270241/

マーケ協会主催でデジタルシネアド協会のイベントを開催という不思議な構図になっているが、セミナーとしては全部ではないようなので、参考として追記しておくだけにする。
店頭に限った販促・流通先への棚取り交渉で、広告投下量の合算数値を新策定しても、浸透するまでに終わっている気がする。
もし、売る前にAIによって売れ行き予測が精度高く予測されるようにならないことを祈ろう。

2018/04/05

位置情報による広告配信で電通がWifi事業者に資本注入

「タウンWiFi」電通と提携 位置情報に基づき広告配信
http://www.itmedia.co.jp/news/articles/1804/04/news106.html

どうやら、GPSでは足りないようです。
wifiだと絞れます。位置情報。

アプリは無料、接続料もかからない、どこで儲けるの?っておもったら、個人情報を使った広告配信か。
アプリのプライバシーポリシーを利用者は読んだ方がいいと思う。
オプトアウトできる項目が掲載されている。
結構、項目数があるなぁ・・・というのが個人的感想。

広告配信に使うだけだと部分的で匿名化されているようだが、AppStoreには広告ブロックアプリもあったりして・・・。

日本の広告費2017からインターネット広告費だけ分析

不思議なリリースなので、直リンク行きます。

2017年 日本の広告費 インターネット広告媒体費 詳細分析~D2C/CCI/電通が共同で
インターネット広告媒体費の詳細分析を実施~
http://www.d2c.co.jp/news/2018/03/28/2686/

なんと、電通が推計している「日本の広告費」だが、インターネット広告費のところだけ詳細分析したという、ありがたい発表だ。
これで、運用型広告が77%とかスマホ向け広告が約七割とか、グラフ付きで使える。

さて、何が不思議かってお話だけど、

2017年 日本の広告費 インターネット広告媒体費 詳細分析
http://www.dentsu.co.jp/news/release/2018/0328-009505.html

リリースは共同発表の場合、各社が自社を筆頭表記にするはずなのに、電通のリリースを見るとD2Cのままである。
これは、cciのリリース(PDF版を見てね)でも同じだ。
まぁ、気にする人の方が少ないか・・・。すまん。

注意点としては、調査概要を見ておくこと。
追加ヒアリング調査が行われているので、日本の広告費の生データを単純に集計しなおしているわけではない。
これはこれで単体活用すべきだろう。

また、予測もあるので助かる。

あとは媒体カテゴリー別の推計があると楽しいのだが、あんまり細かくするとミスリードも増えるから、一般に発表するのは考えものか・・・。

2018/03/28

仮想通貨の広告掲載禁止が広がる

不正アクセスによる巨額資金流出、不適切なセキュリティ対策などで揺れている仮想通貨だが、検索、SNS大手が掲載を禁止する。

Facebook、ビットコインなど仮想通貨の広告を禁止 Instagramでも
http://www.itmedia.co.jp/news/articles/1801/31/news049.html

Google、仮想通貨の広告を禁止 6月から
http://www.itmedia.co.jp/news/articles/1803/14/news124.html

TwitterもICOの広告禁止
http://www.itmedia.co.jp/news/articles/1803/28/news059.html

仮想通貨広告禁止の流れ--検索大手ヤフーやFinTech企業の声は
https://japan.cnet.com/article/35116736/

といった感じで、法規制がない中での自主規制だ。
ツイッターはFAQの中に仮想通貨に関しては金融庁の許可が必要としているので、広告掲載は事前に問い合わせて確認する必要がある。
グーグルは、金融サービス: 制限付き金融商品に関する新しいポリシー(2018 年 6 月)を掲載しているので、こちらを参照。
facebookは、29. 禁止されている金融商品や金融サービス新しい広告ポリシー: 金融商品・サービス関連広告の健全性と安全のための取組として掲載している。

それぞれ、プログラムで検知して排除するには限界があるようだ。
確かに、人が審査しても間隙をついてくる悪徳業者は絶対出てくる。
各社で対応が基本ではあるが、何某かの情報共有(ブラックリスト)する連絡網は必要だろう。消費者庁の管轄になるのかしら。


2018/03/07

ネット広告が嫌われている原因、それは販促?

嫌われてるのは、広告ではなく販促だ!そこにネット広告成長の鍵がある | AdverTimes(アドタイ) by 宣伝会議
https://www.advertimes.com/20180305/article266773/

このコラムを読んで、広告は何なのかという部分が肝ではないかと思った次第だが、そこを書き始めると本が数冊かけてしまうので、「広告とは何か」に対して概念を持っている/共感できる人には納得の話だと思う。

JIAA植村常務理事の現状整理を引用して説明されている。
うん、この方は面識ある。
そうじゃなくて、広告媒体としてインターネット広告予算が、どういった方向から流れて、出ていくのかという部分で分かりやすい整理の仕方だと思う。
JIAAでスライドを公開してもいいんじゃないだろうか。勿体ない。

しかし、並べて考えた方がいいと思うことがあって、生活者の動向である。
これが無視できない。
一応、1996年から関わっている身としては、テレビ広告を参考にすべきだと思っている。
もちろん、参考にするのは普及や視聴に関するデータであって、テレビ広告のエコシステムではない。(広告表現や規制に関しては、先達の苦労を知るべきだと思うが・・・)

戦後、テレビが白黒からカラーになって一家一台から一部屋一台になる。
リビングから自室での視聴、ビデオの普及によるタイムシフト、など変化があったと思う。
そして、テレビにだってブランド認知やイメージアップのCMがあって、テレビ通販やセール告知のような販促もある。
いや、ネット広告だけじゃなくてマス広告も、販促を目的にした広告なんて沢山あったはずなんだ。

ブラック市場の広告って何なのかと思うが、要は法律違反だろう。
薬機法、健康増進法、出資法、金融商品取引法、建築基準法、不正競争防止法、著作権法、景表法など広告審査が必要なものだ。
今見た広告も、サプリ系なんだが、広告の文面と内容と特商法の記載内容がバラバラだったりするし、波乗りペンギンが審査担当だったら間違いなく掲載不可にする案件だ。(某ニュースアプリ、しっかりしろよ)
当初から個人的には問題視して掲載ガイドラインとか出しているが、ネット広告に関しては広告会社も媒体社も審査体制のない場合がある。あっても知識が足りなかったり、稼ぐために手段を選ばないケースが後を絶たない。
アドネットワークになると媒体すらも違法コンテンツ(著作権だけでなく薬機法などに違反した記事)で釣っているサイトもある。
という部分は、JIAA植村常務理事が整理しているので、見直してほしい。

さて、肝心の生活者の方だが、
テレビ→受信料の支払いがある。
新聞、雑誌→購読料の支払いがある。
ラジオ→専用受信機を買う必要がある。
ということで、ケータイ→スマホで情報を集約したのではないだろうか。
かつて、テレビが他の媒体から視聴読者を奪ったように・・・。
主要耐久消費財の調査が終わっているので、過去の普及率をみればテレビとかビデオはあるので、グラフ化してみるといいだろう。データはここにある。( 主要耐久消費財等の普及率(平成16年(2004年)3月で調査終了した品目)(Excel形式:73KB))
また、生活者の動向については、NHK 国民生活時間調査を見るといいだろう。
どっちもタダで使えるから。

後は、意識の変化とかもはや研究論文ができる世界になってしまうので、手に負えないんだけど、結果的に情報はパソコン→ケータイ→スマホで十分になっていく。
ただし、マス媒体は電波は免許制、新聞や出版は資本や設備が必要なため参入が容易ではなかったり、雑誌だと第三種郵便とか取得が困難な事業場の特約があったりして、サクッとグレーゾーンでやり逃げするのがコスト的に合わなかった。
結果的に生活者は保護されていた(参入障壁が高かったことが幸いした)んだが、ネットになると世界が天地が入れ替わる。
お小遣い程度でサイトを作れるのだ。(技術は学ばねばならないが、規制はない。)
生活者はインターネット媒体を、過去のそれと同じように使ってしまった。
いや、タダならいいじゃん!といって使いまくったといった方がいいかな。
これによって、市場が爆発的に成長することで、さらに多くの人が巻き込まれた。

そもそも、ネット広告媒体がブラックなものを多く含んでいる(グーグル)のが悪いのもあるんだが、生活者側がタダなら何でも良いという方向に流れてしまった事が、事態をより深刻にしていると思う。

■追記

で、広告をユーザーに最適化したら嫌われる可能性が低くなるという話があるみたい。
いやいや、そもそも広告であるという時点で嫌われていることが根本的な課題であって、広告露出の手法や表現の工夫というステップの話ではない。
CTRが0.02%が0.04%に改善されたとしても、CVRが改善されたとしても、その前段階で広告がネガティブであるならユーザの「ヘイト値」を高めているだけでしかない。
どうも、この部分を意図的に抜かしたリサーチしかないけど、広告主は指摘するべきだよね。

また、バックグラウンドアド、インタースティシャルとか、広告だらけとか、おすすめコンテンツが広告だったりとか、問題なのは一定の割合でユーザに嫌われているのである。

■追記

こういう広告記事がある。

「ネット広告=嫌われもの」は解決できる “買いたい”を刺激するマーケティング戦略を実現する方法(PR)
http://www.itmedia.co.jp/news/articles/1803/01/news008.html

アドテクでターゲットにあった広告をすれば、ユーザに嫌われない広告として成果も上がると・・・?

20代、広告表記が「あれば読まない」は3割。「意識したことがない」が4割超【テスティー調べ】 | Web担当者Forum
https://webtan.impress.co.jp/n/2018/03/13/28664

確かに、広告を意識していなかったり、興味があれば広告をクリックする人たちがいる調査結果だが、三割は広告であればスルーという部分を見逃してはいけない。
つまり、ターゲットの三割は広告を掲載した時点で外れてしまっているのである。
スルーしてくれるだけならともかく、掲載方法や場所を間違うとヘイト値を溜めることになり、ことによると「興味があれば広告でも関係ない」と思ってた三割の人にも、ヘイト値がたまるのである。
このヘイト値の溜まった生活者についてリサーチされていないが、広告ブロックソフトを入れたり課金ユーザに広告を出すな(広告も情報であるという立場からすると、なんとも切ない)運動が定着した背景でもある。

アドテクを使った、今は運用型広告が市場も大きくなり主流だが、そもそも掲載する場所や手法に問題があるため、結果しか必要のない広告主ですら、ボットが見ているのか、掲載がされているのか、データは正しいのか、カオスである。
しかも、ブランドイメージを大切にする広告主の場合は、プロセスにこそ配慮すべきだと気が付いたはずだ。
イメージ管理は、CVRでは測れないしね。

■追記

IMJの宣伝記事なんだけど、クライアント企業の発言は読んでおくとためになる。

第2部「デジタルをブランディングにどう生かせるか?」ダイキン工業 広告宣伝グループ長 片山義丈氏
https://webtan.impress.co.jp/e/2018/05/08/29019

ちゃんと判断していただけるクライアントに出会えた人は幸運である。
ABテストで勝ち抜いたバナーに広告として意味があるのか、スパッと答えている。
購買対象に絞り込んだつもりが、取りこぼしだらけになる。
そもそも、市場で自社製品に対する購入意向を高めないと、販促で刈り取れるものも限られる。
広告と販促は両輪で、対等で、不可分なのだ。メディアが違えど・・・。