2013/11/25

ネットサービスってテレビ広告が効くのか?

 「ヤフオク!」7年ぶりのテレビ出稿、過去最大級のプロモーションを展開 #ブレーン #アドタイ

という記事に触発されて過去を掘り返してみたりする。
たぶん、この当時(2000年)でネットサービス(ポータルサイト)の広告出稿について、データを記載してのレポートは、なかなかないはずだ。
波乗りペンギンも若かったので、つたない文章とまとめはご容赦。

http://www.advertrial.com/old/Marketing/special/TVspot-netbiz1.html

左上にコンテンツへのリンクがあるが、Y!JとLycosの二つのテレビキャンペーン効果検証である。結果、アクセス数は伸びている。
ま、今とは環境が異なるので、だから何だという話はない。

ただ、ちょっとだけ後日談を書いてしまうと、今なら時効だろう、テレビ広告は一時的なアクセスを伸ばすことは可能だったが、定着はしなかったのね。
これって、販促キャンペーンでも似たことが起こるんだけど、サービスの利用や購買が継続するのは広告によって起きることではなく、体験によって期待値を超えた場合と言える。
一度は広告で見たり買ったり使ったりするんだけど、その体験が顧客のイメージ通りなのかよい意味で裏切ったものでないと、二度目はない。
結局、その後はテレビ広告などマスメディアを暫く使わなくなったという事実、サービスの充実に前出の二社は舵を切ったのだ。
なお、実はinfoseek(現、楽天の検索エンジン)もテレビ広告やったんだけど、惨憺たる結果だったようで・・・。(あ、傷口に塩塗っちゃったよ。スマン)

話を戻そう。
ヤフーがオークションのサービスを広告するってのも、過去の担当が残っていれば、無料化という部分だけでなくUIやUXの改善を併せていたはずで、やっていないとしたら効果はさほどでもないだろう。
ここからは想像だが、利用者はPCの場合は競合サービスを使っているか、オークションに興味はあっても手を出していないと考えると、「レア物が買える」というアプローチで制作しているが・・・如何なものかな。なんとなく、優位性や差異化が出来ていないまま、上辺だけでキャンペーン仕立てにしてしまっているように見える。

【追記】2013.12.03.
 テレビ広告に走るネット企業―ブランド構築に重要な役割 WSJ

なんてタイミングの記事だ。ま、10年経っても、米国でも、結論は変わらない気がする内容である。広告だけでブランドが作れるわけじゃないんだけどね~

2013/11/22

素直に読めないスマホ動画の好調ぶり

【西田宗千佳のRandomTracking】「dビデオ」誕生とビジネス成長の秘密とは? - AV Watch

先に断わっておくが、他意はない。
どうも斜めにしか読めなくなっている波乗りペンギンが悪いだけなのだ。

BeeTVは不調、dビデオは好調?
え、店頭で契約時に無料期間を理由に入れられ(加入させられ)ちゃうのに・・・。
結局、アクティブな会員は何人いるのか、どのくらい視聴されているのか、その辺りのデータが公表されていない。新作も某動画サイトより周回遅れだし・・・。
この手の定額制サービスは、加入しているけど使っていない幽霊会員が多ければ多いほど成功するモデルで、つまり、収益がアップするものでしかない。
他のキャリアもやっているからね。

あ、話が逸れた。

で、そもそも動画(映画やドラマ)ってスマホで見るのかって疑問がある訳で、通勤時間が2時間あるとか、そういう人は多くないと思うワケ。
SNSは見なきゃいけないし、バズドラも進めなきゃならないし、どんだけ可処分時間があるかというと難しい。通勤電車で観察している限りは、一日に一人見掛けるかどうかの頻度だ。これ、バッテリー消費の問題もあるし本体が熱持つし、電波(LTE)の安定も必要だから、出先ではあっても移動中ではない、固定した環境が必要になるのね。
利用調査見ると分かるけど、実は、自宅での利用がモバイルって一番多いからね。
じゃ、家にいるならスマホで動画(映画やドラマ)を見なきゃならない理由なんて、そう多くはない。
DVDがない人、テレビが無い人、あっても見られたくないもの、という条件が付いてくる。
モバイル放送とか、ダメダメだったしね。スマホなら何とかなるかって話も、実はないと思うよ。

2013/11/11

四半期発表に見る国内SNSの苦境

面白い順からではないが、

ミクシィ4~9月期、最終損失13億5200万円 「いつまでも赤字は出せない」と朝倉社長 - ITmedia ニュース

もう全く赤字。実利用者数が減っており、クローズドであった頃とは何もかもが逆。
こういう時は、基本に戻った方が宜しかろうと思う。
新規は焦りが先に立ち、上手く行かないことが多い。個人的な経験的から言わせてもらえば・・・、だが。

DeNAの4~9月期、営業益17.4%減に 内製・協業タイトル不振で国内モバコイン消費減 - ITmedia ニュース

増収減益だが、黒字は出している。まだ、全然大丈夫。
ただし、ヒットタイトルが無いこと、これからヒットするゲームを誰も予測不可なこと、という現実を考えると不安要素が多い。
ECもヤフーの出店無料、ガラケーの減少などのマイナス要素が目につくので、前途多難。
可処分所得が多い(金持ちという訳でなく)モバイルユーザーはiPhoneを筆頭にスマホへ重心が移っているので、その点を見落とすと痛いぞ。

グリーは11/13(水)に発表予定なので、後で追記するつもり。
既に希望退職者を募集するなど固定費削減、海外進出の不調、マイナス材料を何処まで打ち消せたか・・・。

【追記】
グリー7~9月、最終利益7割減 特損52億円計上、反転攻勢へタイトル絞り込み - ITmedia ニュース

ということで、忘れていた…。やばい、やばい。
さて、コストカットで赤字にはならなかったが、ダウントレンドは当面変わらないという感じか。
課題はゲーム収益の一本柱。ここがDeNAと似て非なるところ。
海外の不調を買収でカバーする時期は過ぎてしまったので、選択肢がなさすぎると思う。
また、広告で130%の成長率は絵に描いた餅だね。広告媒体としての投資してないし。
うーん、ゲームのヒット一本でカバーできる程度の金額とは思うけどね~。

ということで、過去の日本三大SNSは完全に勢いをなくしてしまっている。
もち、周辺で潤っていた会社も奈落の底だ。
主系もソーシャル対応といえばFacebookとtwitterくらいなもので、制作にしろ広告にしろ先行きは暗いと思われる。

2013/11/08

ネットを目の敵にして自己保身かな

医薬品ネット販売“再規制”に三木谷氏ら抗議 「“対面神話”は時代錯誤」 再び訴訟も (1/2) - ITmedia ニュース

似たような話はたくさん転がっている。
ヘンに規制してリアルをネットに持ってこさせないという展開は、生活者を全く無視しているわけで、一歩間違うと業界ごと斜陽へまっしぐらである。

たとえば、音楽業界。
CD売上はプロテクトを施したり、コピー回数制限、ネットDL販売の抵抗をした挙句に、違法ダウンロードという名目で法制化規制をしたにもかかわらず、何の足しにもならず。
誰得だよって展開にドハマりしている。

新聞や雑誌もそうね。
どっちも送稿のデジタル化は十数年前に終わっていたので、電子書籍化するなりの対応は出来ていたんだけどな~。
宅配の「紙」の新聞購読料金と電子版の料金が同一料金だとか、書店で買う「紙」の本と電子書籍が同一料金だったり、面白い類似性が確認できるのはご愛嬌か。

ちなみに、テレビもネット対応で似たようなことをやってるよね。
BMLとか独自規格作ったり、ネットテレビのパナ機種のCMを拒否したり、金が絡んでるから仕方ないけどさ。




2013/11/06

楽天「違法」セール!?

通常価格なのに「77%オフ」 楽天優勝セールで二重価格? 楽天「調査中」

景表法違反なんだけど、ECサイトを運営している担当者は軽い気持ちで設定した価格表示なんだろう。巷で問題になっているホテルや百貨店の食材「誤表示」と同じ心理構造だ。
某国会議員が園遊会で天皇陛下に手紙を渡すような、配慮が足りなかったとかいうレベルじゃなくて、前提を覆す非常識な行動と思考である。

最近は、ヤフーの出展無料でECサイトが意味なく注目されている節もあるが、安易に乗っからないようにしたい。
現実でも同じことだが、「現実を知らない」のだから、そりゃ火傷するわな。価格表示にしても新聞とかニュースを見てれば、知る機会はあったはずだ。(リアルでも二重価格はダメなんだよ)
ま、情弱なんだろうから無理か・・・。

ただ、業務としてサイト制作とかアクセス解析でLP作っている人は、依頼者の業界に関する法規制は調べておこうね。ググれば、今は出てくるぞ、いろいろ。
必要なら関係業界団体に加盟して検定や研修を受けるとか、ガイドライン集を購買するとか、違法行為でショッピカレル前に出来る事はたくさんある。
どうか、この記事を読んでる人だけは捕まらないように。

ちなみに、主な業界団体だが、通販はJADMAとか、広告はJIAA、JAA、JAAA。
管轄は経産省になるので、配下の公正取引委員会も見とけ。
消費者庁は必須だ。

2013/11/01

SEO対策のコピー書けといふヒト

グーグル「ダメSEO業者にはもう我慢ならん、しかるべき処置をとる」と公式表明 など10+4記事(海外&国内SEO情報) | Web担当者Forum

えー、分かっている人には、初歩的な話。
というか、この話を分かんない奴に限って「SEO対策しろ」だの「費用対効果」だのおっしゃる。以前は説明したり付き合ったりしていたが、無駄なことが分かったので、途中から「はい」としか答えないようにしている。(笑)

で、記事はめんどくさい説明を書いてくれてあるので、今後はリンク先を教えてあげることぐらいはしようかと思う。 アイレップの渡辺氏を引用しているが、そっちね、読んで欲しいのは。

グーグルも含めてだけど検索は、何を目指しているのかとか、構造とか考えると当然の帰着なんだけど、近視眼的な考えに人はなり勝ち。
アクセス上げるのに金を使えば良いというのは、客をバカにしている証左だ。
ちゃんとしたコンテンツとUIを用意して、デザイン(全体の設計という世界観)が心地よければ、金でリンクを買わなくても「生活者は見てくれる」。
つか、波乗りペンギンは金使ってねーよ。
使ってないけど、下手な会社よりPVもUUもあったよ。いろいろ問題も起こしたからな。(自嘲気味)
そんで、目立たないようにグーグルさんに上げられないように、ちと細工しているわけだ。

それはさておき、そもそも誰に向かって何を売っているのかというマーケティングの前提部分を全く考えていないというのが問題。
相手が見えなければ何をしてもムダ。
検証のしようすらない。
目的と手段を取り違えるわけだ。
そして、戦略と戦術がグチャグチャになる。
言葉って難しいからね。外ではマーケティングを知っているとか本出しているって人が、やっちゃうこともある
波乗りペンギンは知らねーぞ。偉い先生の受け売りだし。エヘン。

んでさ、相手が見えると「何処に居るのか」「どうやったら気が付いて貰えるのか」という話になる。それ、Webに居るの?っていう対象とか、意外と考えないんだよね~。
バリバリのB2Bで、対人営業で、というケースの場合はとかさ、B2C的なアプローチって有り得ないはずなんだけど、売れないタレントとかキャラにしちゃう余裕をぶちかますんだよね。
それ、対象の好きなタレントならOKではあるが、得てして社長の好みだったりするんだ。
うん、仕方ないよね、広告主には逆らえない。

たぶん、8割方のサイトはビジネスの対象(であるヒト)が見えてなくて、9割方は人を相手にしたサイトになってない。
法令違反のコンテンツとか、論外だよね。医薬医療とか化粧品に健康食品とか、法律で決められてるんだから守らなきゃ。SEMに金使う以前の問題で、見せちゃダメだろそんな情報って奴がある。
かと思えば、全部フラッシュで重たい(最近は減った)とか、ひたすら縦スクロールで見るとこも読むとこもない(今でもたまにある)とか、そこまで暇じゃないだろってのもある。
だんだん愚痴っぽくなってきたが、必要な情報が提供できているか?、演出で誤魔化してないか?、というユーザ視点で見直して欲しいという事だ。
ネタ提供は現場の事象で十分だ。

2013/10/31

広告業界に入りたいとか、やめとけ

職難世代の大卒就職者、31%が3年以内離職 : 社会 : YOMIURI ONLINE(読売新聞)

そろそろ引退の時期だと思っているが、某大手総合広告会社やネット系広告会社の新卒研修を担当していて、ここ数年は異変が続いていた。
なんと、俺の講義で熟睡する強者が出始めたのだ。
おかしい、絶対おかしい。身も凍る寒いギャグを連発し、寝たら死ぬぞという空気感を漂わせているというのに・・・。

ヒントになるデータが無かったのよね。
記事のお蔭で見つかったよ、ありがとう読売新聞。
厚生労働省のデータはこちらにあるので、興味がある人は詳細を見てね。
そう、新卒の離職率が上がっているのだ。
これは全体的な傾向で、広告という業種が無いので参考までという感じだが、そう大きくは違わないはずだ。

正直、広告という妙な業種を選択して就職する奴なのに、最近は真っ当な奴が多いのも異変ではあるが、広告に対して興味もないし就職した自覚もないようだ。

おそらく、就職することが目的化して、競争させられて、入社したら燃え尽きてんだろうなという推測をしているわけだが、興味も関心もない会社に入ってもロクなことが無い。
特に、広告に限っては強く言いたい。イメージと年収を見て入ると、思ったほどパッとしないもんだ。(爆)