なぜなら位置情報の精度が低いから。
米国のGPSは軍事利用されない様に、ワザと精度を落としている事もあって、誤差が生じるのはご存知の通り。
そして、ほとんどの端末はGPSデータと基地局情報から位置を割り出している。
日本の準天頂衛星を使えば、誤差数センチになるらしいが、対応チップを搭載してないのよね。
【情報更新タイミング】
スマホで地図アプリを使っていて、現在地点と全く違う場所を表示された経験はないだろうか。
あれ、GPS情報が更新されていなかったり、プライバシー設定でGPS情報をサイトに渡さないようにしている場合に起きる。
それと、GPSからの情報を受けるには屋外でも開けていなきゃ測位精度が落ちたり、複数のGPS衛星から電波を受けられないと駄目らしい。
時間も掛かる。
この状況でO2O利用とか、周辺に来たぐらいの話で、本来出るべき効果が反映されない。
悲しい。
【ズレの許容】
実際、5Mもズレルと違う通りやビルになる。
小さな店舗だと3Mで違う店になる。なんで、ビーコン使って精度を高める必要がある。
ただ、ビーコンとWebアクセスを紐付けるのって、どうするのか不明。
個人情報的にも気掛かりだ。
店舗用のアプリであれば可能だが、結構限定的なデータだよね。
【サイトの対応】
広告主というかWeb制作会社が、位置情報を使った広告からの流入を、どう返すかという問題もある。
クーポンとか発行して、近くの店舗をGPSデータを端末から貰って表示する程度だろう。
なんか、盛り上がってないんだよね。
チラシ配りをネットで劣化したみたいな感じ!?
【どう使う位置情報】
大体近くにいる人、という前提でシナリオ組むしかない。
店舗内だと専用アプリにビーコンから配信するセール情報やクーポン程度。
これ、フェリカで失敗した経験なんだけど、顧客からのアクションは期待してはいけない。最初の一歩は、どんだけ敷居を下げるかに尽きる。
やりすぎると嫌われるし。
位置情報については海外から日本参入した会社もあるので、聞いてみるかぁ。
■追記 2018.3.15.
すっかり、追記を忘れて一年経ちゃった。
で、xADに位置情報の話を聞いたり資料を見たりしたんだが、実は店舗協会まで把握するシステム(ロジック)は分かるんだけど、その起点となる人の位置情報精度を高めている部分が分からなかった。
オンラインからのオフラインで来店したかの判断もあるが、もう一つあるのが購買までは顧客を特定して紐付しなきゃわからないので、ここがプライバシーの問題と相まって、越えられない壁なんじゃないかという気がする。
なんで、今更追記したかというと、
xAD改めGroundTruthが電通と資本業務提携したからだ。
電通が位置情報マーケティングのGroundTruthと資本業務提携、 DMPとのデータ連携開始 | Web担当者Forum
https://webtan.impress.co.jp/n/2018/03/15/28691
それで、「People Driven DMP」とデータ連携するらしいが、これが購買まで分析するというが、それってカード会員登録した一部の顧客をパネルとした推計値じゃないかと思うわけ。なんか、実数把握みたいな書き方に感じるのは、波乗りペンギンだけだろうか。
で、要は誰が買ったかという話を一旦除けておくと、オンラインから実店舗での購買が推計であれ掴めるのは大きい。
ネット広告はECのオンラインtoオンラインで使われたところから、実店舗を持つ小売り流通に(販促として)使ってもらえるデータが用意できたということになる。
どのくらい店舗ごとに送客できたのか、アンケート調査でキャンペーンが終わった後に、推計値として分かったことがリアルタイムに近くなっていく。
チラシ等に比べて、ネット広告ならリカバリーしやすいしね。