さて、ネット広告では「ちゃんと、広告配信されてるのか?」という問題に、広告主も取り組み始めたところだが、媒体によらず「広告の表現」や「法令順守」はあるわけで、目に余ると逮捕されるという記事を久々に見つけた。
ステラ漢方、KMウェブ、ソウルドアウト社員の薬機法違反逮捕、大阪府警「情報提供あった」
広告は広告主の責に帰すわけで、媒体にまで及ばないとされる。
また、広告会社や制作会社が逮捕されるなんて、普通は考えないだろう。
広告主の指示で制作したんだし~、というヤツだ。
記事にもあるが、「広告内容は誰が作ったのか」が問題で、広告主の指示で逆らえなかったかどうかになる。
アナログ系では起きにくい違法広告だが、ネットではセーフティ機能がない。
具体的には、「ベテラン」や「媒体社の広告審査」である。
この業界に長くいると、気を付けるべき業種や商品は、経験として蓄積される。
業界団体の研修で一通りは教えてくれるが、覚えている人は皆無だろう。
実務経験でしか身につかないこともある。
また、運用型広告は事前審査が行われるようになってきているが、アフィリエイトだと媒体が個人だったり法規制を知らなかったりと、緩いのも現実だ。
真面目に業界団体に加盟して、広告審査や法令研修を受けてるなんて、貴重な存在である。
健康増進法だったり、著作権法だったり、景表法、特商法・・・、etc。
Webサイトのデザイン盗用とか、画像の無断使用とか、違法行為って身近にあるのよ。
番組の違法アップロード、漫画村事件とか過去に問題となったことも、知識にないとダメだし。
広告掲載のガイドラインはあっても、それを運用できる機能と人材が揃うケースは多くない。また、人権問題は日々アップデートされるから大変だよ。
ということで、危機感を覚えた広告関係者は、所属する業界団体の研修に出て知識と事例を蓄積しよう。広告審査経験のある人を、確保しよう。
ちなみに、広告審査は経験者自体が少ないうえに、普段は表に出てこない。
採用する側も知識ないから判断は難しいだろうが、そこは先達者に相談すればいい。
さて、もう一つ大きな根深い問題だ。
グノシー子会社の株式会社 digwellが違法な広告を制作して、親会社のアドネットワークに流し込んでいた件だ。
報告書は固い文書で書かれているが、上辺だけという感じだ。
関係業界団体からの指導、改善に向けた協力を仰ぐべきだ。具体的に見える行動がほしい。
広告審査を厳しくすると業績が低迷するというなら、また、数字のプレッシャーで再発しかねないからだ。
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