2018/02/27

インターネットメディア協会(JIMA)設立準備会

広告媒体ではなく、媒体としての協会設立へ向けた第一歩。
藤村さんも発起人に入っている。

ネットメディアの信頼性向上を目指して「インターネットメディア協会」の設立準備会が発足
http://www.itmedia.co.jp/news/articles/1802/27/news051.html

スピード優先だったのか、動きやすそうなところから集まったのか、この手の団体だと発起人は量と質が足りてない気がする。
これから巻き込むにしても、事前調整が大変なんだろうと推察する。

こういう団体には、グーグルとかフェイスブックとか、極東の動き程度にしか相手してもらえないから、国内の有力企業で固めるしかないんだよね。
記事を読む限り、ザックリとガイドライン作って周知していきますよって感じだけど、いやいや、ガイドライン作るの大変だから。
ネット広告とかモバイル広告とか、制作とかのガイドライン作ったけど、死ねる・・・。

それはさておき。

インターネットメディアの対象となるメディアって何かという部分が?なので、このあたりから明確にしてほしいと期待している。
藤村さんは「コンテンツを作る側だけでなく、情報を流通する側も合わせてネットメディア」としている様に、作る側も流通する側も多様すぎると思うんですよ。
ある程度の縛りというか境界線は必要かなと。

下手な媒体社より、個人の方が発信力や影響力があるのでね。

2018/02/26

日本の広告費2017、二極化する広告主

恒例の電通推計、日本の広告費2017がリリースされた。

2017年 日本の広告費
http://www.dentsu.co.jp/news/release/2018/0222-009476.html

6兆3,907億円、前年比101.6%全体でわずかに伸びているが、増加業種(6業種)と危うい状況には変わりない。
また、北原氏による解説も行われている。

「2017年 日本の広告費」解説―止まらないインターネット広告費の伸長で6年連続のプラス成長
https://dentsu-ho.com/articles/5843/

■デジタルトランスフォーメーション・・・なのか?

数字的にはマスメディアが数字を落とし、ネット広告が伸びている。
これは、企業がデジタル化を進めた結果かもしれないが、データにはない広告主の動きが隠されているんじゃないだろうか。
一つは、ネット広告とマス広告を使う広告主が増えたのは確かだけど、ネット系の広告主がネット広告からマス広告へ広告予算を投下している。たとえば、スマホゲーム。
もうひとつは、マス広告の予算はないがネット広告ならできる中小・零細広告主が増えていること。運用型広告。
地方局や地方紙の出稿金額って、ネット広告と予算規模的に変わらなかったりするしね。

花王、パナ、資生堂などの広告費予算もすごい企業は、デジタル対応も進んでいるのはイベントのセミナーを聞いていてもわかるが、それ以外の広告主はどうしているのだろうか。

そもそも、サイト制作や広告運用だけでも人材は確保できないはずだし、社内のデジタルリテラシーは思ったより進んでいないはずだ。
それでデジタルトランスフォーメーションが起きているから、というのは早い気がするのだ。
社内にある情報資産のデータ化、共有化はネット広告並みに安く手軽にはできない。
(そう考えると、グーグルはスゲー。無料提供したツールは革命的だったのだ。)

■今のうちに人材育成を

ウェブ解析のレポート作成ができるとか、広告運用の操作ができるとか、実は育成すべき人材はそこじゃないと思う。
結果、某社が起こしたように「不正請求」や「過労死」は避けられない。
そもそも、それ以前の話でしかない。

運用型広告の場合は、管理画面を広告主と確認すれば済むことだ。
分析レポートも、そんなに項目やデータが必要なのか考えるべきだろう。
広告主によっては、KPIも異なるし一律にやる必要はないはずだし、そんなに詳しく見て検証すべき部分なのかという疑問が残る。別なところに労力を割いた方がメリットがあるんじゃないかと・・・。

これは、広告主側に指摘できる人材の確保が望まれるんだと思う。いわゆる、Webアナリストがいれば済む話なんだけど。
概念把握さえできていれば、数字の確認は管理画面で説明されれば分かるはずだし、不要な項目を減らせば効率も上がる。打ち合わせの時間も削減できる
マーケティング全体の最適化をしないと、デジタルトランスフォーメーションもあったもんじゃない。

■追記

電通デジタル、企業のデジタルトランスフォーメーションに関する実態調査を発表 | 共同通信PRワイヤー
https://prw.kyodonews.jp/opn/release/201712209316/

電通デジタルで調査してたのね。
このリリースを読むと、デジタルトランスフォーメーションは、12%しかやっていない。
有力広告主が母数であるならば、広告費の押上げは可能だが、「調査対象者数    :354名」であって社数ではないしスクリーニングされているかもしれないので、鵜呑みは危険だ。これが、500社の経営層であるなら素晴らしかったのだが。

2018/02/22

メディアをまたいで効果検証できるのか

メディアニュートラルというワードが出てこないのは、いかがなものかと思いつつピックアップ。

広告主はネットと放送の進捗をクロスチャネルで追跡できる時代に:ITpro
http://itpro.nikkeibp.co.jp/atcl/column/14/379554/020100028/

だから?
という話になるんだと思う。
現実、Web分析が無料でできるのに活用されていない。
おそらく、広告主でも一割以下じゃないかな、データを使っているのって。
下手するとコミュニケーション戦略の策定とかマーケティング課題を、外部のコンサルに丸っと投げてしまうこともあるだろう。(オリエンシートが誰が作ったのか、広告会社にはわからないにしても)
まぁ、意思決定がなされていれば問題はないと思う。
脱線した。

そもそも、顧客データがあるのに、それに向き合えないところを変えないと意味がない。
Webサイト分析、広告効果測定、とか部分最適化をつなげても全体最適にはならないはず。CRMとか、どこ行ったんでしょうか。
収益はリピーターから出ているはずです。

数十年前から、顧客の製品アンケートデータを持っているメーカーは、それだけでビッグデータなのに、まったくCRMに生かされてなかった。
一部の大手家電メーカーは対策を取り始めたが、オンライン登録できるようにしただけだ。ログイン認証も個別でSNS連携とかやってないし、もったいないよね。

これで集客側となる広告媒体の効果測定をしても、
・根本的に無駄打ちは排除できない。(購買者の特定ができない、やっていない)
・顧客に対するフォローができない。(再購買、ブランドスイッチ防止)
とか、かなりクリティカルな部分の課題がスッパリ抜けているので、
いわゆる部分最適となる広告プロモーションの効果効率だけに終わる。
いやいや、マーケティングは企業活動の全体を対象としているわけで、リソースを割く順序が違うと思うんだよ。ね。

まず、社内に死蔵してるか分断しているデータ(だいたい、情報システムと揉める。個人情報保護的に手続きの面倒さからくる拒否感から、責任部署が抵抗する。)をまとめて、顧客を見た方がいいと思うんだ。
一人の顧客として、某家電メーカーにたいして思っていることなんだけどね。
AVとか連携機能があるため同一ブランドで揃えたりするじゃない。
でも、肝心のテレビが故障が多くて幻滅したユーザが次にとる行動は、ブランドスイッチだよ。テレビ、ホームシアター、ブルーレイ、ビデオカメラからデジカメとか総額で受けるダメージって測っていないでしょ。
修理依頼の履歴とか、AI使ってデータを活用すれば、製品開発のPDCAにも貢献するはず。

そのうえで、メディア間の効果測定をしないと、先がないと思うんだよね。(ワザと?)

■追記

ブランディング目的のデジタル広告費、2018年も増加傾向に--VRIらが調査
https://japan.cnet.com/article/35115039/

こうなるよね~


2017/11/17

アドフラウド、ビューアビリティ、ブランドセーフティ

初稿を送信して、ひと段落ついた。
2017年を振り返って、記事の数に関係なくトピックを挙げたところ、キーワードはタイトルの通り。

〇国家単位の規制では塞げない穴

広告業界的には、公正であれば市場として健全でいられるという良い話。
でも、広告を悪用する、されてしまう隙を塞ぐって事も対応しなきゃいけない。
日本だけで対策しても海外はルール無用だと、経済的に潰されてしまう。
法的な対応を求める声も多いが、結果としては最悪の選択になるだろう。

今回は、IABのイベントでP&Gの偉い人が、「アドフラウド」けしからん!といったこともあって、助かった一年である。
昨年から、米国では大統領選に絡んで「フェイクニュース」問題と「人種差別ターゲティング」可能な広告設定が出ていた。
これに、そんな問題あるサイトを広告媒体として経済活動を成立させているSNSに、広告掲載はしないというグローバル企業がたくさん名乗りを上げて、日本側も「アドベリフィケーション」機能を広告配信プラットフォームに追加する動きが加速した感がある。
IAB日本支部となったJIAAの活動も実を結んだ。

やっぱり、広告主の影響力が頼り。

〇アドベリフィケーション!?

まだ用語として定着していないようだが、広告がちゃんと掲載されていることを検証できる機能らしい。これによって、透明性が確保できるということ。
どんな場所に掲載されたのか、まずいのは排除するための機能だ。

最初から安心できる媒体だけに絞ったのがPMP(プライベート・マーケット・プレイス)だから、身も蓋もない言い方をすると、最初からちゃんとしとけよ!ってことになる。

まぁ、結果だけしか必要ないよね~というプロセス軽視が、インターネット広告の流れであったわけで、二十年以上も業界を見ていると「ようやく、ここまで来たか」という感慨深いものがある。

一方で、急激に成長したネット広告業界では、十分な教育や勉強の機会はなかったわけで、特に倫理観に関しては欠如していると思ってもいいだろう。
もちろん、倫理重視だと「隙間をついた」ネットビジネスは出来なくなるので、「やっちゃえ!」という展開になるし、そこに資金と人が集まるという投資側の倫理問題も大きい。(キャピタルゲインを得るために、圧力をかけるという話もよく聞く)

〇ユーザーとして素直に考えよう

二十年近く、広告の掲載に関しては「制限を設ける」ことを発信している。
別の公的な場所でガイドライン化した原案でもある。
どれも、理由があっての項目なのだが、この背景にある倫理観を共有していないと、文字面だけでは伝わっていかないのを実感している。

最近、米国IABもガイドラインを発表した。

ネット広告業界団体IAB、“容認できる広告”の指針「L.E.A.N. Ads」プログラム立ち上げ - ITmedia NEWS
http://www.itmedia.co.jp/news/articles/1510/16/news054.html

一人のユーザーとして、こんな広告の見せ方されたらウザいな、ということはやらないことだ。
「できることと、やっていいことは、別。」

結果的に、広告の掲載単価は下がり、掲載することで一定の反感を買い、本来得られたはずの成果を逃がしてしまっている。
大層なお金を使って・・・。
みんな薄々わかっていたはずだが、大きな問題になるまでスルーしていたわけだ。

成果だけということは、プロセスを見ないわけだから、掲載されようと見られまいと関係なくなってしまった事も要因だと思う。
しかし、ここで「よりよい掲載方法を考えよう」ではなくて、全部のサイトとページに掲載して量を拡大すればいいや、という方向になったのは知っての通りだ。
どんなにAIを使ってターゲティング精度を高めても、ウザい限りは誤差の範囲でしか数値も変わらないだろう。(1990年代後半は、バナー広告でも平均10%のCTAが得られていた。今は、0.02%とか・・・。)

〇コンテンツにあった広告、人を絞り込むだけ無駄

一人のユーザとして不愉快なんだが、四方をバナー広告が囲んでの間にテキスト広告というメディアサイトが多すぎる。
しかも、某企業の不祥事に絡んでサイト訪問したら、ずっと広告が着いてくるのだ。
ケンカ売られているとしか思えない。
絶対買わない。

違法コンテンツにナショナルブランドの動画広告が出ていた。
あまりに残念で、その飲料食品は家にあったのだが、廃棄してブランドスイッチした。
自分も加担しているような気になったからだ。

そう考えると掲載する媒体を合法的なものにして、広告をばらまいて、リターゲティングしたところで、ユーザーとの良い関係からしかブランドは構築できない
コンテクストがないからだ。
企業のマーケティング(カスタマージャーニーマップ)ではなくて、ユーザー側(インサイト)のね。

今でも笑えない話だが、
・車を買った後でも、車の広告が出てくる。
・ニュースで女性向けの商品を見た後、男性なのに広告が付いてくる。
てなことは続いている。
googleでは広告の右上にあるインフォメーションマークをクリックすると、「興味ない」「買ったよ」というレスができるのだが、そこまで面倒なことは続けられない。
広告を見るためにサイトを訪問したわけじゃないし、その労力をユーザーに強いるのはおかしい。

コンテンツただで見ているんだから、広告ぐらいで文句言うなよ、という広告業界関係者もいる。
でもね、広告の方が多いって、本末転倒だと思うんだけど・・・。


2017/11/16

電通vsDNP、どっちが納得できるコンセプトなの?

どこぞに寄稿をしないといけない時期になって、いろいろ考え始めた今日この頃。
二つの記事をご紹介。


https://markezine.jp/article/detail/27152

どちらも、デジタルシフトする企業に向けたコンセプトの説明であるが、印刷会社のDNPこと大日本印刷と世界最大の単体売り上げを誇る広告代理店の電通である。
両社の過去の関係は、取引相手であり競合でもあったりして、個人的には面白みを感じたのであるが、皆さんは両方を読んだうえで、どう思ったであろうか。

○広告主は何を求めているのか。

立ち位置が違う会社ではあるが、提供するサービスはマーケティングのはずだ。
だが、DNPは生活者の非デジタルも含んでいるのに対して、電通はデータによる生活者の把握になっていて、まったく違う方向になっていると感じたのだ。

そこで、ふと疑問に思ったのが、広告主はどちらを選択するのか?
という単純かつ素朴な事である。
普通に考えると、広告主の抱える課題によって選択は異なる、以上だろう。
しかし、アルコールの力を使って、別の仮説を立てようと思う。

電通は、信頼回復のために徹底したアカウンタビリティを求められた結果、データによる説明可能なコンセプトを宣言したのではないかということだ。
マスメディアとか把握できない生活者を許容する余地はなく、データで把握できる生活者をソースにしてマーケティングを実行するしかないのだ。
既存顧客対策といってもいいだろう。
おそらく、人が係る作業を削って、ミスを生まないようなシステムを構築すると、こうなるんじゃないかという理想的なコンセプトのはずだ。
もちろん、BIベンダーになるわけじゃないので、CR強化の新任顧問を迎えて抜かりはない。

一方、DNPは枷がないので語る内容も楽になっていると思える。(比較であって、セミナーの内容ではない)
印刷会社として優位な点も明確だし、現状の課題は同じ認識だ。
こちらは、既存顧客よりも新規だろう。

○赤潮発生中のネット市場

もはや説明不要だろう。
人材が足りないどころか、人が足りない。
労働時間の削減、効率化、事業の寿命は三年、経営環境は悪化している。
日本市場と言いながら、グローバル市場の影響は免れないのだ。
ネット広告市場の拡大は、日本ドメインの企業から売り上げを奪い取り続けている。
広告会社のIR資料を見ればわかるが、海外売り上げの比率を高めるか、広告以外の事業を伸ばさない限り、成長が見込めなくなっているのだ。

脱広告は自らの意志というより、追い出されている感が強い。
異業種からの参入もあるし、ネットには国境もない。
言葉の壁、文化の壁、潮だまりを見つけて生きていくしかないのだろうか。
このままではジリ貧なのだと危機感はあるが、基盤である日本市場で足元を掬われる希望の星(具体名は書かないけど)も後を絶たない。

この調子だと、外資系デジタルエージェンシー(アドビ、IBM、アクセンチュアなど)が台頭するんだろうなぁ・・・と、不安を強くするのであった。

2017/10/24

ad:tech tokyoも下火に

今年も10/17-18でアドテック東京が開催された。
一部では出演者や関係者による拡散が行われていたが、なんとも盛り上がりに欠ける。
まだまだ、最新事例や学習すべきネタはあると思うのだが、どうもピンと来ないものが増えたのではないだろうか。
大きくなりすぎた弊害だろうか。

そんなイメージを話されても困る、ソースを出せソースを!という方もいると思うので、グーグルトレンドさんのデータを見てみよう。

下にある地域とか省いたけど、ここ五年の検索具合は急激な右肩下がりだ。
参考までに海外でのad:techはどうなのかと並べたが、落ちてはいない。

気にしてなかったんだが、先日、某SNSで偉い人が「参加の優先順位は低い」ということで、一部の御大たちが参加しなかったことが分かった。
え・・・、と思ったよ。

ちなみに、キーワードプランナーで見ても右肩下がりの検索ボリュームだったので、元データが同じだから傾向は同じだね。

データでは2014年開催までは量的に多かったのだが、2015年開催からガクッと落ちている。この時期からデジタル系イベントが、それも、専門的な分野で増え始めた気がする。
過労死事件のタイミングにも近い。
参加する人たちの余力がなくなったのか、イベントが教育的なスタンスから変更したのが災いしたのか、人寄せパンダを業界の大物から一般著名人に変更したんだから、観客動員数は増えてなきゃおかしいが、業務的に関係ない人が増えてしまったら内容がなくなってしまう(意義がなくなってしまう)のである。

最初のころは楽しかったし盛り上がったし、手作り感満載だった。
それだけに、現場感がテーマや登壇者にも出ていたし、参加者も自分事としていたような気がする。波乗りペンギンは途中でご遠慮願われてから関与していないけど。

このところ、テーマが絞られているイベントが増えてきたので、参加意欲がわかないのだ。専門家同士で蛸壺化してるんだよね。
これって、チーム内でお互いの業務が見えなくなって、業務負担がコントロールできなくなるんだけど、ダメな兆候じゃないか・・・。
働き方改革で効率化もあるし、低スキルの安い奴を大量に使って作業をこなすしかなくなって、提案とか企画が人材が薄くなるんじゃないか。
それを避けるためにも、ゼネラリスト的な人材育成は、早くから継続的に行うべきだったと取り組んだはずなんだが・・・。失敗したな。

一方で、アドテック東京2017は主催者筋によると動員数は増えたそうである
1.5万人の予定については、近しい数字まで伸びてきた。
拡散が上手くいけば、次回は予定を上回れそうな復活である。
パネルディスカッションの人数が増えているので、テーマに沿った人選だけでなく、限られた質問に対して的確にパネラーが答えるだけでなく、気の利いたワーディングがないと受講者は満足できない気がしているが、一部のセミナーは大好評というか満足度が高かったらしい。
ショービジネス的な意味ではないと思う。

■2018年10月開催されていた

あれ、先週でアドテック東京は終わってました・・・。
SNSで繋がっている方々も引退したり、すっかりアドバイザリーボードメンバーも入れ替わったこともあってか、タイムラインにほとんど流れてこなかったのも大きい。
数名、フレンドになっている方の投稿をさかのぼってみてみたけど、それなりに発見はあったような無かったような・・・。

トヨタとソフトバンクが新会社を作ったり、料理動画だ、ブロックチェーンだと広告事業がネットベンチャーだという流れは終わったのだろう。
であれば、某ベンチャーイベントが被るように開催されていたが、ジャンル的に違っていても関与者(登壇、参加、スポンサー)は散逸していってるのかもしれないね。



2017/10/20

広告会社が事業支援って珍しいのか

日本の広告市場が6兆円で天井が見えた感がある中、電博が企業のイノベーション支援を始めたという記事。
ふと、広告会社は昔から、表に出ないけどやってたことだよね~と思った人は、そう多くないんじゃないかと思ってピックアップ。

「6兆円市場」の外側へ — 電通、博報堂がイノベーション創出支援サービスを強化 #宣伝会議 | AdverTimes(アドタイ)
 https://www.advertimes.com/20171012/article259042/

この記事を読んでいると、広告費以外の収入を得るための事業を始めたという切り口に読めるんだが、どうだろう。
波乗りペンギン的には、コンペで広告扱いを獲るの大変だし、商材開発は企画段階から絡んだ方がクライアントとの関係を構築できるから、本業の支援的な意味合いだと思う。

コンシューマ製品だと、商品名とかパッケージデザインとか、広告会社も絡んでた事例はネット普及前でもあった。専門書籍に事例があったと思う。
もはや、メディアの取り扱いで利益が出なくなって、ネットの薄利多売ではコストが合わなくて、過労死問題で労働時間の短縮と効率を求められる昨今、狙うところは同じだろう。

コンペに参加しても費用はクライアントが支払うことは稀で、勝たねば金にならぬ。
だったら、コンペに賭けるリソース(人員と知識と金)を投資側に回せばいいんじゃないかというのが、そもそのはず。
これで、ネットバブル期に広告会社が投資活動を活性化させた。
でも、投資したってキャピタルゲインで儲かる力量はない。営業的な支援だけで起業支援に必要な人材とか資金以外のところが揃ってないもんで、投資して成功したら広告の取り扱いを独占してウハウハなんて夢だったわけだ。
もちろん、相手だって馬鹿じゃないから投資政策で、広告費をむしり取られない対応をするわけだ。

こうなると、投資はやめて、事業革新を支援したほうが楽じゃないかという話だろう。

問題は、俗人的な代理店時代の方法は現代で使えないし、仕組化して上場企業らしいビジネスとしてやらなきゃならないところで、それってデータやAIとか駆使してもダメなものじゃないか・・・と。