2017/10/24

ad:tech tokyoも下火に

今年も10/17-18でアドテック東京が開催された。
一部では出演者や関係者による拡散が行われていたが、なんとも盛り上がりに欠ける。
まだまだ、最新事例や学習すべきネタはあると思うのだが、どうもピンと来ないものが増えたのではないだろうか。
大きくなりすぎた弊害だろうか。

そんなイメージを話されても困る、ソースを出せソースを!という方もいると思うので、グーグルトレンドさんのデータを見てみよう。

下にある地域とか省いたけど、ここ五年の検索具合は急激な右肩下がりだ。
参考までに海外でのad:techはどうなのかと並べたが、落ちてはいない。

気にしてなかったんだが、先日、某SNSで偉い人が「参加の優先順位は低い」ということで、一部の御大たちが参加しなかったことが分かった。
え・・・、と思ったよ。

ちなみに、キーワードプランナーで見ても右肩下がりの検索ボリュームだったので、元データが同じだから傾向は同じだね。

データでは2014年開催までは量的に多かったのだが、2015年開催からガクッと落ちている。この時期からデジタル系イベントが、それも、専門的な分野で増え始めた気がする。
過労死事件のタイミングにも近い。
参加する人たちの余力がなくなったのか、イベントが教育的なスタンスから変更したのが災いしたのか、人寄せパンダを業界の大物から一般著名人に変更したんだから、観客動員数は増えてなきゃおかしいが、業務的に関係ない人が増えてしまったら内容がなくなってしまう(意義がなくなってしまう)のである。

最初のころは楽しかったし盛り上がったし、手作り感満載だった。
それだけに、現場感がテーマや登壇者にも出ていたし、参加者も自分事としていたような気がする。波乗りペンギンは途中でご遠慮願われてから関与していないけど。

このところ、テーマが絞られているイベントが増えてきたので、参加意欲がわかないのだ。専門家同士で蛸壺化してるんだよね。
これって、チーム内でお互いの業務が見えなくなって、業務負担がコントロールできなくなるんだけど、ダメな兆候じゃないか・・・。
働き方改革で効率化もあるし、低スキルの安い奴を大量に使って作業をこなすしかなくなって、提案とか企画が人材が薄くなるんじゃないか。
それを避けるためにも、ゼネラリスト的な人材育成は、早くから継続的に行うべきだったと取り組んだはずなんだが・・・。失敗したな。

一方で、アドテック東京2017は主催者筋によると動員数は増えたそうである
1.5万人の予定については、近しい数字まで伸びてきた。
拡散が上手くいけば、次回は予定を上回れそうな復活である。
パネルディスカッションの人数が増えているので、テーマに沿った人選だけでなく、限られた質問に対して的確にパネラーが答えるだけでなく、気の利いたワーディングがないと受講者は満足できない気がしているが、一部のセミナーは大好評というか満足度が高かったらしい。
ショービジネス的な意味ではないと思う。

■2018年10月開催されていた

あれ、先週でアドテック東京は終わってました・・・。
SNSで繋がっている方々も引退したり、すっかりアドバイザリーボードメンバーも入れ替わったこともあってか、タイムラインにほとんど流れてこなかったのも大きい。
数名、フレンドになっている方の投稿をさかのぼってみてみたけど、それなりに発見はあったような無かったような・・・。

トヨタとソフトバンクが新会社を作ったり、料理動画だ、ブロックチェーンだと広告事業がネットベンチャーだという流れは終わったのだろう。
であれば、某ベンチャーイベントが被るように開催されていたが、ジャンル的に違っていても関与者(登壇、参加、スポンサー)は散逸していってるのかもしれないね。



2017/10/20

広告会社が事業支援って珍しいのか

日本の広告市場が6兆円で天井が見えた感がある中、電博が企業のイノベーション支援を始めたという記事。
ふと、広告会社は昔から、表に出ないけどやってたことだよね~と思った人は、そう多くないんじゃないかと思ってピックアップ。

「6兆円市場」の外側へ — 電通、博報堂がイノベーション創出支援サービスを強化 #宣伝会議 | AdverTimes(アドタイ)
 https://www.advertimes.com/20171012/article259042/

この記事を読んでいると、広告費以外の収入を得るための事業を始めたという切り口に読めるんだが、どうだろう。
波乗りペンギン的には、コンペで広告扱いを獲るの大変だし、商材開発は企画段階から絡んだ方がクライアントとの関係を構築できるから、本業の支援的な意味合いだと思う。

コンシューマ製品だと、商品名とかパッケージデザインとか、広告会社も絡んでた事例はネット普及前でもあった。専門書籍に事例があったと思う。
もはや、メディアの取り扱いで利益が出なくなって、ネットの薄利多売ではコストが合わなくて、過労死問題で労働時間の短縮と効率を求められる昨今、狙うところは同じだろう。

コンペに参加しても費用はクライアントが支払うことは稀で、勝たねば金にならぬ。
だったら、コンペに賭けるリソース(人員と知識と金)を投資側に回せばいいんじゃないかというのが、そもそのはず。
これで、ネットバブル期に広告会社が投資活動を活性化させた。
でも、投資したってキャピタルゲインで儲かる力量はない。営業的な支援だけで起業支援に必要な人材とか資金以外のところが揃ってないもんで、投資して成功したら広告の取り扱いを独占してウハウハなんて夢だったわけだ。
もちろん、相手だって馬鹿じゃないから投資政策で、広告費をむしり取られない対応をするわけだ。

こうなると、投資はやめて、事業革新を支援したほうが楽じゃないかという話だろう。

問題は、俗人的な代理店時代の方法は現代で使えないし、仕組化して上場企業らしいビジネスとしてやらなきゃならないところで、それってデータやAIとか駆使してもダメなものじゃないか・・・と。

2017/10/13

インフルエンサーマーケティングって何

訳あって調べ始めたところ、混沌としていたように感じたので、現時点でまとめておこうかと思った次第。

まず、「インフルエンサーマーケティング」とは何かという問題があるんだが、ググっても明確な定義はない。
毎度のことだが、こういう時は徳力さんが何か書いているはずなので探す。
※アンバサダーマーケティング、WOM-Jあたりからの発想。

あった。
AMNで使っている「アンバサダー」というのは、「インフルエンサー」とは真逆の意味の言葉なんです。
もう、三年前の記事ですが、やまもといちろう氏のツッコミに対しても回答していて、ググって上位に出てくる「インフルエンサーマーケティング」に関する有象無象のブログや生地の源泉となっている内容。
みんな、インスパイアされているね。徳力さん、あなたはインフルエンサー。(笑)

その徳力さんの投稿記事から
特定のコミュニティに影響力の高い個人に、商品を提供したり、献本したりして、話題を盛り上げるというインフルエンサーマーケティング
という文章を定義として採用したいかと思う。
なお、インフルエンサーマーケティングは広告として考える。
これは、いわゆる考え方として口コミマーケティングの一種であり、ビジネスとしては広告だから。
WOMマーケティング協議会 WOMJガイドライン
JIAA ネイティブ広告の定義と用語解説pdf
なお、広告であることを隠した(ユーザから見て分かり難い)場合は、意図的であるか無いかを問わず社会的に倫理違反であり、ユーザに対する背信行為。(俗にいう、ステマで詐欺ね。)

次に、インフルエンサーマーケティングは2017年に躍進する、しているという話がある。一方で、離陸しなかったよね~という、話もある。

インフルエンサーマーケティング、2017年の一大トレンドに https://forbesjapan.com/articles/detail/14757

インフルエンサー・マーケティングはなぜ失速したのか 【丸岡吉人氏×武田隆氏 対談2】|ソーシャルメディア進化論2017|ダイヤモンド・オンライン http://diamond.jp/articles/-/132073

他はググれば出てくる。
念のためだが、商品リリースやタイアップ記事もあるので、中を確認してね。
まぁ、ここを読んでる方はプロだから騙されないと思うけど。

次に、インフルエンサーマーケティングはSNSで行われるものだという感じだが、誰か業界マップ作ってくれ。
・マッチング会社
・プラットフォーム
・メディア(マスメディア系もある)
どんなカテゴリーにするのかを知りたいかな。

以上

2017/09/29

セプテーニ「月額固定給与20%前後の増額」プラス

セプテーニですら、人が集まらんという事らしい。

セプテーニグループ、人材競争力の向上を目的に 「給与水準の引き上げ」「テレワーク環境の整備・副業制度の導入」等の人事制度改定を実施

興味があったのは金額。
■給与水準の引き上げ
従業員約680名*1を対象に、月額固定給与20%前後の増額および新たに業績に連動した賞与*2を支給いたします。これにより平均年収は、現行550万円程度から、改定後600~655万円程度に引き上がります。(*1対象グループ会社5社(2017年6月末現在)/ *2個別の賞与額は人事考課の結果に応じて決定)
給与の積み上げ額は幅があるものの、50万円以上アップするというのは、株価が下がるくらいのショックだったようだ。
ただ、運用型広告の市場拡大による人員確保とコストの問題や労働環境改善と・・・、複雑な背景がある。
とりあえず、うらやましい。

ベンチャー企業だから、最初は低賃金ブラックでも、ストックオプションで成功すれば左うちわだぜって話は、セプテーニくにいり規模になると、もうないだろう。
みんな、歳取るしね。
そうそう最先端のスキルを身に着けて、夜遅くまで持ち帰ってバリバリってことも出来なくなる。いや、それだけできるんだったら、待遇の良い会社が「おいでおいで」するからね。

中長期的に賃金を上げるのは、地味に効果があると思う。

会社によっては、評価の低い人は低賃金にして辞めてもらう方向になっていたりして、それも支払える人件費枠の問題だが、傾斜配分するのね。
評価が高い人は沢山もらえるわけだが、ちょっと待て、それを下で支えている周囲のスタッフはどうなんだと。
こうして、人はクサっていく。
入社した分退職する、平均在職年数一年のIT企業あるある

これで中身はスッカスカになって、がっくり落ちる。
残っている社員も、隙あらば転職のチャンスをうかがっているとなると、荒むよね。

これを独自のHRで回避できるんだろうか。
人の心には闇があるからなぁ。

2017/09/15

モバイルファーストって何?

ピックアップした記事は以下のもので、スマホ対応サイトの作り方みたいな話。
計測タグを入れるのが面倒な気がするアダプティブデザイン。

これからのスマホ対応。アダプティブデザイン、レスポンシブWebデザイン、動的配信 | Web担当者Forum
http://web-tan.forum.impressrd.jp/e/2017/09/07/26299

LPとなる広告主サイトの出来不出来によって、広告からの集客数が変わらなくても、コンバージョン数は上下しちゃうけど、落とし穴があるんじゃないかと思う。
サイト上のスマホ最適化は、ビジネスで考えると表面的な問題でしかないんじゃないかと・・・。

スマホでのサイト利用が多くなってしまった今、パソコンの前にいるという前提が残っていると、コンテンツの書き方というか切り口が全く違うと思う。
料理レシピサイトが人気なのは、企業サイト側もレシピサイトがあるんだけど、モバイルサイトは表示最適化だけでパソコンと同じだからじゃないかな。
商品を売るって意味では、商材の紹介を前面に出すのは企業側にとって当たり前のことだけど、ユーザーは作り方を求めているのであって調味料とかメーカーを問うてはいない。
マーケティングでは有名な、ドリルの穴、の話と全く同じ。

パソコンだと「調べる」(検索する)が機能的にも、ユーザーのモチベーション的にも外れていないと思える反応だったけど、モバイルってパソコン向けのサイトを最適化しているとモバイルだからって部分は意外と見えない。
ビジネス的にモバイルファーストになっているサイトが最近人気な理由って、この辺りなんじゃないかな。
メルカリとか。




2017/09/05

動画広告も量的価値になるのか?

動画広告が来たって感じより、スマホ広告が来ている、そんな体感です。
いえ、グーグルが大半を持っていっているリスティング広告は、揺るぎないというネット広告市場。

さて、古くて新しい問題が、最近クローズアップされている。
その中で、フラッシュによる動画広告が始まったころ、広告の効果測定指標が上手くなかった。
しかし、HTML5ではフラッシュ(プレーヤー)なくても動画が見せられるようになって、技術的な制約も少なくなっているので、再チャレンジする時が来ている。

既に米国ではIABがガイドラインをたくさん出しまくっている動画広告規格VASTに、たぶん日本も引っ張られるのだろうが、ちゃんと販売と媒体価値の適正化を図らんとダメだろう。

■番組制作費

クリック課金とか再生回数課金で、制作費を充当できればいいのだが、現段階では無理だ。
結局、ユーザ投稿動画、テレビ番組流用が主軸。
コンテンツ課金系のサイトでオリジナル番組もチャレンジしているが、知っている番組あるかな。(アマゾン、ドコモはTV広告で告知しているので、記憶している人も多いはず)

テレビ同じように、冒頭や途中に動画広告を入れ込んでくる(インフィード)で露出しているけど、料金はテレビじゃなくてネット広告なのよ。

こうなると、制作費をペイできるようにネット品質にするか、十分なコストを回収できる販売モデルを作るしかない。
そして、フェイクニュースの台頭で「ネット品質」は選択できなくなりつつあり、事実確認やパクリなどの著作権確認をするプロセスとコストの追加は、必至である。
これに、効果効率の話もある。

■番組の使いまわし

テレビだと再放送とDVD化(パッケージ販売)だけど、ネットは違法動画という別の枠で拡散するので、局側が使いまわせなかったりする
何が問題かというと、著作権やら出演で利益を享受しようとする人たちが、お金を貰えない。そもそも、一発勝負の売り切りだった大昔の契約だったら、プロデュース側は楽だった。しかし、もはや確立された権利はガッチリ守られている
違法拡散されては、干上がる人も出てくる。
作る側の生計が成り立たないという事は、コンテンツが生まれてこない事になる。
今までのエコシステムでは太刀打ちできない根源的な問題だろう。

■ソーシャル拡散ありきへ

メディア関係者と十年以上前に話していたことが、いまだに課題として残っている。
ネットでメディアビジネスが成立する方法、である。
変な話ではあるが、権利保護を優先するとコンテンツは萎えるか、海賊版で荒れる。悪貨が良貨を駆逐する。
画質が良くなくても、ユーザには問題がない。
下手に制限かけて課金するよりも、ちゃんと見てもらった方が海賊版対策にもなる。

問題は、マネタイズが広告しかないという部分だ。
関連商品の物販(いわゆる公式グッズ)もあるが、ヒット作でなければ作るだけ負債になるので、ビジネス的には無理だ。
広告といっても、ネットの単価は大ヒット作で数千万人単位が見たとしても、クリック単価に換算したら制作費がペイできるケースはないだろう。

テレビの番組提供スポンサーとネットの連動については、十数年前は無理だったが、ブランドセーフティが話題になりつつある今、チャンスだと思う。
セット料金を設定して、販売してみたらどうだろうか。
もし、ネットはいらないという広告主がいたら、競合社がネット動画の番組スポンサーになっても文句言わないという契約をしたらいいと思うんだ。番組制作費は、按分すればいい。

ネット動画チャンネルを作る方向もあると思うが、連携させるなら企画から販売に至るまでテレビ局側が変えないと難しい。
やはり、スマホの画面は小さいのだ。
カットや演出も相応のものが必要になるし、工夫のしどころを見つけないとコストが掛かる。労働生産性を上げる必要があるってことね。(一粒で二度おいしいを実現しないと)

もしかしたら、編集しないで流した方が受けるかもしれない。
スポーツのネット配信は、多数のカメラを配置してユーザが選択できるようになっているよね。この手法を使わない手はない。ライブではスイッチャーはいらなくなる。
5Gなら応答性も上がっているので、たぶん、できるはず。
ドラマやドキュメンタリーは、流して終わりにならないので、データの保存と読み出しはコスト増加になるだろう。ここは、工夫すればいいんじゃないかな。
マスターデータは高画質でテープバックアップに入れておいて、低画質配信を見られるようにしておけばいい。高画質で見たいなら課金で良いんだ。(大体は必要ないから)

テレビ、衛星、パッケージ、ネット配信と全体を最適化することを考えるべきなんだと思う。何が何でも、同じである必要はないはずだと思う。
同じ作品でも「ドラマ」「映画」「文庫」「演劇」とかあるでしょ。
その辺りから、量的価値にならないマネタイズ手法を考えたら良いと思うんだよね。

2017/07/28

サイバーエージェントの3Qも好調



金額は伸び続けているので、売上が増えてお金が回れば事業は拡大する。
もはや、細かく見ても意味はないと思いつつ、運用型広告の拡大に伴うネット広告業界の軋み、シワ寄せを感じていたので、何か分からないかと決算資料をみてみる。

■サイバーエージェント 2017年9月期第3四半期決算説明会資料

資料6P、7P 人件費が伸びているのは社員数が増えているからだが、「その他」って何なの。
資料3P ネット広告は利益率8%。運用型広告が主軸になっているからか。2013年まで遡ってみたが、7%台後半の時期もあった。金額的に増え続けているので、利益率まで見てなかったな。
こうしてみると、人員をネット広告事業に振り向けて量をこなして売上と利益の金額を伸ばしている、という当たり前のことなんだけど、人員の増加を考えると利益率を改善するほど業務の効率化はされていないんじゃないかと思う。

■オプト

発表は8月10日。
過去の資料を見ると広告の利益率は3%-4%程度か。サイバーエージェントは公開しているが事業ごとの人員増減がないため、何とも言えない。
もし、2Qで利益率が大幅に改善しているとしたら、興味深いことが類推できる。

■セプテーニ

発表は8月1日。
こちらも過去の資料を見ると、広告の利益率は6%程度。
こちらは、最後に事業ごとの従業員数が記載されているが、1000人以上もいる。
取扱高の伸びと人員の増加は一致していないが、増加傾向にある。

■アイレップ

こっちはDACと統合してしまったので、不明。
間違いを承知でメディアサービス事業だけで利益率を計算すると9%台。
アイレップの過去資料を見ても事業別はないので、全体の9%台とみればいいのかな。

以上、ザックリだが事業区分が異なるはずなので、横並びで比較できているとは思わないで欲しい。各社の事業区分が同じであれば、利益率の推移と社員の増減、サービスごとに比較することで「アドテクは人で回す」という事が言えたかもしれない。
残念ながら、何も言えないという結果でした。