2019/02/26

日本の広告費2018が発表されていない、2月28日に発表されたよ。

記憶が確かなら、例年は発表されているはずの電通 日本の広告費 ですが、未だにリリースされていない。
期末ラッシュとなる3月の前にタイミングとしては外せないはずなんだけど・・・。

仕方ないので、日経広告研究所の情報を見てみよう。

2019年度の広告費予測(概要版) 広告費全体は前年度と比べ横ばい リスク要因増え、企業は慎重姿勢
https://www.nikkei-koken.gr.jp/research/research.php?research=0&recno=771

本文から抜粋すると、
18年度の広告費は0.2%減少する見通し。
アベノミクス、広告市場では頑張れなかったようだ。
つまり、日本経済は緩やかに下降しているんだな。ネットにより国境を越えやすくなった情報とお金は、どんどん海外流出していく。
国内で儲けて、上場して、海外進出した企業が、他国に資本を投下しても回収するどころか散在して、赤字撤退している。
そんな構造が、数十年も変わっていない。

他に、

マスコミ4媒体広告量(電通調査) 
http://www.dentsu.co.jp/knowledge/pdf/2018/_baitai1801-12.pdf

が公開されているので、こちらを見よう。
ええっと、テレビ番組 104.3%という昨対比で伸びている以外は、マイナスだ。
マス媒体以外はデータがないが、日経広告研究所ではインターネット広告費が伸びていると推計している。
OOHとかその他の媒体があると思うが、規模的には数十億から数百億なので、6兆円の広告費からすると誤差の範囲になる。

【参考】
特定サービス産業動態統計調査 
https://www.meti.go.jp/statistics/tyo/tokusabido/result-1.html

ちなみに昨年の日本の広告費の冒頭では、
「2017年 日本の広告費」は6兆3,907億円、前年比101.6%
・総広告費は6年連続でプラス成長
・インターネット広告費は、4年連続二桁成長
と、あった。さて、今年は?

■2019.02.27.追記

今月もあと二日。
今日なければ、明日 28日しかない。
いや、金曜日の3月1日という線もあるが、それだったら発表はもっと先延ばししてもいいのである。

ということで、発表が遅れている理由が気になるところだ。
統計処理や手法に変更が生じて作業が遅れた(過去に推計範囲を拡大した事例あり)とか、であれば分かるけどね。

でも、統計調査自体は半年前から設計を始めているはずだし、本調査は昨年末までにアンケートを集めているはずなので、集計と分析を直前に変更なんてできやしない。
まぁ、推計なので「推し量れない部分」が問題として残ることはあるが、これも今更の課題でしかない。今年に限ってという事は考えにくい。

とすると、次の発表に向けて、今回の発表が何らかの布石となるため、発表に踏み切れない可能性がある。
これは、その問題の大きさも含めて、がリアルに融合していく中、推計できない部分の問題である。
まぁ、「電通総研カウンセル兼フェロー/電通デジタル客員エグゼクティブコンサルタント」という立場もある有薗氏が指摘している寄稿文書だ。じっくり読んでみて欲しい。

電通「日本の広告費」は、信頼できるのか!? 2020年9月からの日本を考えよう。https://unyoo.jp/2018/03/ari_column_3_september_2020/

さて、ここから妄想できるストーリーがある。
もし、日本の広告費2018を推計した結果、総広告費が伸びず、ネット広告も伸びが鈍り、オリンピック2020を前にしてボロボロの数字だったら、何とする!?
マスコミ4媒体広告量ではテレビ番組が前年比でプラスになっているのだから、総広告費がマイナスになることはないし、ネット広告費もテレビに匹敵する市場で伸びているハズだから、それなりにプラスになっていいはずだ。
なのに・・・、思ったより低い数字だよね・・・と。
原因を考えるはずだ。
そして、この原因を書くとして、次回から改善された統計ができるのか?
有薗氏の指摘通りだとすれば、どこまでがデジタルでマスでリアルなのかという整理が誰もできない可能性が高い。
すると、触れられないことになるよね。しかし、発表しないと影響も大きいし、影響が大きいだけに下手なことは書けない。
以上、妄想終わり。

■2019.02.28.追記

とうとう、2月最終日。公開されるとしたら、15時のはず。株式市場がしまってからね。
ただ、このタイミングまで引っ張るって、結構な憶測を呼ぶと思うんだよね。
このページすら、倍々のペースでPVカウントが伸びている。(笑)

個人的には、妄想通りなら、「サラッ」と数字だけ発表してしまえば良いんじゃないかと。
自然災害で経済活動が滞ったのは、日経広告研究所も指摘していたわけだし、納得の分析コメント要素もある。
メディアごとに分析コメントを書くのは藪蛇だし、あのコメントをちゃんと読む人って多くないからね。
(厄介な人が読み込むんだけどさ・・・波乗りペンギンとか?)

そういえば、マスメディアに含まれるネット広告費を決算発表の説明資料に記載していた。これね。まさか、後から分離とかしたんじゃ・・・ないよね。

2018年度 決算説明会 2019年2月15日

35ページにある「国内事業 業務区分別売上高の状況」だね。

■2019.02.28.追記 発表されました編

電通 2018年 日本の広告費が、15時過ぎにリリースされました。
妄想は妄想として、冒頭に書かれていたのは、
●日本の総広告費は、6兆5,300億円(前年比102.2%)となり、7年連続のプラス成長
●インターネット広告費は、1兆7,589億円(前年比116.5%)、5年連続の二桁成長となり、地上波テレビ広告費1兆7,848億円に迫る
●マスコミ四媒体由来のデジタル広告費※は、582億円(新設項目)
おいおい、新設項目があるじゃないか!!
「マスコミ4媒体由来のデジタル広告費」とはなんだ。引用すると、
※マスコミ四媒体由来のデジタル広告費とは、マスコミ四媒体事業社などが主体となって提供するインターネットメディア・サービスにおける広告費のこと。新聞デジタル、雑誌デジタル、ラジオデジタル、テレビメディアデジタルのことで、これらのデジタル広告費はマスコミ四媒体広告費には含まれない。なお、テレビメディアデジタルの内訳である「テレビメディア関連動画広告」は、キャッチアップなど動画配信タイプへのインターネット広告費のことを指す。
 という意味が分からない説明なのだが、教えて北原さん!!

「2018年 日本の広告費」解説―日本の広告市場は前年比102.2%、7年連続のプラス成長
https://dentsu-ho.com/articles/6500

おお、理解できたよ。
マスメディアのサイトの広告売上、アプリの広告売上を切り出して推定したわけね。
それと、見逃し視聴サイトの広告売上も、併せて切り出したと。

いや~、お疲れ様でした。
で、テレビ媒体がマイナスなんですけど…。

●マスコミ四媒体由来のデジタル広告費:582億円(インターネット広告媒体費の一部)

気持ち的には、「マス媒体の広告費が下がっているというけど、ネット広告費に入っているんだからねっ!」(ツンデレお嬢様的に)
という新設項目。忖度されてますなぁ。(誰に?さぁ、そんなことなくてよ・・・。)


今後の集計が大変そうだが、なぜ「テレビデジタル」ではなく「テレビメディアデジタル」なのか、別に電通報で記事化してもらいたいほどである。
数字的には雑誌が頑張っているが、ラジオは・・・媒体として消えた存在価値をradiko.jpで大復活した後なので、収益面まで手が回っていない。音だけの広告制作は、これまたデジタル系の人には対応が難しいはずだ。

また、テレビは「テレビメディア関連動画広告」が別に集計されているが、見逃し視聴は課金モデルで始まったのが痛いわけで、がっつり無料の代わりに広告を見せることができていれば、稼ぎ頭だったかもしれない。(YouTubeとかあるので、現実は無理だったんだが) なにしろ、出演者や制作者の権利を金銭で充当する必要があるので、無法者の海賊さんたちとコストで戦えないのだ。

この別集計だが、今後データがたまっていくと・・・
・マス媒体は、デジタルだと収益が下がっていく
といった傾向が把握できそうである。

最後に気が付いたのだが、参考ではあるが追加されているものがあった。
DM広告制作関連市場(2018年推定):1,214億円
広告業からみたイベント関連広告市場(2018年推定):3,148億円
ポスティング市場(2018年推定):1,129億円
意味があるんだろうなぁ・・・と、眺めてみる。

■2019.3.8.追記

参考値で追加された推計分野だが、おそらくインターネット広告市場からテレビ関連が分離集計された経緯と似て、いずれ付加される候補ではないかと推測。
どのサービスが該当するのか、材料が手元に無いのであてずっぽうだが、マーケティングのデジタル化によって広告も影響を受ける。

メッセージング系の広告(LINEか)をデジタルにおけるDMとするなら、印刷物や電子メールが下降する中、別集計にする可能性はあるだろうか。

イベントも広告関連となると、オンラインでの広告キャンペーンのイベントとかVRも入ってくるのかな。Vtuberが主役となると必須だな。

ポスティングって何だろう。迷惑メール?いや、ちょっと違うか。


■2019.3.15.追記

恒例のインターネット広告の詳細分析です。

「2018年 日本の広告費 インターネット広告媒体費 詳細分析」~D2C/CCI/電通が共同でインターネット広告媒体費の詳細分析を実施~
https://www.d2c.co.jp/news/2019/03/14/3378/

ザックリ、手法別では運用型が8割を占め、デバイス別ではモバイル広告が7割を占める。
で、「マスコミ四媒体由来のデジタル広告費」については、なんと注釈でサラッと「含まれている」という事だけしか触れていない。
デジタル側からすれば、媒体社がテレビ局とか新聞社とか関係ないからね。
今頃分離する意味が分からないという事だろうか。

残念なことに詳細分析で赤裸々な実態は出せない運命だろう。
マス媒体も含めて広告費全体がオリンピックを目前にして低調で、インターネット広告関連を除いてプラス材料が少ない。
災害などによる止むを得ない経済の停滞があったこともあるが、別の理由があると推測している。

電通的には言いづらいことだろうが、「働き方改革」という残業抑制による構造的な売上低下傾向である。
ネット広告が伸びているのは、もともと自動化しやすいことと採用が厳しいとはいえ、他の分野と比較すれば人手は確保されているだからだ。
労働基準監督署も厳しく目を光らせるようになってから、手作業的な業務と人海戦術で売りあげてきた媒体から低迷を始めている。

クリエイターには質よりも効率、入稿締切は早めになるので突っ込むこと(売上のために入稿期限を過ぎてから割り込ませること)が出来なくなるし、労務管理のために人員やシステムといったコストもかかる。
こういったことが、玉突き現象で起きている。
まぁ、不健全だと言われるとそうなんだが、工程がデジタル化されてネットで高速化しても、考えるのは人間だし確認するのも人間だ。

では、人間を性能アップして残業しなくても業務をこなせるようにする(生産性向上)には?
ツールや教育研修になるはず。
でも、ツールの導入も研修もコスト掛かるし、研修も業務時間に入るとすると残業抑制で調整が困難な中、どうしろと!?
といった声も中小トップから漏れ聞こえる。


以上

2019/02/06

ネット広告系の四半期報告2018年10-12

三年後なんて分からないよねぇ~。

■セプテーニHD

2019年9月期 第1四半期決算資料をみる。
補足資料が後ろにある、ザッと海外はダメっぽいし、国内の動画広告も思ったより伸びなかったはずだ。
外注費を半減させているが、内製にしたという事だろうか。
社員数は減っているので、何かが変わっているはずだ。善し悪しの判断は今できないが。

電通との資本提携で盛り返すという事で、電通デジタルとかカルタHDなど含めて、しばらくは調整ごとがありそうだ。

■サイバーエージェント

2018年12月期第3四半期決算説明会資料を見る。
いけると思ったけど、コスト分を吸収できなくて、ちよっと出直すねという感じ。
昔だったら、バンバン赤字出してたって、売り上げが倍増するから気にしないなんて風潮だったころからすれば、減益って言っても黒字だ。
広告の売り上げは上がっているが、利益率が低下している。
ま、そのあたりは説明をして予想を下げているのだから大丈夫だろう。

しかし、オリンピック後だよね。
abemaTVの売上と利益が激増しないと黒字も危ういかもしれない。

■オプト

2018年12月期第4四半期決算補足資料をみる。
昨対比から伸びている。数字は問題ない。
中小企業が伸びているらしいが、市場として縮小傾向にあるので、長期的には期待できないと感じる。
地方では、採用難(人がそもそも減っている)、高齢化(従業員だけじゃなく社長もね)、後継者不足(家業を継がない血縁者、第三者への事業継承も進んでいない)といった課題が放置である。
デジタルシフトできる地方企業は一体どのくらいあるだろうか。
また、某団体と話したが中小企業は収益が上がっているところと下がっているところの二極化が起きていそうらしいだが、そういった統計データはないそうだ。
ちなみに、地方の広告の案件単価は数万円から数十万円なので、ネット広告に百万単位で突っ込んでくれる地方企業が育成できるのか、かなり個人的に興味がある。
子会社にソルドアウトがある。こちらの調子もよいようだ。順調に営業地域も拡大しているようだ。

■アドウェイズ

2019年3月期 第3四半期決算説明会をみる。
装飾があるんだけど・・・。
前年同期比からは伸長している。前期比からはダウン。
人件費がダウンしているが、従業員数は傾向から減っているものの、前四半期と大きな違いはない。調整したんだろうか。
運用型広告の全自動化って、可能なのだろうか。
売上も2017年で山場だったように見える。

■GMOアドパートナーズ

平成30年12月期(20期)通期決算説明会(本資料)をみる。
数字は伸びているが、印象的には、伸び悩んでいる気がした。
11Pを見ると、感じてもらえると思う。
新商材で短中期では利益を伸ばしていくようだが、なんだ新商材って・・・。

カルタホールディングス

合併したてで、今回は無し。
というか、一年経つまで昨対比無いから。

でも、お知らせされたんで見ました。
2019年12月期 第1四半期決算説明資料、こちらです。

数字は良いです。需要期だたそうです。
過去最高ではあるけど、慢心したコメントは全くない。

さて、問題は業績推移をみると主力事業が右肩下がりの傾向にあり、また、上昇に転じる材料が乏しいと思える市場環境がある。
なんといっても、GAFAに日本の広告市場も搾り取られている状況に変わりはない。

それから、VOYAGE GROUPの子会社が多いわけで、過去に電通100%の子会社になるときにcciは整理清算したわけだが、今回はどうするのかだ。
もし、DACと同じ土俵に立つのであれば、いろいろ足りない(機能的にも)ところが出てくる。かといって、博報堂MPの矢嶋さんみたいなリーダーが電通側にいて、「全体を見た」整理統合が可能かというと・・・難しいんじゃないかな。
セプテーニとか電通デジタルとか、ちょっと今は触りたくない気がする。
メディアレップと広告配信プラットフォームとメディア(ゲーム)という構成だと、CAに近いこともあるが、体制的に機動性が確保できないからね・・・。
HD体制にしたので、様子を見て事業部門別に子会社ともども整理にして、アレしてアレになるだろうか。(妄想)


以上

ITで突き抜けるか、融合して拡大するかの選択肢

経営側にも焦りと迷いが見受けられる広告業界。
合併や経営統合は、対世界を見据えての足場固めとして国内もホールディングス化が大手で起こったが、今度はジンワリ進む世界的な高齢化社会と急速に進む国内の高齢化による環境変化に出口を見つけられずにネット広告業界も揺さぶられるだろう。

少子化で新卒採用が未達になり、人手不足感は大きくなっている。
人手不足による倒産が中小企業で増加し始めている。
広告業界内のデータはないのだが、
・採用数に到達しても、離職者が多い
・そもそも採用数未達
・やっと新卒採用しても育成できず
・中途採用も無理
といった話は結構多い。

さらに、ネット広告の知識や経験だけではデジタルトランスフォーメーションには対応できない。もとのアナログというか既存の仕組みや役割を知らないと転換できないからね。
とはいえ、中途採用で穴埋めをしようにも採用側に知識がないから見極めもできないだろうし、採用できても人材として使うことはできない。(若い上司でネット基準、実務はないが知識だけあるキャリア組、障害は多い・・・。はぁ。)
現実問題として、未だに効果的な対応方法はないし、あっても時間が必要なことばかりだ。(二十年過ぎたけどね。)

特に、意識改革しないとダメな問題があって、これがキツイ。
差別はダメなんだけど、LGBTに対する意識は変わったが、みんな老いるという事実を意識せずに年寄りを差別というか排除するんだよね。
働けない年寄りを養うのかよって言われるけど、その発言の発想がヤバい。
最前線にいる若者に比較すればITに弱いかもしれないが、半世紀以上生きてるだけで働けるよ。老眼と腰痛、体力はないがな。

2018/12/25

ユーザを知る、メディアサイトを見ろ

日経平均が急落し、19,147.45 (25日 11:35 前引) となる今日この頃。
来年は、新元号/天皇の交代やらオリンピックの前年という数年にまたがる催事があるわけだが、いろいろ荒れそうな気配で年末となった。

して、効率効果で運用型広告が大勢を占めるインターネット広告市場。アドネットワークはメディアをつないでユーザも繋いで、広告主も繋いだ。
結果、ユーザが数字になってしまって、人として伝えるべきことがぶっ飛んでいると思うのだ。

メディアの価値・インサイトを4つに分類、広告コミュニケーションの新モデル「メディア・フォロワーモデル」 | Web担当者Forum
https://webtan.impress.co.jp/e/2018/12/25/31369

数字で見ている人には意味わからない話だろうが、「広告は媒体あってのもの」なので、ユーザ属性のデモグラだけ見るより、掲載するサイトのコンテンツを自分で見て、サイト運営側の話を聞いて、サイトにいるユーザを理解するべきだと思うんだよね。

ファッション系のサイトとか括ってしまうけど、服飾雑貨メーカーの広告だったら全部がターゲットであるはずがないだろう。
ギャル系サイトにハイブランドの広告を突っ込まないだろう?
その逆もないだろう。

今の仕組みだと、性年齢やら活動エリアなんかは推定通りだし、購買情報と関連付けたり、サイト閲覧記録を掛け合わせれば、すべてわかったような気になれる。
でも、何のために「購入したか」「閲覧したか」というのは分からないし、「目的が達成された」ために不要となっている情報は考慮されない。

たとえば、子供の誕生日やクリスマスのために、ゲームやおもちゃをネットで探し回っていると、ターゲティング広告がガンガン攻めてくる。
でも、買ったら不要なんだよね、そんな販促情報。
似非リアルタイムデータだから。
いまだに、「無駄な半分の広告」は誰にも分からないのだ。

ということで、ビッグデータがAIで解析されようとも、判断は人間がしなければならない。おそらく、どの無駄を選ぶのか・・・という判断を。

■追記 2019.1.7.

通販のバナー広告は加藤レオさんがコツを公開している。
これって、通販に限らず使えるところがあるので、参考にしてほしいものだ。

ネット広告のクリック率を最大化する方法とは?
https://business.nikkeibp.co.jp/atcl/opinion/16/246949/122600006/?P=1

■追記 2019.1.8.

グーグルニュースには記事広告が記事のように入っている。
これは、リンク先のページ内に【PR】と記載されているのでセーフとでもいうのだろうか。
というか、グーグルにも金が落ちているのかな。





■2019,06.27追記

なぜ、ネット広告が嫌われているのか、というか媒体とわず広告が嫌われているという文脈になっているが、情報が増えたからって回答は補足して欲しいかな。

Yahoo! JAPAN MARKETING SUMMIT 2019 セッションレポート | Web担当者Forum
https://webtan.impress.co.jp/e/2019/06/26/32883

現在と比較して、情報が増えたというのは、一昔前に総務省管轄の情報インデックスあたりが根拠になるんだろうけど、広告も含めた情報流通量は増えた。
総媒体接触は、民間調査データもあるのでググって。ネットが伸びているが、テレビ視聴時間は減じているが、若い世代では逆転し、シニア層ではメディアの王様である点は変わりない。

だけど、情報量の増加と、広告が嫌われたことは、関係はないと思う。
テレビドラマなどクライマックスでCM入ると苦情になってたし、郵便受けに溜まるチラシとか、景観を損なう屋外看板とか、批判や非難を浴びた事例はあるんだけど、インターネット以前の情報だから知られていないだけだよね。
新聞記事とか探せばあると思うけど、みなさん若いからねぇ・・・。

結局、つまらない広告ばかりだから、拒否されているってことだよね。
だましてでもクリック数を稼ぐとか、購買させるとか、嫌われることばかりしてるからだよね。




2018/10/31

ネット専業独立系大手4社の行く末プラスアルファ

アイレップがDACに統合されて、オプトが電通資本を外して、セプテーニは電通グループ入り。

電通、セプテーニ・ホールディングスと資本業務提携
https://japan.cnet.com/article/35127829/

ざっくり、20%が電通資本となり、電通デジタルと協業させる。
セプテーニといえば全体の給与を引き上げて人材確保した佐藤社長を波乗りペンギンは評価しているのだが、まぁ、いろいろあったのだと思う。
四半期説明資料をみると、投資を回収できなかったという部分があって、先々の補強も兼ねて電通資本を入れるのは必須だったのかもしれない。(感想)

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テレビ広告と動画広告のシナジーという話になると、媒体との口座開設もあるし枠の確保は既存代理店と勝負にならないはず。
動く金額(案件)もネット広告とは桁が違うので、既存代理店に有利になる商流の潮目なのかもしれない。

電通資本から離れたオプトHDは決算資料を見た限りだと、今のところ大丈夫そうだ。
CAの決算資料を見る限り、ゲーム事業が伸び止まって、AbemaTVがコケるとヤバそうだが、勝負師なので切り抜けてしまいそうだ。
一寸先は闇だが。

ネット広告業界は、アドテクによる運用型広告が圧倒している。
ただし、運用はシステム導入やRPAで効率化されつつあるも、結構な教育投資をしないとコスト効率を改善するのは難しいはず。
エクセルのマクロボタンを一回クリックするだけなら問題ないが、連携フローや設定入力とか知っておかなきゃ使えないからね・・・。

■20181101追記

あ、そういえば電通100%になっていたcciがVOYAGE GROUPと経営統合されるとのこと。

VOYAGE GROUP、サイバー・コミュニケーションズ及び電通の資本業務提携に関するお知らせ
http://www.dentsu.co.jp/news/release/2018/1031-009641.html

二社の持ち株会社の資本は53.1%を電通が持つそうだ。
いろいろあって、丸抱えした後の送り出し。再出発だね。

VOYAGE の直近の株主説明資料を見ると、印象的には悪くない。営業利益が前年比20%程度落ちているぐらいだ。(11P)
同様のケースとしては、前出のDACとアイレップの経営統合と同じ枠組みだよね。

波乗りペンギンも、オリンピック後に生き残れる企業は多くないと思っている。
今のうちに、打てる手は打つべきだろう。(水面下!?で資本提携や売却など出回っている話もあるそうだが・・・。)
大手に資本参加して貰うのも有効な手段だ。
事業単位の売却で、稼げる事業を強化するのも有効だろう。

電通vsHDYという切り口だと、他の人が沢山コメントしている。
まぁ、金で買えるものは双方買っていくわけで、その後に何が残るのかという問題がある。
かといって、海外だと赤字や地政学的リスクで撤退も多いしね。

追記 2018.12.26.

米国がくしゃみすると日本は風邪をひく、いや、肺炎になるかもしれない。

テクノロジー・スタートアップは景気後退に備えよ――今やるべきことはこれだ  |  TechCrunch Japan
https://jp.techcrunch.com/2018/12/26/2018-12-23-here-comes-the-downturn/


2018/10/18

コンテンツメディア価値研究会

リアル系のメディアが集まりができた。

ネット広告品質向上へ、「コンテンツメディア価値研究会」発足。32社が集合 - Impress Watch
https://www.watch.impress.co.jp/docs/news/1148193.html

どうやら中心にいらっしゃるのは長澤さんのようだ。
個人的には新聞局の~だけど、前cci社長とか、JIAA常務理事だった方だ。

昨年から活動していて、参加社は
朝日新聞社、毎日新聞社、読売新聞東京本社、日本経済新聞社、産経デジタル、北海道新聞社、中日新聞社、西日本新聞メディアラボ、インプレス、講談社、光文社、コンデナスト・ジャパン、ザ・ハフィントン・ポスト・ジャパン、CCCメディアハウス、ダイヤモンド社、東洋経済新報社、日本ビジネスプレス、ハースト婦人画報社、文藝春秋、マガジンハウス、メディアジーン、日本テレビ放送網、TBSテレビ、フジテレビジョン、テレビ朝日、テレビ東京、讀賣テレビ放送、毎日放送、関西テレビ放送、朝日放送テレビ、テレビ大阪、J-WAVE
 で、事務局はデジタルガレージ内だそうだ。
布陣を見るに、協力会社もあって法人活動すれば一大勢力になる。
たぶん、既存団体との関係調整とかあるはずなので時間が掛かると思う。

コンテンツの価値基準を模索するようだが、古い枠組みでは解決できなかっただけに、新しい枠組みでの挑戦が非常に気になる。
調査データの概要については、こちらの記事が参考になる。

広告価値は、メディアの「クオリティ」に左右されるのか?:コンテンツメディア価値研究会が調査結果を発表 
https://shar.es/a1KrSE

特に新機軸とか新理論はなさそうだが、そもそもテレビ、新聞、雑誌、ラジオというマスメディアはネットとビジネス構造が違うので、リアル媒体のルール(常識)を適用するとコストが絶対に合わなくなる。
過去の議論だと、「リアル媒体の記事は信頼性が高い」という前提で話が進んだが、ユーザは気にしなかったりするため、縮退してしまったよね。
その後に、ニュースアプリが台頭したり、ラスト1マイルが押さえられないままなので、ちょっと心配なんだよね。
コンテンツの質が媒体価値に紐づかないからね・・・。
例えば、ヤフーニュースで見た、という話は合ってもソースは新聞社とかテレビとか少ないでしょ。
若い世代だと、SNSで見た、という話が主流だしね。

2018/05/29

雑誌コンテンツに紐付かない広告との狭間で

記事自体は発行部数調査にWeb配信のデータも入れたよという事らしい。

ABC協会の雑誌発行社レポート、コンテンツの外部配信数値も発表 #宣伝会議 | AdverTimes(アドタイ) by 宣伝会議
https://www.advertimes.com/20180523/article270842/

しかし、違和感を感じる。
雑誌の発行部数など、気にするボリューム(サーキュレーション、リーチでも良いんだが)がなくなって久しいが、そう感じる自分にもシックリ来ないのである。

ふと、枠という概念がある広告媒体と、コンテンツと広告が分離された運用型のインターネットと、発行部数調査という土俵で並べることが違和感の正体ではないかと、思いついた。

なんで発行部数の調査をしているかといえば、出版社が目論む部数(公称部数)、印刷した部数(刷り部数)、実際に書店で買われた部数(実売部数)の乖離があったからだ。
部数を基準とした広告料金体系の裏付け資料といったところだ。
ところが、運用型インターネット広告は違う。
インターネット広告も枠であれば、(同じ土俵で評価はできないと思うが)、媒体サイトの会員数やPV数も参考になるだろう。
だが、ネットの雑誌コンテンツは様々なプラットフォームで配信されているし、定額配信の場合は読者と雑誌の間には「コンテンツ単位」での繋がりはあっても、雑誌ブランドにあるわけじゃない。
「夏のコーデ」といったテーマは、雑誌ブランドによって相対的な評価が読者にも広告主にもあると推定できた。
しかし、コンテンツの体系が変わったのに、雑誌原稿データをデジタル化して定額販売し始めると、読む側との乖離がある。
言ってしまえば、テーマがあって、商品があって、雑誌ブランドはない。
雑誌ブランドによって異なる広告料金体系は成立しない。
ネット化するのだ。
そして、リアルの雑誌広告も影響を受けるだろう。
だから、基軸とする評価をエンゲージメントに求めたのではなかったのか。