2017/02/23

2016年 日本の広告費が発表

例年より若干遅く感じる「日本の広告費」が電通から発表された。

2016年 日本の広告費
http://www.dentsu.co.jp/news/release/2017/0223-009179.html

併せて電通総研の北原氏による解説記事がアップされている。

「2016年 日本の広告費」解説―拡大するインターネット広告と堅調なテレビメディアで5年連続のプラス成長
http://dentsu-ho.com/articles/4923

おおまかに、ラテは微増し紙媒体は減少、ネット広告は増加。
全体は、6兆2,880億円と前年比101.9%だから微増。
景気よりも半年早く落ちて、半年遅れで回復と言われる広告業界だが、全体が伸び悩む中で媒体配分がネットにシフトしているとみるべきだろうか。

ネット広告業界ではテレビ広告費を喰って成長するみたいな言い方をしている人もいるが、テレビ広告費は踏ん張っている。
テレビ広告と動画広告の組み合わせが増えているため、テレビ広告によってネット広告の成長が支えられた部分もあるのではないかな。

ただし、広告界のデジタルデバイドが媒体社も広告会社も広告主もあるわけで、マーケティングオートメーションがパッとしないとか、上位の広告主以外にデジタルマーケティングが浸透しない背景を見ておくべきだと思う。
いや、上位の広告主でも「意外」に中の人はデジタル対応に苦慮していたりするんだけどね。

さて、インターネット広告の構成比は20%で、二十年以上かけての成長中。
さらに伸びるのか、最適配分があるとしたら、どこなのだろう。
広告媒体は実施と効果について、いまだ結論どころか合意形成の土台が無いような気がする。
たとえば、広告がちゃんと掲載されたかどうか。それって、何をもって掲載されたと判断するのか。紙媒体だと物理的に確認できる(スプリット印刷とか、地域版は無理なことが多い)わけだが、ラテや交通広告にOOHとなると現地で広告主が確認するのかって話。
ネットだと、ビューアブルとか言葉があるが、ちゃんとユーザの目に入る表示がなされているのか、見ているってボット(プログラムであって人ではない)じゃないのかとか、収束していない話が沢山ある。

市場推計を見るタイミングで、今後は「広告」がどうあるべきなのかを考えてみるのは如何だろう。

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