東京五輪は開催されたけど、緊急事態宣言下の東京。コロナ感染は拡大と日本代表の活躍で、悲喜こもごもの日々。
○サイバーエージェント 四半期決算資料
もう、ウマ娘でフィーバー状態。
売上高: 1,922億円 YonY 70.3%増
営業利益: 445億円 YonY 5.4倍
広告事業だけ見ても伸びている。売上で前年同期比3割アップ。
P16で売上推移をみると、コロナ前の水準を上回っての過去最高とのこと。すごい。
ただし、P18の営業利益をみると、利益率が6.4%と低下している。
効率が悪くなっていそうだが、P20でのAI自動化で運用広告は労力をかけなくて済むようにしそうだ。
売上高: 818億円 YonY 27.3%増
営業利益: 52億円 YonY 9.7%増
人員も新卒が入って約6千名。大企業だ。
[連結役職員数] 6月末 5,958名 (4月に新入社員300名入社)
気になるのは、メディア事業かな。AbemaはDL数は伸びても、売上と利用者数が伸びていない。媒体力は何人が見ているか(アプリを使っているか)が大事だが、細分化されているネット世界だと、集客力のあるコンテンツを自前で用意するのは大変だ。
○セプテーニ・ホールディングス 決算説明資料
2021年9月期第3四半期
収益 159億円 前年同期比 23.1%
営業利益 32億円 前年同期比 153.1%
デジタルマーケティング事業、つまりネット広告は
収益は14,036百万円(前年同四半期比23.9%増)、Non-GAAP営業利益は5,348百万円(前年同四半期比52.6%増)
かなり伸長している。だが、P15見ると営業利益率はガクッと落ちている。
前四半期が41.1%→30.8%と、低下している。しかし、コロナ前を上回る数字であり、実数で見ると復調したとみるべきか。もっとも、P17で電通からのテコ入れが効いているからだろう。
課題は、広告以外をどうするか・・・。
〇博報堂DYホールディングス 決算説明資料
売上高 3,236.8億円 前年同期比 +26.6% 前前年同期比-2.0%
売上総利益 750億円 前年同期比 +26.6% 前前年同期比+7.3%
メディア別(P7)見るに、テレビが伸びてネットも伸びている。
リアル系の比率が高いはずなので、人出が戻ってきている感はある。
感染者は爆発的に増加しているけど・・・。(執筆時点の2021.8)
広告主業種は、情報通信が突出して伸びているが、テレワークや楽天参入に5Gと宣伝合戦になっているタイミングなので、しばらくは出稿量も落ちないはず。
とはいえ、メディアでは雑誌だけが落ち込んだままだね。
〇電通グループ 決算説明資料
売上高 12,270億円 前年同期比+31.6%
売上総利益 2,180億円 前年同期比+20.0%
日本だけで見る(P49)と、テレビとインターネットが二桁で伸びて回復。
なんか、五つの輪っかの影響が見える気がするメディア別は今一つな感じだ。
同じく日本の広告主の業種別を見る(P50)と、食品・飲料・嗜好品が最も大きく、次に情報・通信・マスメディア・ソフトウェアとなっている。
海外と比較(P51)すると、業種の伸び率が違っているので、日本と海外の経済回復の違いが見える気がする。(※国によって違うので、海外でまとめると、気のせいになる。)
〇カルタホールディングス 第2四半期決算資料
売上高 6,146億円 前年同期比+18.9%
営業利益 1,265億円 前年同期比 +73.5%
コロナ禍前より売り上げ利益とも上昇。(P8,P11)
広告事業系は好調だが、コンシューマー向けが厳しくなりつつある感じだ。
統合から二年が経ち、数字を見る限り上手くいったのではないだろうか。
これから、個人特定ができなくなる環境(2022年4月)に向けて、広告配信は先行きが見えない(P41)ので、広告以外の柱はやっぱり大事だと思われる。
〇デジタルシフトHD 第2四半期決算説明会資料
売上高 192億円 前年同期比 +7.4
営業利益 -5.97億円
デジタルシフト事業、つまりDXへ主軸を変えつつあり、四半期の営業利益はマイナスになったが、1Qで利益を出しているので問題はなさそう。(P16)
DXのプラットフォーマーになろうという理解で良いのかわからない(P21,P22)が、広告を配信するのか情報なりコンテンツを配信するのかって軸で言えば、同じなのかもしれない。
ただ、結局はシステムは自己増殖してくれないので、人が問題になってしまうんだよね・・・。
広告事業は一桁前半台の伸び率(P11)になっているが、地方が主軸のソウルドアウトは厳しかったんじゃないだろうか。コロナが収束しない限りは、今後も続くだろう。
以下、適宜追加。