コロナ禍で災害級の落ち込みを見せた広告業界が数字になった。
もっと下がっている気がしたんだが。
電通ニュースリリース 2020年 日本の広告費
全体は6兆1,594億円(前年比88.8%)と、インターネット広告の2兆2,290億円(前年比105.9%)がなければ、過去最悪だったと言える。
グラフもある電通報の解説はこちら。
「2020年 日本の広告費」解説──コロナ禍で9年ぶりのマイナス成長。下期は底堅く回復基調に
後半は復調しているという記載もあるが、2021年は年初から緊急事態宣言パート2が発出されているため、ちょい厳しい予測が頭を過るが、一年後の推計が出る時まで考えないようにする。
インターネット広告以外が一割以上落ち込んでいるが、理由は書かなくても分かるレベル。
一方で、ジワジワとネット化で追い詰められた媒体は、コロナ禍で一気に追い詰められた格好になった。生き残っていくには決断を遅らせれば、会社が無くなってしまうだろう。
ネット広告でも、格差はあるし海外勢に大半を持っていかれている(グーグルやフェースブックの市場占有率はないよね~)ので、広告会社も媒体社も辛い。
問題は、この後どうするかだ。
打ち手としては、コストカットに繋がる効率化なんだけど、パソコンとインターネットで置き換えるだけではカバーできない。10%とかじゃ焼け石に水なので、半分の人員で2倍の業務を処理するレベルが要求されるはず。
たぶん、新しく会社を作った方が早いと思える。
コンテンツを作る、コンテンツを売る、コンテンツを配信する、機能別に会社を作って集約するしかないかも。
現状のままではペイしないから、構造や流通を変える必要があるだろう。
■追記 2021.03.12
恒例のネット広告詳細分析が発表。
2020年 日本の広告費 インターネット広告媒体費 詳細分析
動画広告が前年比121.3%(3,862億円)と伸びたが、運用広告が広がっている点も大きい。
また、SNSへの出稿も拡大しているので、コロナ禍で動画SNSをしていたんだというユーザ動向も大きいだろう。
今後もこの傾向は続くものと思われる。
ただし、動画広告は強制視聴(コンテンツの前、途中)タイプと広告スペースには配信されて流れるだけのものがあって、効果/評価が難しい。
あと、媒体の売上構成比率とか欲しいよね。Youtube一択なんだろうが。
最後に、2021年の予測があって、
1兆8,912億円(前年比107.7%)
うむ、DXが促進されたら2兆円に行ける感じの予測。