2017/06/02

広告業界の働き方改革って・・・

個々の会社は、新卒採用もあるので会社説明会でワークライフバランスの訴求に努めている。で、業界団体はどうなっているのかと、調べてみた。

公益社団法人日本アドバタイザーズ協会
働き方改善へ向けたアドバタイザーの行動指針を発表

広告主様の業界団体が後押ししてくれるのは有難いと思ったのだが・・・

一般社団法人 日本広告業協会
日本アドバタイザーズ協会リリース
「働き方改善へ向けたアドバタイザーの行動指針」 
「働き方改善へ向けたアドバタイザーの取組み」について」

一般社団法人 日本アド・コンテンツ制作協会
働き方改革へ向けた JAC の基本方針」※PDF

あれ・・・、2団体だけのようだ。
広告主と広告会社と制作会社、という部分では最低限の枠組みはできている。
でも、制作業務は媒体とも進行作業で影響があるし、この話の源泉は制作ではなかったような気がするのは、気のせいだったのだろうか。
ということで、JAAリリースを読み直してみると「広告会社・制作会社とアドバタイザーの理解を深めるための取り組み」と書かれてあった。
まったく、見当違いだったようだ。

■追記

たぶん、認識できているかという話でしかない、と思ったことがあったので追記。
各企業では、世間や行政の圧力もあって残業規制が始まっている。

だが、残業が少なくなったのに、早く帰ったり遊んだりしているかというと、実はしていないようだ。
まず、サービス残業化している可能性がある。
つぎに、残業が減るということは収入が減るわけで、金のかかる遊びはできにくくなっている。(個人消費があまり伸びていない2017年)
それから、残業の上限いっぱいまで、詰め込んで働かされているので、精神的な余裕がないというメンタルに来ている気がする。

でも、余裕のある人たちはそう考えない。
残業なくなって暇になったんだから、勉強できるチャンスじゃない・・・と。
幸せだよ、君たちは。

■追記

一般的なアンケートだが、時短ハラスメントなる言葉が生まれたようだ。

「残業するな」「いいから帰れ」 会社員の4割が“ジタハラ”に悩み 高橋書店の調査 - ITmedia NEWS
http://www.itmedia.co.jp/news/articles/1711/22/news147.html

次に、広告業界はどうなのかというと、

広告業界の労働環境が悪化してしまう原因は、「競合他社への代替」の起きやすさ? #宣伝会議 | AdverTimes(アドタイ)
https://www.advertimes.com/20170901/article256974/

数字を鵜呑みにはできない。記事中にも
一方で、「残業時間を減少させるよう指示されたが、業務量は減らず人員も増えない」といった声もあがってきた。
という記載がある。
こっちが、現実である。これを回避する方法は業種や職種によって異なるが、外部委託にするのが中心で、他の問題を経営側も現場側も抱えることになったようだ。
特に制作現場は辛い・・・そうです。

■追記

業界4団体でガイドラインの発表があった。

広告関係4団体「新しい働き方」円卓会議
広告制作取引「受発注」ガイドラインを策定

問題となる制作工程について、「広告制作ビジネスプロセスハンドブック」なるものが、後日発表されるそうだ。
実効性の問題はあるが、各協会の加盟社だけでも準拠してもらえれば、その広告費予算からいって影響は大きくなるはず。

■追記

どのくらい楽に働けるようになったのか分からない。身体だけは大事にしてもらいたい。

電通の働き方改革は、どこまで進んでいる? — 社員のバイタリティを高めるオフィスの取り組みに迫る | AdverTimes(アドタイ) by 宣伝会議
https://www.advertimes.com/20181106/article279836/

波乗りペンギンからすると、効率化で人も時間も削ったわけで、余裕を生むリソースがないよね~。あと、給料もか・・・。
十年前くらいだと思うが、二連続の二割カットで泣いてた人いた。
生き字引的な人もカットされちゃったのはさらに数年前だった。
生活者の目線を一部無くしたんだと思う。

ウザがられる広告の排除、クロームに実装へ

GoogleのChrome組み込み広告ブロッカーは、品質保証フィルターに近くなりそうだ  |  TechCrunch Japan
http://jp.techcrunch.com/2017/06/02/20170601googles-built-in-chrome-ad-blocker-said-to-be-more-of-a-quality-filter/

どんな広告をブロックするのかは「 Coalition for Better Ads 」という団体が英文を読まなくても分かる説明ページを用意している。
日本からも「公益社団法人日本アドバタイザーズ協会」が関係している。
リストはこちら

ざっと見たところで、ユニリーバという広告主が入っているところ、IABと各支部が入っているが、日本は表記されていない(最近、日本支部はJIAAになったので、いずれ反映されるのかもしれない)。

パソコン向けもスマホ向けもブラウザーはグーグルのクロームが多数派だし、効果は大きいだろう。
業界団体が入っているので、ここにない企業も間接的に参加しているのだろうが、前に出ていないことが将来を懸念させる。
あまり、大きな意義を見出していないと思われる。
広告の掲載方法、いわゆるUI部分であるが、ここだけ考えてブロックすることで止まってほしくはない。

2017/04/27

半分はスマホ広告、日米の2016広告推計

いま改めての

モバイル広告が初めて全デジタル広告支出の過半に達す…今や‘モバイルオンリー’がマーケティングのトレンド  |  TechCrunch Japan
http://jp.techcrunch.com/2017/04/27/20170426internet-adverising-revenue-report-2016/

IABによる米国ネット広告費の推計ね。
で、日本は・・・

電通 2016年 日本の広告費|インターネット
http://www.dentsu.co.jp/knowledge/ad_cost/2016/media3.html

あれ、モバイル広告の数字がなかったね。すまぬ。

2016年インターネット広告市場規模推計調査~D2C/CCIが独自推計~
http://www.d2c.co.jp/news/2017/04/17/1763/

引用すると「2016年のインターネット広告媒体費は1兆378億円(株式会社電通「2016年 日本の広告費」より)、その内、スマートフォン広告費は6,476億円(62%)、PC広告費は3,902億円(38%)となり、スマートフォン広告費が初めて6割を超えた
ということで、米国と状況は同じだという事。

日本の最大のネット広告媒体社でもあるヤフーの発表を参考に見ると、
まだまだであった。

2016年度通期および第4四半期決算発表
https://about.yahoo.co.jp/ir/jp/archives/present/2016q4/index.html

おそらく、グーグルさんとフェイスブックさんに持ってかれている金額がデカいんだろう。日本のネット広告担当(会社)は、彼らのために働いているようなものかもしれない。
おい、トランプさんよ、日本をいじめないでよ。
スマホ端末はアップルにグーグル、ECはアマゾン。かなり、ネット系は米国の経済に貢献しているじゃあないか。

ね。

2017/04/26

テレビの影響力は落ちていない

いや、若い世代はテレビ見てないでしょ!
それは、テレビの前でリアルタイム視聴していない・・・という意味では正しいのだと思う。

生活者は本当に「テレビ」を見なくなった? | AdverTimes(アドタイ)
https://www.advertimes.com/20170425/article249387/

記事に指摘されている「録画視聴(HDDレコーダーね)」「見逃し視聴(放送局の動画サイト)」もあるんだが、キュレーションサービスやネットニュースのエンタメ系でも「テレビ放送ネタ」がある。
芸能人がテレビでキレたとか、まぁ、そんな記事を読んだ人も多いはずだ。

そう、視聴率とか以前にテレビのコンテンツは、キュレーションサイトやSNSで拡散され、ニュースアプリでまとめられる。
テレビはテレビ受像機の前で見られなくなったかもしれないが、スマホの画面からコンテンツはあふれ出ている。
テレビは動画プラットフォームで配信されても、テレビ(コンテンツ)はテレビ(コンテンツ)だと思えば、いまだに最強のコンテンツ(の素)なのだ。

2017/03/30

グーグルのサイト内検索有料版は廃止へ

グーグルのサイト内検索有料版がメニューから消え、広告が掲載される無料版のみの提供に切り替えるという。

Google Site Searchが終了へ、サイト内検索は2018年までに他のサービスに乗り換えを | Web担当者Forum
http://web-tan.forum.impressrd.jp/e/2017/03/28/25352

移行措置などはリンク先の記事にある。

ここで問題となるのは、自社サイトのコンテンツ検索結果にコントロールできないグーグルの広告が掲載されることではないだろうか。
他のサイトへのリンクに、ミドルページ(他のサイトに移動します。)を挟んでユーザに告知してまで気を使っている場合は、一年以上の期間があるとはいえ対策が必要になる。
まずは、他のエンタープライズ向け検索エンジンの導入。
ビジネスチャンスだと思っているソリューションプロバイダーはいるだろうか。

2017/03/22

読めない言葉でバナーが着いてくる恐怖

このところ、ニュースチェックをしていると韓国語らしいバナー広告が、チラリチラリと視界に入ってくるようになった。
最初はスルーしていたのだが、もしかしたら新手の広告手法かもしれないので、画面キャプチャーを撮ってみた。
なんと!
合計六か所もあるではないですか。
英語すら読めない私にどうしろと・・・。

しかし、ターゲティングされているのは間違いないようで、バナー右上にある「i」マークをクリックすると、アドネットワークの会社へリンクしている。怪しくはないようである。
なるほど、文中には「ワイダープラネットのターゲティング広告」とある。
だがしかし、日本語しか分からない俺に何か??である。
興味からのターゲティングであれば、モバイルアプリやアクセス分析などは大体チェックしている(理解しているとか記憶しているとか言ってない)ので、間違っているわけじゃないけど、言語は致命的な気がする。
地域指定をしていないのか、できないのか。ブラウザの言語セットを確認していないのだろうか。
とにかく、なんだか怖いのである。

2017/03/07

広告は投資対象になるのか

#12 バズの未来 -広告が迎える7つの変革- | AdverTimes(アドタイ)
https://www.advertimes.com/20170307/article245234/

文中の後半に、
“広告”活動を、真の意味で”投資”活動に変えるモデル」
ということを実現したいという意思が表明されている。

問題は広告によって投資される対象は何なのか、それは数値換算(測定または観測可能)できるものなのか、その繋がりで出てくるものがあるんじゃないかな。
そもそも、バズの定義(バズって何なの)も出来ていないはずだけど。

そんなわけで先人達が苦労して、インターネット広告業界という枠組みの中だけではあるが、積み上げたものを使えるところは使って欲しいし、矛盾や誤解があるところは正してほしい。
どうか、業務の成果だけで終わることなく。