2016/10/24

Time WarnerがAT&Tに買収される方向へ

AT&T、Time Warner買収合意--通信とコンテンツの巨大企業が誕生へ
http://japan.cnet.com/news/business/35090963/

通信は土管に流すコンテンツが必要という事で、メディアコングロマリッドをお買い上げのご様子。
成功したといい難い過去の歴史はあるものの、移動体通信という環境変化があり、動画に象徴されるようにエンタメを流せるだけのインフラも整ってきた。
市場も東南アジアを中心に新興国が伸びている。

では、成功するのかというと、そう甘くないんじゃないかなと思う。
顧客基盤の統一、クロスセルは経済効果としてシナジーがあるだろうが、「土管に流すコンテンツ」に付加価値を通信会社が用意できるのか疑問。

何か一つ足さないと、ただ土管を通して流すだけなら他の会社でもいいわけだ。
タイムワーナー側にもメリットないし、AT&Tにもメリットがない。
新しいコンテンツが生まれるって、本当に生まれたためしはなかったと記憶している・・・。

2016/10/18

海の向こうの出来事から日本の未来に繋がるのか

オムニコムによるマクドナルドのアカウント奪取から見えてくる「未来のエージェンシー」とは? | AdverTimes(アドタイ)
https://www.advertimes.com/20161018/article236266/

ニューバランス鈴木さんのコラム。オチは、AIがCMOになっちゃうんじゃない・・・か、というシニカルな締め。好きです。

たぶん、日本にいると「メディア」「クリエイティブ」が別の会社が当たり前だとは、最近のことに感じるおじさんたちも多いかな。
ネットが登場してから、「アナログ」「デジタル」は別だけどね。

欧米と日本の違いは、ありすぎるのだが、チーム編成型は人の移動(転職)が環境的に自由でないと難しいことが過去から見えてくる。キャリアという考え方も出し、フィー制度もそうだ。
雇用にかかわるシステムが違うし、当然報酬もスタープレーヤーは桁違いだ。

日本でもトップクリエイターが頑張っているんだが、構造が変わるところまでは遠いかな。
イベントで盛り上がったり、それはそれで悪くないんだが、フォローアップ系ばかりでパイオニア系がないんだよね。いや、金儲けのスタートアップとか、見せかけのハッカソンはイノベーションを狙っているとはいえ、哲学っぽい芯を感じられないんだよね。
いわゆる突き抜けた感、ある意味狂気。

PDCA回すだけならAIで行けそうだし。

2016/10/17

火の中の栗を拾う特集、WD「インターネット広告の費用対効果」

マイナビ発行のWD12月号は、世の中を騒がしているネット広告特集。
ストーリーは編集部が広告掲載するところから、わからないことに躓きつつ専門家に話を聞いていくというスタイル。
良いんじゃないか。

でも、不正事件にかかわった会社が誰も出てこない安心感はあるのだが、その社員の多くが持っていた資格取得団体などの記事があったりして、当事者だけ出てなきゃいい感じになると、業界全体で抱えている根深いネット広告の闇が怖い。

特集はSNS系の広告掲載になっている。
読者はプロか準じる人たちなんで、違いは分かっているだろう。
リスティング広告をメインにするところから、編集で内容差替えとかしたんじゃないかなと、タイトル見ながら思ったんだが、それは読み手次第かな。
インタビュー相手がオプト、ソールドアウトなので、そう感じただけだけど。他意はない。

最初はネット広告の概論があって、その後にSNS系の広告媒体紹介になっている。親切。
ここに書いてあることを、広告会社のみんながやっているのかと思うと、コスト合うんだろうかと思ってしまうのは俺だけか。
広告主側と制作会社側にも、同等の知識と経験があるならショートカットもあるだろうけど、どこかで分からない人が出てきたり、教えなければならなくなると、無理っぽい。
この特集に書かれていることを、引っかかりなく読み流せる人って少ないと思うんだよね。
WDって広告専門誌じゃないのに・・・。

さて、相手を絞って掲載されるってことは、大きなメリットと致命的なデメリットがある。
大きなメリットは、訴求メッセージが対象に合わせたものにできること。
致命的なのは、対象を誤解したりメッセージを誤ると、逆効果になる。
そして、試行錯誤とかPDCA回しているうちに、焼き尽くしてしまう。
AIが運用する前に、ネット広告自体が破たんしていないことを祈るばかりの今日この頃。

2016/10/12

コンテンツ化する広告へ!?

広告がブロックされてしまう時代に、広告主の姿勢はどう変わるべきか | AdverTimes(アドタイ)
https://www.advertimes.com/20161011/article236054/

今回は広告ブロックからの、生活者からスルーされているネット広告の話。
広告主様のお話なので、首を縦に振る次第。

いやいや、広告主が媒体を選ぶというステップを入れてくれれば、結構改善するんですよ。
CTRだけじゃなくて、ほら、なんか、あるでしょ。
ネット媒体はたくさんあるけど、アドネットワークでぶん回すだけじゃなくて、最低限のフィルターを通すとか。

2016/10/08

ネット広告業界で怖いと思う人

つまんない奴だなぁ、と思ったことが重なった一方で、
本当に怖いなぁ、敵にしたくないなぁと思う人がいらっしゃったので、
書き留めておこう。

・偉くなっても、ちゃんと対応してくれる人。
・どう見ても立場が上なのに、腰の低い人。
・圧倒的な実力があるのに、ごり押ししない人。

この逆パターンは最悪なんだけどね。
・役職が上になると、急に尊大になる人、滑稽。
・会社の規模で、相手を見下したりする、アホ。
・自分本位で、横車押してくる、バカ。

別軸では、受け入れるしかない人もいる。
・興味がなくなると、音信不通になる自由人。
・最初は中心で盛り上がっているけど、気が付く後ろで煽っている人。
・火を点けといて、すぐ逃げる人。
・気が付くと、何処でもいる人。

どうにも掴めない人もいるよね。
・どんな意思決定もしない人。
・自分の事を話さない人。
・空想交じりのオリエンする人。
実害が大きいのが、空想オリエン。
会社の方針とか部署の会議で決まったことや上司の意見、指示と、
自分がやりたいことや感想をごっちゃにして話す人が相手だと、
何が決定事項で修正されたのか、目的すら分からなくなることが多い。
すべて作り直しになったり、惨憺たる結果しか生まない。
相手の同僚や上司に裏取りして進めたりすると、空想オリエン担当はブチ切れるんだよね。
次の異動で、大抵はいなくなってたからいいんだけど。

それから、個人的なあるあるなんだけど、
・業績好調
・優秀な人材
を上場してもいない社長が触れ回り始めるとヤバイ。
実際は行き詰っている場合が多いように思う。
次の一手が無かったり、狙った事業が育っていなかったり、思うように進まない時だよね。
なるだけ、生温い目で見守ることにしているが、こういうのに引っかかると火傷する。

2016/10/05

広告もレビューも、根っこは同じ

アマゾン、報酬付きレビューの取り締まりを強化
http://japan.cnet.com/news/service/35090039/

アマゾンの電子書籍で不正に利益--「キャットフィッシング」詐欺の実態
http://japan.cnet.com/news/commentary/35089790/

最初の記事は、報酬付きレビューを排除するという話。
まぁ、口コミでも問題になったが、その評価が何らかの影響を受ける可能性があるなら、ちゃんと記載しなきゃダメだよってことだったんだが、もう全部ダメにして排除したほうが早いことになったようだ。

最初の記事のリンクにキャットフィッシングがあったので、これもピックアップ。
この仕組みがクラウドを使って個人で行われたらしい。
これにAI使ったら、なんだか怖いことになりそうである。

「食べログ」標準検索に「広告優先」と明記 - ITmedia ニュース
http://www.itmedia.co.jp/news/articles/1610/04/news071.html

例の炎上した件であるが、広告優先という明示がされたそうだ。

広告なのかレビューなのかコンテンツとしては違ったものだが、報酬を得られる行為を第三者に関係ない者です・・・という感じでだましているのが問題である。
広告といったら効果が落ちるとか、それは広告に対する背信行為である。
広告は広告として、堂々と明示して掲載すればいいのである。ぷんぷん。

2016/09/28

広告が生活者に敵視される理由

思わず記事を読んでしまう徳力さんの切り口。
社長を辞めてCMOに就任した方ならではである。

超アウェーな現状を受け止めたうえでの「広告の未来」とは? | AdverTimes(アドタイ)
http://www.advertimes.com/20160927/article234919/

基本、同意である。
同じ内容を15年くらい前に書籍に書いたけど、「マス・プロダクション=マス広告=スーパー」という大量消費に向けたプロセスを整えた高度成長期、認識は同じ。

後段は徳力さんと、一か所ちょいと認識が違う。
顧客の趣味趣向が多様化している以上、1種類で日本全国1億人に感動される商品やサービスの開発が難しいのと同様、1つのテレビCMで日本全国1億人の賛同を得ることは非常に難しい行為なわけです。
「分衆」という言葉が定着したころ(1990年代)に、同様の話が出てたと記憶してる。(※ググったところ、博報堂生活研究所が1985年に定義しているそうだ)
まぁ、その頃は下っ端社員なので、いろんな意味で分かってなかったんだけど、「広告が届かないよね~」という話は毎日してて、クライアントの担当者とともに頭抱えてた。
つまり、インターネットの登場は、潜在的なものを加速的に顕在化させただけだと思っている。

しかし、具体的にはどうしたらいいものか、悩ましい課題だ・・・。