2013/03/18

アップルの虚しい叫び

Appleのシラー氏、「断片化したAndroid」やSamsungを“口撃” 新GALAXY発表前日に - ITmedia ニュース
http://www.itmedia.co.jp/news/articles/1303/15/news079.html
Apple、“なぜiPhoneか”キャンペーン開始 「GALAXY S 4」発表2日後に - ITmedia ニュース http://www.itmedia.co.jp/news/articles/1303/18/news040.html

気持ちは分かる。
だが、PC市場でも同様なことが起き、そして、アップルは市場から消えたのだ。
残念ながら、このままでは同じことになるだろうと予想している人は少なくない。

日本の市場統計データから予測するに、
・契約台数は4割がスマホ、内2割がiPhone。
・サイトのアクセス比率は、3割がスマホで内2割がiPhone。
という感じだろうか。

ただ、統計データに誤差や但し書きが多いので
業種や自社の出しているサービスによって
何が基準となるかは判断できないはずだろう。

何せ、アプリでの接触に関してはデータがない。
タブレットなど、誤差の範囲にあるデータも誤差のままなのかどうか確認できない。

とはいえ、ネット市場全体がデバイスに関して言えば断片化してしまっている以上、
もはやスマホの断片化など無視できる誤差でしかない事態だ。
正直な気もちだよ。

携帯ゲーム機もカーナビもデバイスという意味では数千万台の普及になっている。
他に台数が少ない数十万から数百万台のデバイスは、固定ゲーム機(PS3、wii、Xbox)もあるし、
ネット接続可能なテレビもある。間もなく、スマートテレビが出てくるけどね。

消費行動を正確に知ろうとすると、情報認知経路はカバーしきれない。
マスメディアに屋外、店頭、チラシ、etc.
我々が目にているリアルな情報はほとんど補足不可能だ。

そこでOSだけ揺るぎない統治をしても、実は影響が小さいんだ。
という元も子もない状況に立ち返ってみる。

2013/03/13

ネット上でバレることは多い、FBのいいねも例外じゃなく

Facebookの「いいね!」で個人的属性が分かる?--ケンブリッジ大が危険性を指摘   cnet_japan
http://japan.cnet.com/news/service/35029412/

FBの「いいね!」を調べると、いろいろ分かるらしい。
だが、グーグルもGmailやらChromeで収集したデータで、年代とか精度よく当てているし、ECサイトに至っては登録情報を基にレコメンドしてくる始末。
今更って感じがする。

なんでもない情報(利用者が知られて構わないと思っているか、気にしてもいない足あと)から、人柄が知られてしまうのはネットに限らずリアルでもある。
テレビアンテナがあれば、テレビを見ているはずだ。
指先が固くなってタコが出来ていれば、ギターをやっているはずだ。
ブラキディオスを知っているなら、モンハンをやっているはずだ。
 とかね。
ま、占いの領域で読心術でもなんでもなく、周辺情報から推測できることは沢山ある。

だから、ネットだから云々というのは、チャンチャラおかしいと思った次第。

2013/03/08

クリエイターのユニクロ化?という視点

部屋とディスプレイとわたし:“ユニクロ化”するクリエイター  (1/3) - ITmedia ニュース http://www.itmedia.co.jp/news/articles/1303/08/news046.html

なるほど、読者との距離が近くなっていく、作り手と受け手の直接取引ね。
デジタル化というかインターネット化によって、社会変革が起きている事象の一つを、どう考えるかっていうレベルの話だろうか。
いや、今更の話ではないだろうか。

もうとっくに起きてしまった過去の話だ。
だが、クリエイターが受け手に降臨することは、心理的距離が近くなることであっても、作品が受け手に媚びることではない。
マーケットインとかプロダクトアウトとか、それは出来上がった作品を売るうえでの話でしかなく、創ることとはまた別な話だ。ここは、ゴタ混ぜにしてはいけない。

確かに成功物語では消費者の心を汲んで作り上げたみたいなストーリーに目が行きがちだが、独自の視点なり価値観のない・・・拠るべき軸のない烏合の衆が作ったというものはない。
背景には思い入れだったり信念だったりがあって、それが結実していく過程で、成功へと繋がっているに過ぎない。
だから、記事の後半の書かれているが「書きたいもの」があって、受け手の「ニーズ」とのマッチングをどうするのかという部分が課題になるんだと思う。

そして、これを電子書籍化に伴ってツール化して組み込めるかというのは、組み込んでいいのか?という「出来る事とやって良い事は別。」であることを吟味する必要がある。
だって、ITは効率化はするが創造はしないのだ。
より売れるようにはできるが、市場を創造したり、特定分野の新規開拓はしてくれないのだ。
焼畑のように売れるところに売り切ってしまい、それが常識になって、顧客の幅を広げたりができなくなってしまう負のネット現象、ネット版収穫逓減の法則になる。

2013/02/22

マスコミからのニュースがなくなる日

情報の未来・メディアの行方:ニュースは無料ですか? 「情報のプロ」独占崩壊 (1/2) - ITmedia ニュース
http://www.itmedia.co.jp/news/articles/1302/22/news033.html

良くある記事。
で、どうするのか皆足掻いているわけだ。

ネットからはアナログ時代と比較して十分な収益が上がらない。
まぁ、デフレの世の中だからね。
付加価値がなきゃ、安くなるしかない。
そして、それはネット時代から以前にもあったこと。
だから、ブランド化する必要があったワケで、今更の話だよね。

それと、社会構造が再構築されていく今、メディアビジネスも再構築になるのは必然で、適応できなきゃ潰れるだけだ。
適者生存、進化論だ。
強いものが生き残るわけじゃないというところに、希望を見出したいところだが、グーグルゾンの登場は否定されていない。いや、より強力な支配者が誕生する危険すらある。
逃げられないほどの…。

そうなる前に、多様で多角的な情報を得られる様にしておくことが必要で、ニュースはなくなってもジャーナリストは生き抜いてもらわないと困ると思っている。

新聞なり週刊誌なりのパッケージで情報を買う、という時代がじんわりと終焉を迎えてもいいように、仕組みとプラットフォームを用意できれば良いんだが、一匹狼が多くて話がまとまらないという苦い過去もあって、倫理や信頼性といった質の担保をどうするかも重たい。
うーん、前途多難のままなんだな。

2013/02/21

日本の広告費2012発表されるが・・・

2012年「日本の広告費」、3.2%増の5兆8913億円 増加は5年ぶり #宣伝会議 #アドタイ http://www.advertimes.com/20130221/article102473/

まじめに読む気がないので申し訳ないが、目安としての統計なので一喜一憂してはいけない。
昨年より広告市場は大きくなったみたいだけど、ちょっと待て、1997年並みの規模だぜ。
しかも、推計範囲を拡大してきての、この数字だ。
実際は、かなり縮小していると考えた方が良い。

そして、インターネット広告は伸びているが、伸びているのはバナー広告ではない。
モバイル広告もなくなっちまったぜ。
副産物として「運用型広告」という言葉ができちまった。
いやいや、作りっぱなしの広告、在版流用を意識しての言葉作りだとしたら、自嘲的な意味では面白いネーミングではある。

2013/02/18

ネットが駆逐する?アナログビジネス-出版

数年前から一部の業界人(今回は出版業界)とは話しているのだが、本当にインターネットの登場によって、市場は奪われたのか?
いや、実は違うんじゃね!?

という話をエントリーしてみよう。
出版市場規模の推移は社団法人全国出版協会を参照のこと。

そして、「2011 年「出版産業の現状」(出版メディアパル編集長下村昭夫)」も
参考情報として一読もらいたい。

なんとなく、インターネットは数多の要素の一つにすぎないんじゃないかという話は分かって貰えると思う。雑誌やコミックに影響は出ているものの、書籍はそれほど売り上げは落ちていない。
かといって、雑誌やコミックがインターネットにコンテンツとして展開されているかといえば、十分なものとは言えない状況だろう。

一方、書店が激減しコンビニが躍進するなど、販売チャネルも変容している。
少子高齢化によるマーケットの変化、情報取得経路の多様化によるプロモーションの変化、これも理由に上がっているが、この環境変化は出版業界だけに起きたことではない。
どの企業も業界も、等しく受けている環境変化なのだ。

ならば、業界の低迷、市場規模の縮小は、新規開拓や活性化に腐心しなかった自らの怠慢ではなかったのか?
というオチ。

2013/02/14

日本は海外攻略ができないのか!?

ソーシャルゲームに陰り、成長にブレーキ 2強の活路は - ITmedia ニュース
http://www.itmedia.co.jp/news/articles/1302/13/news035.html

楽天、海外事業が不振 10~12月特損255億円 :業績ニュース :企業 :マーケット :日本経済新聞
http://s.nikkei.com/X52Vnb

特段記事になっている企業が、どうのこうの、という話ではない。
海外進出で利益を上げられる企業は、実は少ないという現実。
こと、IT系は日本で上げた利益を海外に投資して、回収できないというパターンが常態化している。

スピードは大事だが、買収による現地法人化や商材の移植(ローカライズ)が、実は目に見えないところで障害となっている気がする。
ま、無責任ついでだが、国ごとに法整備が違うし、文化も違う。
言語だけ差し替えれば良いという問題は、ユニバーサルデザインを採用した商材でなければ通用しない。
あ、ユニバーサルデザインは「世界共通」という意味も含めるが、「誰でも使える」という意味ね。

Webデザインも国というか文化圏によってずいぶんと違う。
世界的な賞に輝くサイトは洗練されたものなので違いはないんだけど、そうじゃなくて、ビジネスで上位にいる企業のサイトをつらつら見ていくと、かなりベタなんだ。
何を表現するのか、伝えたいのかで違うんだから、当ったり前の話なんだけどね。
ブランドで売る必要のない世界が大半である現実がそこにはあるし、だからこそ、デザインが付加価値を上げる余地もある。
もっとも、UIやUXよりも上位のデザインが必要だったりするんだが。

そんなわけで、日本から世界に出ていくという事は、拡散を意味している。
日本の成功によって得られた利益が、文字通り、海外へばら撒かれているわけだ。

これを食い止めることはエントロピーの法則から言っても無理だろう。

ただ、回収によってのみ利益を維持するしかないのだ。
って、その回収ができないから困ったチャンなんだよね。

月並みなんだけど、まず、日本で通用したものが海外でも通用するなんて考えないことが大事なんだと思う。とすれば、いきなり海外支社を作って大規模投資なんてのは、ネットならやらないに越したことはない。
日本にいても出来ることがあるはずで、それをしてないことが、後々大きな問題になっていると思うわけだ。
そもそも、そこを洗い出していないところが杜撰なんだけど。