2016/12/14

市場推計は推計なのだ

デジタル広告収益、GoogleとFacebookの総取りは本当?:ネットの謎
https://shar.es/18R9Fl

売上が大きい企業、上場している場合は収益が公表されているので、市場推計の時には相対的に過大評価される場合があるよって毎度の話。
日本では広告市場に関して、公的機関じゃなくて私企業、である電通が市場推計を発表している。
ご存じの通り、ネット広告も含まれている。

この市場伸び率に媒体社が嘆いていたのが
「うちは、こんなに伸びてないよ。」
というため息交じりの年度末。
2月に発表されるんだが、この市場推計の元になるデータの範囲は、前年度の1月~10月という事は知っていただろうか。

歳末セール期は推測値お手盛りである。
推計であって、実績ではないのだ。
暦年である点もポイントで、自社の決算期と成長率が違うのは、そういった勘違いも含まれていると思われる。(やっちまった本人なのであった・・・。)

あと、記事に指摘されているロングテール部分であるが、ネットならではという事もあって、日本は推計対象というか範囲と定義が調査主体である電通基準だ。
電通は自社負担でずっと統計調査しているんだから、当然である。(これだけのリソースが割けるのも、電通だからとも言える。)
これは、他の統計数値と比較したりすると火傷する。
調査対象からして違うんだ。
なので、事業企画書の市場規模とか見ていると、面白いことを書いてちゃう人がいる。(やっちまった側の方だけど・・・。)
くれぐれも、他の推計調査と混ぜないように・・・。

そんなわけで、リリースから読み取ることは不可能だが、調査会社の市場推計と「広告」の定義や対象は購入すれば見られるので、使い分けをした方が良い。

プレーヤーが少なくてベンチャー中心だと数字にブレがありすぎるし、逆に多いと補正が上場企業に引っ張られるし、そんで事業計画を盛りすぎて行き詰まる会社も増えていく・・・という気がする。
収穫逓増とか、ネット時代の法則(マーフィーの法則と似たり寄ったりだとしても、経験則は大事。)は知っておくべきだと思うんだよね。

ちみなに、個人的に市場を席捲する商品やサービスって、登場から三年で売れるようになって、その三年間でスタンダード化すると考えている。
ほとんどは、三年待たずに消えるんだけどね。(笑えねぇけど。)

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