2014/11/13

ネット広告業界の業績発表を見る

とりあえず、復調した会社業績発表が続いているので、ここいらで一まとめ。
順不同で。

まず、サイバーエージェントこと藤田晋氏の会社。
参照資料はこちらのPDF。
・アメーバは大胆な人員削減による構造改革が成功したようで黒字なのだが、
 広告収入が四割弱と比率が高い。
・広告事業ではアドテクが伸張しているが、広告主が増えた(新規取引)結果なのかが見えない。
 もし、ディスプレイ広告の媒体費がアドテクに置き換わっているのなら先は無い。
他は、広告には関係ないので割愛。

次、オプト。持ち株会社への意向を発表。電通資本を切るのか?
参照資料はこちらのPDF。
・広告・ソリューション事業が持ち直し黒字だが、他が・・・。
・自社開発商品(いわゆるアドテク)の販売強化で粗利を確保するらしいが、
 枠売りとは違うので営業対応可能なのか疑問。
会社のパワーが落ちている気がする。話題に上る様なニュースが少なすぎると思う。
堅実と言えば聞こえは良いが。

次、セプテーニ・ホールディングス。
参照資料はこちらのPDF。
・スマホ広告とソーシャル広告で伸張ている。
 事業分野間カテゴリーが広すぎて比較しにくいが、広告販売とアドテクだね。
・メディアコンテンツ事業が失敗したようで赤字を背負ったが、軽微。
 広告で得た収益が注ぎ込めるうちにテコ入れするか撤退するか迫られそう。
こちらは柱となる事業が広告だけという気がする。特にセブのいうネットマーケティング事業でスマホ広告が半分を占めるとなると、カテゴリー分けが苦しい。

次、アイレップ。停滞期に入ったようだ。
参照資料はこちらのPDF。
・広告販売は堅調に伸びたようだ。前年比12.8%アップ。構成比96%と高比率。
 スマホ広告が伸びたのは他社と同様だが、まだ4割程度と出遅れ感。
・ソリューションといっているがSEO運用だね。伸び率はあるも金額的にインパクト無し。
それより気になるのが、運用の俗人的な手工業からシステムによる自動化が、これからだという所か。人材育成は一朝一夕には解決しないのでこの先はいばらの道。

次、デジタル・アドバタイジング・コンソーシアム。単体のところね。
参照資料はこちらのPDF。
・メディアレップなので広告販売は堅調に増加。4-9は対前年同期比127.2%。
・金額は少ないが動画広告が大きく伸張している。さすがだね。
・スマホ広告は3割の構成比だが、レップなのでこれから伸びるのだと思う。
個人的に馴染みの業態なのだが、グループ企業も多く読み切れない。
アドテクは取り組みが早かったせいもあって、堅調な推移をしている。

次、サイバー・コミュニケーションズ。
ごめん、電通の100%子会社なので公開してない。

以上、大手の広告関係のみ。
媒体系やソーシャル系(ゲームプラットフォーム)は別の回にしようと思う。

さて、全体を見て
・スマホ広告がPC広告を上回る売り上げ構成が定着。
・アドテクによってスマホ広告が売れる関係が見て取れる。
それから、業績発表資料とサイトは一致していない事業分野が散見され、
そこから黒いものが見えてくる。
実態は別だものね。

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