2005/10/01

購読者の低下を招いているのは、別の理由では?

新聞記事を読んでいると混乱する用例が沢山ある。
「マーケティング」と「広告」は同意義みたいなものが多い。
「成果報酬型広告」と「アフィリエイトプログラム」も同意義で使われている。
新聞記事の質の低下が購読者の低下を招いているのでは?と考えたくもなる。
やはり、世論を形成する報道、社会の番人たるプライドが失われているように感じる。
朝日新聞の不祥事は、非常に象徴的である。
しかも、自己保身・・・。

さて、ネット広告に携わるものとして、いや、広告業界の一員として、
問題視したいのが「成果報酬型広告」と「アフィリエイトプログラム」の方である。

「成果報酬型広告」は米国を中心に拡大した、インセンティブ契約である。
つまり、一般的なフィー設定である17.5%を基準として、
目標を達成した場合と達成しなかった場合の契約だった。
例えば、認知率45%を目標とした場合、
認知率45%以上ならば17.5%とし、50%以上なら2.5%相当を上積みする。
達成できなかった場合は、2.5%相当を返金するのである。

「アフィリエイトプログラム」はアフィリエイトという言葉を辞書で調べると分る。
提携とか販売代理のことである。
何処にも広告なんて示唆はない。
もちろん、言葉の意味は変化するものなので、
辞書が改訂される可能性はある。
それほどに、修正が効かないほど浸透していると思われる。

この背景には何があるのか?
実は、外来語が誤訳されたケースは少なくない。
古くは、スリッパとかミシンなどがある。
広告業界的には、AE制やAPなどである。
恐らく、日本と言う海に囲まれた閉じた文化にあるのではないだろうか。

物事を判断する時に、評価軸の設定は自明の理である。
しかし、国際比較軸を持たなければ、判断は誤る。
情報がないから、当然であろう。
ずれている事すら認識できないのが普通である。

もちろん、時間地球は限りなく小さくなっている昨今。
いずれ、誤認がもたらす壁にぶつかることだろう。
楽天が海外に進出するために(できずに)、リンクシェアを買収したが、
この時もアナログ系は「ネット広告大手リンクシェア」と報じた。
さて、どう解釈すれば良いのだろうか?